小学校・中学校・高校・・・と入学式も終わり、今週から通常レッスンとなっています。学校が始まったことで、規則正しい生活ができるようになりますから、ピアノの練習も毎日の生活の中に組み込んでいきましょう。
私のレッスンの始まりは大抵「手の形に気をつけて弾いてみましょう」の言葉から始まります。玉ひもを掴むことから始まり、指先を意識するレッスンを心がけています。その成果もあってか、だいぶんと手の形を意識してくれる生徒さんが多くなりました。でも、まだ半分くらいかな?本当にできている生徒さんは。どの生徒さんも、弾き始めはとってもいいのです。私も言葉かけをしていますから。弾いている間に、だんだんとペチャンコになっていき、最後の音を弾く時には、あらあら残念な状態になっている生徒さん、多いです。
手の形って、どうしてそんなに大切なのでしょう?芯の通った響きを出すためには、綺麗な手の形が必要です。また、手の形がしっかりできていないと、指が育っていきません。いつまでもふにゃふにゃな音しか出せないのです。小学校高学年になった時に、ふにゃふにゃな音を出しているとしたら、指がしっかり育っていない証拠です。
本来、ピアノを弾く時の手の形は、無意識で綺麗な手の形を保たなければならないもの。もちろん最初は意識をして綺麗な手の形を保つのですが、長い年月をかけて無意識でできるようになっていることが望ましいです。「おはし」の持ち方練習と似ているでしょうか?小さい時に正しい持ち方で練習をした人は、大人になっても正しいままですよね?せっかくピアノを弾くのであれば、正しい手の形を習得しましょう。自分が出来ている人の半分なのか、もう片方の半分なのか、自分の手を今一度、見てみましょう。
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ポピュラー曲の楽譜に多いのですが、メローディーのまとまりや音楽の区切りとして、AやBといったアルファベットが書いてあることがあります。長い曲の練習をする場合には、一度に最後まで練習することが困難なので、まとまりごとに練習を進めていくことがあります。そういった練習をしていく上で気をつけてほしいのは、「つなぎ練習」です。
Aだけを弾いていると上手、Bだけを弾いていても上手なのに、AからBをつなげて弾いてみると上手に弾けないことがあります。AからBへ上手につなげて弾けないのです。部分部分では上手に弾けていても、Aの最後の小節とBの最初の小節がスムーズにつながらない。そんな時は「つなぎ練習」を丁寧に行う必要があります。Aの最後2小節程度とBの最初2小節程度を、何度も何度も練習しましょう。
また、日頃練習しているテキスト練習でも、段ごとに練習を行った場合は、1段目から2段目、2段目から3段目がスムーズに弾けないことがあります。その場合も「つなぎ練習」をしっかりと行う必要があります。曲は、最初から最後までつっかえたり止まったりしないで弾くもの。「つなぎ練習」をしっかりして、全曲を通してスムーズに弾けるようにしましょう。
今週は春休み明けのレッスンだったせいか、皆さんよく弾き込んでレッスンに来てくれました。「上手に弾けると嬉しいでしょう?」の問いかけにも「うん、嬉しい」との返事。頑張って練習した曲が上手に弾けて、嬉しく感じた「成功体験」をたくさん経験することで、自信につながっていきます。
1ページちょっとの曲を、3ヶ月かけて仕上げた生徒さん。生徒さんと2人で「ちょっと時間かけすぎだよ」と、レッスンノートをめくってみると、1月中旬に宿題に出していました。毎回のレッスンでも同じところでつっかかり、なかなか弾けるようにならなくて、レッスン中に5回練習をしてもらっていました。自宅でもこれと同じように練習することを伝え、今週見事合格。この調子で練習を進めてくれるといいですけど。
驚いたのはもう1人の生徒さんの仕上がり振り。1週間で2ページの曲を、音とリズムを間違いなく仕上げてきてくれました。まさかまさか、ここまで上手に弾いてきてくれると思っていなかったので(失礼!)本当に驚きです。生徒さん自身も「めっちゃ練習した!」と、自信たっぷり。言葉の通り、堂々とした演奏でした。「お母さんにも聴いてもらった」と、言っていましたが、やはり保護者の方に聴いてもらうことは大事かなと思います。練習している曲は聴いてもらいたいものです。
練習のペースは人それぞれですが、初級テキストの1〜2ページほどの曲であれば、せめて2週間程度では合格したいところ。3ヶ月はかかり過ぎと言えます。あまりに時間がかかっている時は、練習方法を見直すことも考えた方がいいでしょう。上達するための練習方法を一緒に考えていきたいと思います。新学期を迎えて、心新たに頑張っていきましょう。
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神田ピアノ教室では、初級レベルが終了すると、次に進むメインテキストの選択をすることになります。初級レベルで、一通りのリズム、音、よく出てくる楽語記号の学習を終えますので、その後は、自分の大体の方向性を考えて学習することが望ましいでしょう。
