初めて目にする練習曲は、1番丁寧に楽譜を見なければいけません。音、リズム、指番号は最初に間違ってしまうと、やり直さなくてはいけなくなり、時間と労力を無駄に使ってしまいます。

特に毎回のレッスンで音の間違いを指摘されている生徒さんは、ピアノで音を出す前に楽譜の音読みを徹底してみましょう。音符カードがお家にある生徒さんでしたら、1日に1回のフラッシュカード学習をすると大変効果的です。1ヶ月、2ヶ月とフラッシュカードをしていく間に覚えてしまいます。

もちろん、音、リズムの他に指番号を正しく弾くことは重要です。楽譜に書いてある指番号は次につなげるための指番号です。正しい音を読んでから指番号の確認をしていきましょう。

楽譜は最初が肝心!やり直しに時間を取られないで済むように、丁寧に練習を進めていきましょう。そうすることで曲の仕上がりも、自ずと早くなっていくでしょう。
2日(木)のことですが、ヤマハの担当の方にペダル付きの足台を持ってきていただきました。今更なのですが床に足がつかない小さな生徒さんには、正しい姿勢で弾いていただくためにも足台は必要です。

教室では、小さな生徒さんでもペダルの練習が必要になってきた時の為にペダル付き足台を用意しましたが、最初は足台だけで構いません。購入していただいてもいいと思いますが、自宅での練習時には雑誌を積み上げて活用したり、みかん箱など活用するのもいいと思います。みかん箱のような軽いものはすぐ動いてしまうので、やはり雑誌などの重いものを入れて動かないようにしましょう。昔の話ですが、牛乳パックで作った保護者の方もいらっしゃいました。

足をぶらぶらさせて弾いていると手の方に集中できませんし、ピアノを弾く姿勢にも影響してきますので、何かしらの台の設置を考えてみましょう。教室でも木曜日のレッスンより使用しています。これからは行儀よくレッスンをしていきたいと思います。
読み間違えている音や指番号には、楽譜の中に赤鉛筆で○をつけています。(鉛筆で○印をつけることもありますが)それは、間違えているので注意をして欲しいためです。

基本的にピアノは楽譜を見ながら弾いていきます。楽譜の中に赤鉛筆や鉛筆で印があったら、注意をして欲しいのです。間違えたのだと意識をして欲しいのです。1週間前に注意をされた音や指番号は、次のレッスンまでに直して練習をするようにしましょう。直さないで練習を続けても、それは練習の無駄になってしまいます。せっかく時間をかけて練習をしているわけですから、有意義な練習をしていきたいものです。

また、宿題として出す新しい曲の説明をする時にも、説明をしながら赤○をつけていくこともあります。間違えやすい箇所だったり、注意をしなければいけない指番号だったり、その時々ですが、どちらにしても注意をすることには変わりありません。どうして印がついているのかを考え、楽譜を見ながら(睨みつけながら)練習に取り組んでください。
今年に入って、年中さんから小学校の低学年の新しい生徒さんをお迎えしました。この年齢の小さなお子様に1番に注意して欲しいのは、「無理に大きな音を出さない」と言うことです。

ピアノの音は大きければいいというものではなく、大きな音の演奏は響きが美しく、芯の通った音でなければいけません。では、そういう音はどうやったら出せるのか?それには指の筋力も必要ですし、指の関節がしっかりしていることも必要です。小さなお子様にそれを求めるのは無理があります。一般的に、指の筋肉がついてくるのは小学校高学年以降と言われています。それまでは、手のフォームを意識した練習を心がけることが重要です。

ピアノは指の力で大きな音も小さな音も出しますので、小さなお子様の場合は、弾いているのに思ったように音が出ないことがよくあります。そうすると大きな音を出そうとして、力で鍵盤を押さえつけるような弾き方になり、結果、手のフォームが崩れ、大きな音は出ているけれど汚い音での演奏になってしまう・・・ということが起こります。

手のフォームがしっかりしていれば、美しい響きの大きな音が出せるようになります。美しい音なのかそうでないのか、自分の音を聴く耳を持つことも大切です。今、求められていることの練習さえ続けていけば、体の成長に伴って上達していくでしょう。
1つの曲の中で、上手に弾けている箇所と上手に弾けていない箇所がある時、同じように同じ回数を弾く練習をしていませんか?それって有効な練習になっているでしょうか?

