早いものでもう2月。1月が早々に行ってしまいました。1月は行く・2月は逃げる・3月は去る と昔から言いますが、この調子でいくと、2月も早々に過ぎ去って しまいそうです。自分がやれること・やらなければならないことを地道にこなしていくしかありません。毎日のやるべきことの中に、ピアノの練習も少し 入れていただくと嬉しいです。

1月は大抵の生徒さんが3回レッスンとなっていました。レッスンの予定は、レッスンノートや出席カードで確認を していただくことができます。ある中学生の生徒さんは、1回目、2回目のレッスンを連絡もなくお休みでした。自宅へ連絡を入れても誰もいらっしゃらない 状況なので、保護者の携帯電話へ連絡を入れることに。当然、外出先で電話に出られているので、お子様の状況はわからないのですが、レッスンを休んでいる ことをご存知ないようでした。中学生とは言え、やはり親の管理下にありますから、レッスンの日程確認は、ご家庭でも行なって欲しいと思いました。

私のピアノのレッスンに対しての考えは、先生と生徒さんのお約束だと思っています。曜日も時間も決めてレッスンを行なっていますので、決め られた時間に行くことができないのであれば、連絡は入れるべき。保護者の方が生徒さんを自宅から送り出すことができない状況ならば、突発的なことが 起こった場合のために、電話番号などの連絡先をお子様には教えておくべきだと考えます。教室の電話番号を壁に貼っていたっていいのです。中学生の生徒さん ならば、自分で電話をかけることもできると思います。小学校高学年の生徒さんの中には、自分で電話をかけてくる生徒さんもいらっしゃいます。

保護者への連絡をしたからなのか、3回目のレッスンは元気にきてくれた生徒さん。もちろん、私からのお小言つきです。注意はさせてもらい ますよ〜。「レッスンは先生とのお約束。お友達に約束をやぶられたら怒るよね?誰にも言わないでね・・・と言ったのに、次の日には噂になっていたとか・・ ・・。そう言うの嫌でしょ?」「確かに・・・・」と、妙に納得した生徒さんでした。忙しく動いている毎日ですが、保護者の方もレッスンの様子などを 聞いていただくなどして、お子様との理解を深めてほしいと思います。くれぐれも、レッスン自体に行っているのか行っていないのかもわからない・・・と いう状況だけは避けてほしいです。
8分音符曲 ピアノ教室 おけいこ 今日は末恐ろしい生徒さんの紹介を。(もちろん良い意味ですよ)昨年の秋から教室に来ていただいている小学生の生徒さん。ぴあのどりーむのテキストを 順番に学習していますが、今はどりーむ4まで進んできました。どりーむ4に入ると、いきなりの8分音符の曲を弾くことになります。そう、分割音符の学習の 始まりです。新たな数え方の学習も始まり音も広がっていきますので、難しくなっていきます。

それなのに・・・それなのに・・・、新しく練習を してきてくれる曲の数の勢いが止まりません!前回のレッスンでは、どりーむから6曲も弾いてきてくれました。リズムの間違いも音ミスもありません。 私からの注意事項はスラーの切り方、音の音色の話くらいです。(その曲らしい音を探してもらっています)テクニック系のテキストの練習もありますし、 ステップにも参加をされる予定なので、それらの曲の宿題もあります。一体、どんな練習をしたらここまで弾けるの?どんな時間の使い方をしてるの?と、 余計なお世話的な考えが頭の中をぐるぐる・・・・。他の習い事もあるそうなので、きっと、上手に時間を使っておられるのでしょう。私の方が新しい内容の 学習の時間を取れずに、生徒さんに待ってもらっているような状態です。いろんなことを吸収したくて仕方がないようです。