学校で活躍できるようになりたい、と思うのであれば、簡単な曲や知っているメロディーの曲ばかりを弾き進めても難しいと思います。最近はピアノ学習者も多く、学校でのピアノ伴奏者はオーデションで決められることがほとんどです。難しい曲を弾いている人が有利とは言えませんが、表現力が求められます。しっかりした読譜力も必要になってきますので、それなりの練習が必要になってくるでしょう。
学校での活躍は望んでいなくて、もっと楽しく、ポピュラー曲を弾いていきたい、と思っている生徒さんならば、一例ですが、写真の楽譜のようなテキストを選ばれると良いと思います。読譜力が十分についていますから、今までよりも楽しく練習を進めることができると思います。実際に教室の生徒さんの中にも、ジブリばかり選んで練習する生徒さん、ポピュラー曲を練習する生徒さんがいらっしゃいます。とても楽しそうです。
どちらを選んだから正解!と言うことではなく、肝心なのは自分で選択すること。他の人から言われて選択しても、納得していないまま進んでいては気持ちが入っていきません。自分のことをよく考える良い機会ですから、とことん考えてみましょう。時々ですが、交互にあっちとこっちの楽譜を行き来している生徒さんもいらっしゃいます。テキスト選択について悩まれたら、いつでも相談してくださいね。
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ピアノを演奏する上で必要な楽譜。演奏する曲をどのように表現したら良いのか、楽譜の中にはたくさんの情報が満載です。
写真の曲を弾き始めた中学生の生徒さん、ちょっと違っていました。「それ何か違うよ。よく楽譜をみてごらん」お互い黙ったままで沈黙状態。私はなるべく生徒さん自身で正しい答えを見つけて欲しいので、すぐに答えは教えない主義。意地悪な先生です。それでも何度弾いても違うので、さすがに根負けしましたが・・・。
ある程度の曲が弾けるようになると、拍子(4分の4拍子や8分の3拍子など)や調号(♯や♭)はもちろん、強弱記号、指番号など、気をつけることが増えていきます。今回の曲の拍子は至って普通、調号も書かれていないので、問題ないはずでした。が、見落としていたのは8・・・・の記号です。これは、オクターヴ記号と言って、音符の上に書かれている場合は、1オクターヴ上の同じ音、音符の下に書かれている場合は、1オクターヴ下の同じ音を弾く記号です。音符のすぐ上に書かれている記号なのに、見落としてしまったのです。
楽譜を見る時に、ついつい音読みだけに集中してしまいがち。でも、最初に書き記したように、楽譜の中には音だけではなく、様々な情報が入っています。それらを1つも取りこぼすことなく入れていかなければ、表現力豊かな演奏はできませんし、間違った曲になってしまいます。楽譜は穴があくほど見て、情報を取りこぼさないようにしましょう。
進学・進級を終えて、新しい時間割にも慣れた頃でしょうか?何人かの生徒さんから、レッスン曜日や時間の変更を賜っています。小学生の高学年になると、6時間授業が増えて、今までのレッスン時間では無理になってしまうこともあるかと思います。そのような場合は、メモ書きで構いませんので、お知らせください。
特に新中学1年生は、これまでの小学生の生活とガラッと変わって、戸惑うことも多いです。上の学年に兄弟がいらっしゃる場合は、大体の予想がつきますが、そうでない場合は、何もかもが新しいことばかりで、わからないことが多いのではないかと思います。今、1番頭を悩ませているのは、部活動ではないでしょうか?ほとんど毎日ある部活もあれば、週に1~2回ほどの部活もあったり、体育会系の部活になると土・日も部活でつぶれたり・・・・。
大抵の学校は、ゴールデンウイーク前後には決まってくると思いますので、正式に決まっていなくても、レッスン曜日・時間変更が考えられる場合は、早めに伝えていただけると助かります。5月からスムーズに移行する為にも、教えていただけると嬉しいです。
皆さんそれぞれに忙しい中、ピアノのレッスンを続けてくださる気持ちが嬉しいので、できるだけ希望に沿うようにレッスン時間を組みたいと思います。ご協力お願い致します。

さて、この音符は何の音符でしょうか?どのように弾く音符ですか?この音符は付点4分音符です。1拍半のばす音符なのですが、この音符が楽譜に出てくると、はねてしまう生徒さんがいらっしゃいます。それって、スタッカートと間違っていますよ。
付点の音符もスタッカートの音符も、点(・)がついていますが、どこかに違いがあるはず。点が音符のどこについているのか、よく見比べてみましょう。付点の音符を学習するよりも、スタッカート学習の方が早い段階で出てきますので、ついついはねてしまうのでしょうか?