上手な所もそうでない所も同じ回数の練習では、結局、上手な所は上手だし下手な所は下手なまま。下手な箇所を上手に弾けるようにするためには、その下手な部分だけを何度も何度も練習をしなければ上手に弾けるようになりません。弾けない部分だけを取り出して練習することを部分練習と言います。

部分練習が必要な生徒さんには、レッスン中にも直接練習の仕方を指導したり、レッスンノートにも記したりしていますので、部分練習ができていないようであれば早速、練習に取り入れましょう。ちょっとの部分練習をするだけで、曲はスルスルと上手に弾けるようになっていきます。

部分練習さえしてくれていたらなぁと感じられる生徒さんは多いです。止まったりつっかえたりしながら曲を弾いていても、それは弾けていることにはなりません。日頃のお家での練習から部分練習を取り入れている生徒さんは、1曲の仕上がりも早いです。弾けない箇所の部分練習を取り入れて、スルスル弾けるようにしていきましょう。
せっかく習い始めたピアノですから、少しずつでも上手になって欲しい・・・と思うのは誰でも一緒です。でも、上手になりつつあるピアノが下手になっていく瞬間があるのです。

今まで数えながら弾いていたのに、突然数えて弾かなくなった生徒さんは要注意です。もちろん、数えて弾いていなくても正しいリズムで弾けていればいいのですが、リズムが正しく弾けていない生徒さんは、数えて弾くことができない場合が多いです。「数えて弾いてみて」と言っても、頑なに声に出して数えてくれない生徒さんがいます。そうやって1ヶ月、2ヶ月、1年、2年とやり過ごしている間に、どんどん後から習い始めた生徒さんに追い越されています。

正しいリズムを覚えなければいけない時期に、自分でリズムを正しく取れるようにしないと苦労します。他の誰かに数えてもらうのではなく、自分の口で数えながら弾くことが重要なのです。そうやって曲数をこなしていくとリズムがわかってくるので、声に出さなくても弾けるようになります。

長い間ピアノ講師をしている経験から言わせてもらうと、数えながら練習してきた生徒さんは上達しています。しかし、数えることを拒んできた生徒さんは、順調に上達しているとは言えません。これは本当の話なのです。おかしなリズムで弾かないためにも、数えながら練習をしていきましょう。
足台設置から1週間が過ぎ、使う生徒さん、使わない生徒さんの見極めが終了しました。足台を使わない小学校高学年の生徒さんの足の行儀悪さ、要注意です。

きちんと床に足をつけている生徒さんもいらっしゃいますが、女の子に多いのが、足先を交差させて足を投げ出すような格好で弾いている生徒さん、意外に多いのです。くつろいでいるような足の格好になっています。レッスン中でもこうなのですから、きっとお家での練習中も同じだと思います。足の裏をきちんと床につけておかないと、踏ん張ることができないので良い演奏ができません。それに、足を投げ出して弾いている格好は、格好も悪いですし行儀も悪いです。

手のフォーム、足の格好など一人一人チェックしていますから、注意を受けている生徒さんは気をつけるようにしましょう。背中もまっすぐ伸ばして、姿勢よくピアノの練習に取り組むようにしてください。
昨日は娘の検定試験に付き合って、杉並区にある中学高校へお邪魔してきました。教室の黒板に「達成できない人の三重苦」と書かれた張り紙に目が留まりました。

気になる内容は、?諦めが早い?飽きっぽい?自分に甘いというもの。なるほどね〜。言われてみればそうなんですよね。これってピアノ練習にも通じるものがあると思います。すぐに諦めてしまっては達成できないし、飽きてしまっても同じことですよね。最後の自分に甘い・・・そうなんです。どこかで自分を追い込まないといけない時って必ずあります。小さなお子様には難しい内容ですが、保護者の方がそうならないように導いてくださると、忍耐力や達成感が味わえると思います。

黒板にはさらにもう一枚の張り紙があって、それには「自分が思った通りにはならない。やった通りになる」と書かれていました。これまたそうですよね〜。練習した通りにしか弾けないですからね。間違っていれば間違ったまま、正しければ正しく弾ける・・・学校の先生っていいこと言うな〜なんてしみじみ思った1日でした。
スタッカートとは、一音一音を短く切って弾く記号です。厳密に言うと、スタッカートの弾き方は曲の雰囲気によって微妙に違ってくるのですが、まずは基本的なスタッカートの弾き方のイメージを持つことが大切です。

スタッカートを弾くときに、鍵盤を押さえつけて弾いている生徒さんがいます。鍵盤を押さえつけてスタッカートを弾いてしまうと、とても重い感じになってしまいます。本来スタッカートは軽く弾くものです。ペチャンとした指で押さえつけるのではなく、指先で軽く鍵盤に触れるようにしなければいけません。

わかりやすく説明すると、熱い鍋を触った時のあの感じです。とっさに手を鍋から離しませんか?もちろん鍵盤はきちんと下まで押さえなければいけません。上から押さえつけるイメージではなく、鍵盤を下まで弾いた後に押し返されるイメージです。スタッカートが続く曲の練習では、音の粒を揃えることも重要です。自分が弾いている音をよく聴いて、練習に励みましょう。
音、リズムが正しく取れて、ある程度の所に進んでくると、伴奏とメロディーの音のバランスを考えて弾けるようにしなければいけません。わかりやすく言うと、伴奏は小さく、メロディーは大きく弾きます。