ここまでスラスラと ピアノ学習が進んできた背景には、やはり音符カード読みができていることが挙げられると思います。こちらの生徒さんは、レベル3を合格されて、次は最後の レベル4に挑戦です。自宅ではレベル4の音符カードを読まれていると言うことなので、時間がかからずに合格されることでしょう。音読み・リズム取り(数え ながら弾くこと)ができている生徒さんは、音楽の基礎が構築されているということなので、間違いがありません。どんどん進むことができます。今回は、 勢いの止まらない生徒さんのお話でしたが、この生徒さんを目指さなくて構いません(そりゃ、こんなに弾いてきてくれたら嬉しいですけど)せめて、1週間に 1曲は仕上げるようにしていきましょう。音読みに苦労をしている生徒さんは、もう一度、音符カードに向き合ってみませんか?楽しく弾くピアノは、音読みから 始まります。
夜に駆ける ピアノ教室 おけいこ 中学校で行われるはずだった、合唱コンクールの伴奏曲を練習中の中学生ピアノ男子くん。「J-POPが弾けたらカッコイイじゃん!」と、何か練習したげな 様子。合唱コンクールはなくなってしまったのですが、学校からは伴奏の練習を続けるように言われているので、長い間、伴奏のレッスンが続いています。 実は中学3年生のピアノ男子くんは、高校受験生。弾くのか弾かないのかハッキリしない状況の中、受験勉強もあって、ピアノに対するモチベーションは下がり 気味。そりゃ、仕方ないよね。

確かにJ-POPの曲をサラッと弾くことができたらカッコイイかも。でも私的にはJ-POPじゃなくても、アラジンの 曲などディズニーの曲でも、伴奏曲の中でも「旅立ちの日に」や「大地讃頌」なんてサラッと弾いていたら、カッコイイと思いますが・・・。「旅立ちの日に」 や「大地讃頌」は、伴奏ピアノだけを聴いていても音楽になっているし、The伴奏!って感じがしないのも確かです。ただ、クラシックに近い伴奏曲の弾き方と J-POPでは弾き方も違ってきますから、出来上がりはJ-POPの曲の方が、カッコ良さは増すのかもしれません。

そんなJ-POPの曲の魅力に取り憑かれ たのかどうかはわかりませんが、教室では只今、様々なJ-POP曲のレッスンが行われています。「紅蓮華」を練習している中学生、「夜に駆ける」を練習して いるのは小学5年生の生徒さん。簡単な編曲のレベルということになっていますが、この「夜に駆ける」の曲は、メロディーラインのリズム自体が難しい曲 なので、簡単だけど簡単ではない曲になっています。それでも「弾きたい」と言う気持ちが強く、練習に頑張っています。最近、新しい曲の練習に進んだ 中学生の生徒さんが持ってきた曲は「夢灯籠」という曲。映画「君の名は」で使われている曲だそうで(いや〜、この映画なら「前前前世」じゃないの?と、 内心思ったのですが)生徒さんは「夢灯籠」に惹かれたとのことでした。皆さん、様々な曲を「弾きたい・弾いてみたい」と思ってくれるようで、その気持ちは 純粋に嬉しく感じています。弾きたい曲が自分の指から流れ出るって、素敵ですよね?

さて、高校受験生の生徒さんたちは、実はこれからが追い込み の時期となります。一部、受験が終わった生徒さんもいらっしゃいますが、国立も都立も私立も、高校受験はこれから。頭の中はピアノどころではないかと 思いますが、受験が終わって気持ちが落ち着いたら、自分が弾きたいと思う曲の練習に取り掛かるもよし、これまでの続きのレッスンに戻るのもよいでしょう。 J-POPをカッコよく弾きたい生徒さんは、何の曲を頭の中に描いているのでしょうか?そこはまだ聞いていないのですが、落ち着いたらゆっくり話をしてみようと 思います。とりあえず、目の前のやるべきことを頑張っていきましょう。
風が吹く丘に ピアノ教室 おけいこ 今年は、中学・高校の合唱コンクールが中止となり、いつも伴奏者として活躍している生徒さんたちの出番がないまま年度末を迎えることに・・・・なるの かと思いきや、最近、バタバタと生徒さんたちが慌ただしくなってきています。一体何が起こったのでしょう?

小学校から活躍を続けていた 高校生の生徒さん、高校でもピアノ伴奏者に選ばれていました。合唱コンクールでのピアノの腕を買われて、過去には高校の校歌の伴奏も頼まれたほどの 腕前です。(こちらの高校の校歌、校歌とは思えないほどの旋律の美しい伴奏で、16分音符ばかりの楽譜です。弾き手には辛い・・・)そんな中、今回は、 その校歌の伴奏を録音したいということで、またもや学校から校歌の伴奏依頼があったようです。それも何パターンもの録音をするそう。校歌は4部にパートが 分かれていますので、パート別の音取り録音もするとか・・・・。きっと新入生の校歌練習に使われるのでは?みんなで歌うことは難しくても、校歌は覚えなく てはならないものなので、需要があるのでしょう。日頃のレッスンではショパンやドビュッシーなどを弾いている生徒さんですから、難しい校歌伴奏もさら〜っと 弾けていました。なんとも頼もしい生徒さんです。