付点の音符の点は、音符の右側に付きます。左側に付くことはありません。スタッカートの点(・)は、音符の上か下に付きます。付点音符とスタッカートでは、点(・)の付く位置が違うのです。ちょっとのことで、弾き方に大きな違いが出てきますので、楽譜はよ〜く見るようにしてくださいね。
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ちょっと難しかったり、間違いやすい宿題を出す時には、レッスンの中で説明や予習をするようにしています。私の説明が悪かったようで、3連符の曲が正しく練習できていなかった生徒さん。自分でも自信がなかったのか、「絶対、間違ってる」となかなか弾いてくれません。でも、間違った弾き方をしていることは、そんなに悪いことなのでしょうか?
確かに、両手で弾くようになっても、音ばかり間違って弾いている時には「音読みをしっかり身につけた方がいいよ」とお小言(?)も言いますが、弾き方などの表現方法が違う場合は、正しい弾き方を覚えるいいチャンス。だって、正しいことを知ることができるのですから。
生徒さんの性格にもよりますが、あんまり真面目な生徒さんには「どんどん間違ってきなさい。全部、直してあげます」と、直してあげます宣言をすることも。毎回毎回、完璧に練習できるのだったら、ピアノの先生っていらないですよね?間違うことは上達の第一歩だと思って、練習に取り組んでいきましょう。ただし、間違ったまま放置することはいけません。正しい弾き方を学んで上達していきましょう。
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最近はピアノの上で放ったらかし状態(?)になっている「がんばったBOX」ですが、今日のレッスンで、約2ヶ月振りにBOXオープンしました。2月に中学生の生徒さんが、テクニック教材を終えられて開けたのが最後だったと思います。うちのお教室、なかなかBOXが開かないです。もっと開けてもらっていいんだけど・・・。
今日BOXを開けてくれたのは、小学生のピアノ男子。指の動きをスムーズにする為のテクニック教材の終了です。BOXが開けたくて、この教材をコツコツ頑張ってきた生徒さんです。モノで釣っているようで心苦しいのですが、目標を持って頑張ってきたことは素晴らしいです。
他にも何人かの生徒さんが、テキスト終了になりそうなところまで来ています。あと2~3曲だったり5~6曲だったり。でもこれがまた、長い戦いですね。なかなか開かないBOXなので、中身の補充もそのままです。どんどん練習して中身の回転率を上げていきましょう。そうそう、昨年から、ステップに参加された生徒さんにも、ステップ後に1つ持ち帰ってもらうことにしています。こちらは、緊張する中、人前で演奏したごほうびです。どちらにしても、頑張って進めてきた生徒さんが開けることができるBOXです。遠慮しないでどんどん開けてくださいね。
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新しい環境で頑張っている小学1年生、8分音符に続いて付点4分音符の学習に進んでいます。8分音符は1つの半分の音符、付点4分音符は1つと半分の長さの音符です。言い方は似ていますが、長さは全く違います。いつもはリンゴの絵を書いたりして説明をするのですが、今日は視覚にも訴えかけようとお菓子を用意しました。
当然ですが、いつもはお菓子なんて置いていないので、お菓子があることに興味津々な中学生。音符の長さを覚えてもらうために、小さな生徒さんと一緒に学習している旨を伝え、それぞれの音符カードの上にお菓子を置いてもらいました。が、正しく置けていない・・・。1年生の生徒さんと同じで、8分音符と付点4分音符が?状態に。いやいや、ちょっと待って!今更?何で?
実は、いつも数えながら上手に弾いてくれる小学3年生の生徒さんにも、遊び半分でやってもらったところ、やっぱり同じ音符で間違っていました。数えて弾けているのに、はっきりと言葉にすると難しいのかなぁ。まさかまさか間違うとは思ってもいなかったので、私としてはショック!時々、確認テストも必要ですね。
大きな先輩も小さな先輩も、1年生の生徒さんに追い越されないよう、音符の長さをしっかりと覚えていくようにしましょう。音符の長さを正しく覚えることは基本中の基本です。曲を正しく演奏するために、今一度、理解できているかどうかの確認をしてみましょう。