両手で同時に弾いていて、片方の手だけの音を大きく弾くなんて至難の技。レッスン中に「こんな感じで」と少し弾くことがありますが、生徒の皆さんは大抵「無理!」と言っています。そりゃあそうでしょう。簡単にマスターされたのでは先生やってられません。訓練しなければできませんよ!まずは、メロディーだけを大きく弾きたいのだと意識をすることが大切です。そして、自分が弾いている音をよく聴くことです。人に聴いてもらいたい音を考えると、メロディーラインがわかると思います。

高校生くらいの上級者になると、メロディーの中にも小さく弾く音、大きく弾く音が混じってくるので、さらに難しくなってきます。どのように弾きたいのか意識をする。そして自分の音を聴く。自分の音を聴くことは、どの段階の生徒さんであっても大切なことです。ピアノってボーッとしていては上手に弾けないのです。考えて練習をしていきましょう。
小指(5番の指)でスタッカートや音を伸ばすこと、よくあると思います。特に曲の最後の音が小指で伸ばして終わる場合、その小指、きちんと立てていますか?

小指は1番端っこの指なので、指を寝かして鍵盤にめいいっぱい押し付けて弾いている生徒さんが多いのです。確かにその方が指は楽ですが、音は綺麗ではありません。小指であっても指先で弾くようにしなければいけません。4番、5番の指は弱い指なので崩れやすいのですが、鍵盤の上でしっかり立てていられるように踏ん張らないといけないのです。

考えてみれば、4番5番の指って使うことがあまりない指です。その指を強化するためには、例えばスーパーの買い物袋を4番や5番の指で持ってみるなどオススメです。テクニック教材を疎かにせず、丁寧に練習することも重要になってきます。ピアノの上達には指の強化はもちろん、指が独立していることが条件です。手のフォームを整え、どの指も指先で弾いていくようにしましょう。
楽譜の中には様々な記号が書いてありますが、その中の一つにスラーがあります。音をつなげて綺麗に弾くことをレガートと言いますが、レガートを表す記号がスラーです。

スラーの間の音は綺麗に弾きますが、スラーが終わった音でやさしく切ることを忘れないようにしましょう。これは、音楽の呼吸のようなもの。歌を歌う時に息継ぎが必要ですよね。歌の歌詞を損ねないように息継ぎをするように、ピアノを弾く時にも、メロディーの息継ぎは必要です。その息継ぎはどこでしても良いものではなく、スラーの最後の音でするようにしなくてはいけません。

国語の教科書の文章には、句読点が打ってあると思います。文章の意味が通じるように、変な箇所では句読点は打ってないはずです。小さなお子様には名前で考えるとわかりやすいかと思いますが、例えば私の名前は「かんだゆか」ですが、「か、ん、だ、ゆ、か、」と一つ一つ切って言いませんし、「かん、だゆか」とも言いません。切るとすれば「かんだ、ゆか」です。

このようにスラーは一つの音楽を作っていますから、スラーの途中で切ってはいけません。スラーの最後で切るようにしましょう。ただし、切る時には優しく切りましょう。時々、スタッカートのように乱暴に切っている生徒さんもいますが、雑な音楽になっています。自分の音はよく聴いて、丁寧な音楽を作っていってください。
ピアノの習い始めは、一つのメロディーを右手と左手で作り上げていく曲の練習から入ります。ト音記号、ヘ音記号を見極めたり、音の定着を図るためです。

伴奏とメロディーに分かれている曲の練習になると両手共に忙しくなってきますが、一つのメロディーを右手と左手で交互に弾く曲は、はっきり言って片方の手で弾いている時は、もう片方の手は暇状態です。そうなると、使っていない方の手をピアノの鍵盤から引っ込めてしまう生徒さんがいます。するとどうなるか?弾きたい時にすぐに弾くことができなくなり、慌てて手を出すことになります。慌てるあまり音ミスをしてしまうこともしばしば。

初級段階でも始めたばかりの導入期では、真ん中のドから右手も左手も広がっていきますから、鍵盤に手をセットしたまま弾くことができるようになっています。手をじっとしておいて、楽譜だけを目で追いながら弾けるようにしていきましょう。そうすることで楽譜の中で迷子になることもありません。迷子になっている生徒さん多いですよ。

右手から左手の音、左手から右手の音がスムーズに移行していくことで、曲が止まることなく綺麗に仕上がります。手を引っ込めてしまうことが癖になっている生徒さんは要注意です。
手のフォーム、指の形については、毎回のレッスンでうるさく言っている私。かなり改善されてきましたが、それでもペチャンコ指で弾いている生徒さんがいます。