別の中学生の生徒さんは、今年の合唱コンクール伴奏者に選ばれていました。曲も決定していたの ですが、結局、合唱コンクールは中止になり、学校からもそれ以降なんの音沙汰もないまま2月に。当然、生徒さんは伴奏譜の練習をしないまま過ごしてきまし たが、今頃になって「伴奏練習をしてくるように」との指示が出て、ちょっと慌て気味に練習に取り掛かっています。今年の卒業式も例年通りには行えない ようですが、案としては、合唱コンクールの曲を流す・・・当日は伴奏だけ演奏する・・・など、様々なことが噂されているようです。どのように使う目的で 学校からの練習依頼があったのかは、生徒さんも私にもわからないままですが、仕上げなければならないことには変わりがないので、必死に楽譜と向き合っていることと 思います。

小学校でも動きがありました。毎年、卒業式では5年生が入退場の合奏を行いますが、今年も5年生の参加は見送られることになって います。しかし、合奏だけは5年生の録音演奏が使用されるということで、早速、楽器のオーデションが行われている学校もあります。他の学年でも、合奏の 練習をしている小学校もあります。鍵盤ハーモニカやリコーダーが使えない中でも、各学校、何かしらの工夫をして行えるようにしているようです。

生徒さんたちの話を伺っていると、大変な中でも、「ピアノが弾ける人」は、学校から需要があるのだと思いました。他の人から期待されることは、自信に つながります。絵を描くことが上手・スポーツが得意・勉強ができる・・・何だっていいと思います。自分の得意なことがあれば、人は強くなれます。 その中の1つに、ピアノが得意・楽譜が読める・・・が加わってくれたら嬉しいです。
ぶんぶんぶん ピアノ教室 おけいこ 3月のピティナ・ステップに向けて頑張っている生徒さん。よく知った「ぶんぶんぶん」の曲を練習中です。よく知った曲だから、曲の速さ(リズム)や スラー弾きがきちんとできないまま弾いてしまっています。自分の頭の中にある曲のイメージが優先されてしまって、弾き急いでしまうよう。知っている曲を 練習する時には、いつもにも増して注意が必要です。

自分の頭の中にある曲の速さが速ければ、速い速さで弾いてもらっても構いません。でもそれは、 最初から最後まで同じ速い速さで弾かなければいけません。ある小節はゆっくり弾いて、別の小節はさっさと弾いてしまう・・・という弾き方では、同じ 速さで弾いていることにはならないので、結局リズムが違っていることになります。知っている曲だからこそ、きちんと数えながら弾くことをしましょう。 また、1小節単位でメロディーの音が切れて演奏している場合も、音楽は綺麗に聴こえてこないので、音が切れないように演奏を直すようにしなければなりま せん。「ぶんぶんぶん」の曲の場合で言うと、左手の音を弾き直す度に、右手の音も切ってしまう弾き方です。スラー弾きが完全にマスターできていない 生徒さんの場合は、片方の手につられてもう片方の手も鍵盤から離してしまうために、音がブチブチと切れてしまいます。これはやはり綺麗に弾けるように 直した方がよいでしょう。これらの弾き方を直すためには、最初はゆっくりの速さからマスターします。ゆっくりで弾けないものは速い速さでは難しくなります から、ゆっくり練習を取り入れて、まずは弾き方をマスターしましょう。

「メリーさんのひつじ」と言う曲も、小さなお子様でもよく知っている 曲です。保育園や幼稚園で歌うのでしょうか?大抵のお子様が知っているように思います。こちらの曲、正しくは「メ〜リさん」と始まるので、楽譜的には 付点4分音符で表します。が、付点4分音符は、分割音符の8分音符を学習してからの付点4分音符の学習になりますので、かなり後になってからの学習に なります。習い始めに出てくる「メリーさんのひつじ」の曲は4分音符で書かれていますので、頭の中にある「メ〜リさん」で弾いてしまうと、楽譜に書かれている 音符とは違う音符で弾いていることになってしまいます。これもまた、頭の中のイメージが優先されてしまっている証拠です。楽譜は、知っている曲でも知らない 曲でも、正しく読むことが求められます。特に知っている曲の場合はイメージで弾けてしまうので、いつもより余計に慎重に楽譜を読むようにしなければなりません。 知っている曲を練習中の生徒さん、慎重な練習をお願いしますね。
恐竜 練馬区ピアノ教室 おけいこ レッスンでピアノを弾く前に、生徒さの皆さんには玉ひもを摘んでもらっています。これは、ピアノを弾く時の指先を意識してもらうためです。ピアノに触れる タッチポイントを意識してもらっています。ですから、玉ひもを摘んだところでピアノを弾くようにしてください。ピアノを弾く指先はわかりましたが、では、 指先に込める力はどのくらいでしょうか?

