早いもので3月にはいりました。今月は終業式や卒業式など、これまでの学年のまとめの時期ですね。後半は春休みもあって、楽しみな時期です。ピアノのレッスンについても、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。

レッスンでは、練習した曲が◯になれば合格、そうでなければ不合格です。言葉としては合格か不合格の2種類ですが、同じ不合格でも、意味のある不合格(進歩のある不合格)とそうでないものがあります。特に、同じ曲の2度目、3度目のレッスンになってくると、前回のレッスンで注意されたことが直っているかどうか、同じことを注意されていないかなど、不合格になる原因を考えなければなりません、1つでも注意されたことが正しく直されているのであればいいのですが、2度目、3度目のレッスンでも同じことを注意されているとしたら、進歩はありません。特に、毎回、同じところで音の間違いばかりを指摘されているのであれば考えものです。

音読みについては、これまでにも何回も言っていますが、読めて当たり前にしなければなりません。習い始めの段階で、音読みをできるようにしておくことが大切です。ピアノのレッスンは本来、表現方法をレッスンする場であって、音読みの間違いを指摘する場ではありません。音読みを指摘されているレッスンでは、もったいないです。練習曲を1ヶ月、2ヶ月と同じ曲ばかりを弾いている場合は、注意が必要です。もったいないレッスンになっています。

中学生、高校生になった時に、自分が弾きたい曲を弾けるようにするためには、音読み、音符の長さ(リズム)は、完全に理解しておくことが大切です。お子様がどんな曲を練習していて、どのくらいの期間をかけて次の曲に進んでいるのか、気にするようにしましょう。何もわからない、通わせているだけ・・・では、もったいないレッスンの可能性が高いです。同じ不合格でも、進歩のある不合格を目指して練習に励みましょう。
2-1長い爪 ピアノを演奏する人は、爪を長く伸ばすことができません。ピアノの鍵盤は指先で弾きますから、爪が長いままだと、指先が鍵盤に触れる前に、爪が鍵盤に当たってしまうので、綺麗な手の形で弾くことができません。また、長い爪は、鍵盤と鍵盤の間の細い隙間に挟まることが多く、爪が割れる原因にもなってしまいます。

ピアノを弾いていて、コツコツと爪の音が聞こえていたら、爪が伸びている証拠です。自分のピアノの音をよく聴いていると、爪の音は聞こえているはず。よく聞いてみましょう。では、どのくらいまで爪を切ったらよいのか?自分の手のひらを目の高さまでもってきて、指先から爪が出ていたら長い証拠です。深爪までする必要はありませんが、1つの目安として考えてください。

写真ではわかりにくいかもしれませんが、レッスン中にコツコツの音がうるさかったので写真を撮らせていただきました。ここまでくると、かなりの音がでています。当然、生徒さん本人にもコツコツの音は聞こえています。1週間に1度、曜日を決めて、爪チェックをしてみるといいかもしれませんね。特に小さな生徒さんの場合は、自分で爪を切ることがないと思うので、保護者の方のチェックをお願いします。
「アメの中にガムが入っているの食べているんだぁ」と、明るくレッスンにやってきた生徒さん。小学高学年の生徒さんです。「食べ物を食べながらはレッスンダメだよ」の返答に「なんで?」そう言えば、どうしてダメなのでしょう?

学校にもお菓子は持って行ってはダメなはず。どうして?勉強をする学校なので、必要がないから。勉強に集中することができなくなるから。友達同士で取り合いになるから。いろいろと理由は考えられると思うのですが、食べながら先生に教えてもらうって、行儀が悪いからかなぁ?だとすれば、ピアノも同じこと。ピアノを学習する場に、食べながらは行儀が悪いですよね。

生徒さん自身、悪いと思っていなかったようなのですが、レッスンには食べ物は禁止です。私の中では、食べながらピアノを弾かないことが常識になっているのですが、その常識も誰かに習わなければわかりません。お家では、保護者の方からお話ししていただくと助かります。逆に、先生が何かを食べながら教えてる・・・だとしたら、「えっ!」と思いませんか?何だか嫌な先生ですよね?

お互いに気持ちよくレッスンをするためにも、レッスンに必要のないものは持ってこないようにお願いします。食べ物だけではなく、特に小さな生徒さんの場合は、髪の毛のアクセサリー1つで集中力がなくなることがあります。気になってしまうのか、触ってばかりになって時間が過ぎていくのは、もったいないです。ピアノのレッスンに集中できる環境作りに、ご協力をお願いします。
レッスンをしていて、時々、もったいない練習をしているなぁと思う生徒さんがいらっしゃいます。あともう少し丁寧に練習ができていたら・・・と思います。両手で弾いているのですが、いつも同じ箇所でつっかかってしまったり、次に弾くべき音がわからなくて止まってしまったり。その箇所がいっつも同じです。いつも同じところでつっかえたり止まったりするのは、そこがスルスル弾けていないからです。それも、片手でもスルスル弾けていないことが多いです。片手で弾けていないものは、両手では弾けません。そんな時は、そのできない箇所だけの部分練習が必要です。ちょっとの部分練習をしてくれていたら弾けていたのになぁと、感じることがあります。

誰だって早く両手で弾きたいし、合格もしたい。私もそう。でも、そういう時に慌ててしまっては結局、上手には仕上がってくれません。「急がば回れ」の練習が必要です。急いでいる時には、危険でも近道をしたくなるけれど、遠回りでも安全な道を通る方が結局は早い・・・という意味のことわざ。そこから、急ぐ仕事は丁寧に確実にやっていこう・・・という意味で使われますよね。ピアノの練習も本当にそうです。できていないまま両手で進めていっても結局はやり直しです。丁寧に確実に進めていくようにしたいですね。

小学校低学年の生徒さんに「急がば回れの練習してきてね」と伝えたところ「知らな〜い」と返されてしまいました。低学年の生徒さんには早かったようですが、高学年になると、ことわざの学習に入るかと思います。知らない生徒さんでも、これを機に「急がば回れ」を覚えて、練習に取り入れてみてはいかがでしょうか?
各学校の卒業式も終わり、3月もあと少しです。進学・進級おめでとうございます。何人かの生徒さんから、新年度のレッスンの曜日・時間変更の申し込みがありました。学年が上がっていくと、今までの時間では無理になっていくこともあるかと思います。あらかじめわかっているようでしたら、お知らせ下さい。

5月・6月に行われるピティナ・ステップへの参加についても、ご検討されている生徒さんは、ご相談いただきたいと思います。練習期間が2ヶ月ほどになっていますので、余裕を持って参加されたいのであれば、練習に取り掛からないといけません。

この時期は、お子様も保護者の方もバタバタと忙しい時期です。ピアノのレッスンも春休みを取り入れていますので、イレギュラーになっています。レッスンノートや出席カードで確認をしていただきたいと思います。わからないことや不安なことがあれば、お問い合わせください。よろしくお願い致します。