幼稚園児の生徒さんにはサラッとは言いますが、この年齢の生徒さんでは、できるできないの差も大きいのでしつこく言うことまではしていません。問題なのは小学生以上の生徒さん。何度注意してもペチャンコで弾いてきます。どうして?レッスン中だけ、注意された時だけ直しても意味はありません。鍵盤に手を置いて、弾き始める時の手のフォームを確認しましょう。

中には綺麗な手の形が定着していて、どの曲を弾く時も指を立てて弾くことができている生徒さんもいます。ここまでくれば言うことなしなのですが・・・。それにはまず、本人の意識が変わらないとダメなのです。私の言葉、どこまで響いているでしょうか?右から左ではなく、ちゃんと受け止めてほしい。自然に綺麗な手の形で弾けるようになるには、まだまだ遠い道のりです。
初級テキストが終了すると、大抵の生徒さんが進むのは「ブルグミュラー25の練習曲」というテキスト。今年に入って、初級からこのブルグミュラーに進んだ生徒さんが何人かいらっしゃるのですが、ものすごい上達ぶりの生徒さんがいらっしゃいます。

ブルグミュラーの曲は時代でいうとロマン期の曲です。ロマン期の作曲家には他に、シューマン、リスト、ショパンなど、メロディーが何とも美しい曲を作曲している作曲家が多いです。ブルグミュラーの曲も美しい旋律の曲になっていますので、弾いていて楽しいというのが、練習を頑張れる理由になっているようです。実際、ブルグミュラーに進むとやる気upで練習を頑張ってくる生徒さんが多く見られます。

過去にも、このブルグミュラーに進んだ途端、ピアノが楽しくなったとおっしゃっていた生徒さんがいました。本当にそう思います。だから、初級段階でゆっくりゆっくり進んでいる生徒さんは、ピアノの練習が苦しいと感じる前に、基礎をしっかり固めてブルグミュラーに進んできてほしいと思います。ブルグミュラーに進む前にピアノをやめてしまうと、ピアノの楽しさを味わうことなく終わることになります。それでは勿体無い。せっかく頑張ってきたピアノだから、楽しいことを味わってからでも遅くありませんよ。
振替レッスンや通常レッスンの曜日・時間変更は、わかった時点で早めに連絡を入れてくださるようお願いします。当然ですが、生徒さんと講師とのお互いの時間の折り合いがつかなければ、振替をすることはできません。

2~3年前まではある程度自由に時間を選んでいただけましたが、ここ最近は午後8時9時までのレッスン日もあり、45分レッスンを導入したこともあって、空き時間がない曜日もあります。学校で活躍する生徒の皆さんのおかげで「〇〇さんみたいに弾きたい」と具体的に入会される生徒さんもいらっしゃり、レッスンの空き時間がない状況です。しかし、神田ピアノ教室だから弾けるのではなく、練習を頑張るから弾けるのであって、練習をする人はどこのピアノ教室でも上達するでしょうし、反対に練習をしない人はどこに行っても同じこと。厳しいようですが、本当にそうだと思います。

話が逸れましたが、今日も振替の申し込みがあったのですが、うまく時間の調整がつかず休んでいただくことになった生徒さんがいらっしゃいます。もう2日ほど早くに連絡をいただいていたら、振替レッスンができていたと思うと勿体無い。早々に夏休みの振替レッスンが決まっている生徒さんもいらっしゃいます。予定がわかっている生徒さんは、早めの連絡をお願いします。
今日のレッスンでのこと。ワークブックの問題で音の名前を書く問題をやっていて、見事に全問不正解をやってくれました。

書き込むのをじっと見ていたので、間違って書いていることに気づいたのですが、意地悪な私が出てしまいました。全て書き終えたところで「それって全然違うけど・・・」最初は何が違っているのかわからなかった生徒さんでしたが、答えを言わないで待っていると、ようやく気づいてくれました。そうなんです!ヘ音記号の音を問われているのに、ト音記号で答えてしまったのです。

これって勝手な先入観で楽譜を見ている証拠です。学校で学習するピアニカやリコーダーの楽譜はト音記号で書いてあるので、どうしてもト音記号の方が馴染みがあります。でも、ピアノを学習している生徒さんなら、まずは何記号で書いてあるのかを見ることが何よりも大切です。ト音記号とヘ音記号を間違って読むと、当然、音は全く違ってきます。

今日のやりとりで嬉しかったのは、自分で気づいてくれたこと。さっさと正しい答えを言ってしまう方がお互い楽かもしれません。でも、それではまた同じ間違いをしてしまいます。新しい曲の練習をするときも同じで、まず何記号か、♯や♭はあるのか、そして何拍子の曲なのか、楽譜は左から順番に読んでいくのが普通です。そしてようやく音読みになります。まず記号・・・を肝に銘じて間違いのないように練習に取り組んでいきましょう。