「力はこのくらいですよ〜」と説明をすることは、ハッキリ言って無理です。基本的に指先は ガチガチに力を入れませんが、力が全くの0ではふにゃふにゃして弾くことができません。第一関節が内側に入っている状態では力が入り過ぎ。第一関節は まっすぐな状態で弾ける力が、ピアノの鍵盤を押さえる力になります。「こんな感じだよ」と、私が弾いて見せてあげることはできますが、力加減を伝える ことはやはり無理。投げやりになってしまいますが、生徒さん自身が、自分の指の力加減を探すしかありません。

これまでにも生徒さんたちへは 力加減をわかりやすく感じる方法として、紙粘土やスクイーズのお話をしてきました。自宅に紙粘土やスクイーズがある場合は、指で押さえてみてください。 グッと指先が入っていく感じ、わかっていただけるでしょうか?その時の力加減でピアノの鍵盤を弾くようにすると良いです。教室には、紙粘土もスクイーズも ありませんので、お話をするだけになってしまったのですが、今回、ちょっといいもの?を見つけてきました。それがこの恐竜。他のピアノの先生から「100 円ショップでもいいものあるわよ〜」なんて聞いていたので、娘に頼んでいたところ、買ってきてくれたのがこの恐竜でした。触ってみるとなかなかいい感じ。 ちょっとグロテスク?にもなるのですが、これで少しは指先に込める力加減をわかってもらえたらいいなぁと思います。

ちょっとしたことで楽しみ ながら面白く感じながら学んでいけたらいいですね。譜面台に置いておきますので、ピアノを弾く前に、指先でツンツンしてから弾いてみるとよいでしょう。 おもちゃではありません。念のため。指先の力を感じ取ってください。
8分音符楽譜 練馬区ピアノ教室 おけいこ ピティナ・ステップに参加する場合や合唱コンクールなどの学校行事で演奏する場合には、口うるさくメトロノームに合わせることをお話ししています。 特別な表示があれば別ですが、1曲の中で速さがあっちに行ったりこっちに行ったりすることは良くないことだからです。速い曲でもゆっくりな曲でも、一定の 速さで仕上げることが普通。ですからメトロノームに合わせて練習をすることは、ステップのためでも学校のためでもなく、いつのどの曲を練習する時にも 必要です。

ピアノ学習の最初に出てくる4分音符を学習している間は、数えながら練習をすることを通して、正しいリズムを学習していきます。 この時からメトロノームに合わせて練習することも良いのですが、数えながらメトロノームに合わせながら・・・の両方をやっていこうとすると、生徒さんが 小さなお子様の場合は多分、頭の中がいっぱいいっぱい。だと思うので、数えながら弾くことを優先させています。では、本格的にメトロノーム練習を取り 入れる時はどんな時?私がオススメするメトロノーム導入時期は、8分音符の分割音符を学習する時期です。

バーナムのテクニック教材で言うと オレンジバーナム、どりーむテキストでは4のテキストに入ってからが目安です。分割音符の数え方は1と2と3と4と・・・と、とを入れた数え方になります。 均等な分割音符のリズムを習得するために、8分音符に合わせたメトロノームの合わせ方を学習していきます。普段は♩= で合わせるメトロノームですが、 8分音符単位で合わせると♪= となり、2倍の速さでメトロノームをかけることになります。例えば3拍子の曲ならば1小節を6拍に合わせる感じです。 4拍子の曲ならば1小節は8拍になるのですが、生徒の皆さんにオススメをしている振り子式のメトロノームは、合わせる拍子が0、2、3、4、6 の数字しか ありません。4拍子の曲を8分音符単位で合わせるには、1拍目と3拍目に「チン」の音がくるようにして合わせましょう。要は、1小節の中に4拍子が2回入る 感じです。

メトロノームに合わせる練習は、好きでない生徒さんが多いです。それは何故でしょうか?それは、メトロノームに合わせてスルスルと 弾くことができないからです。合わせることができない・・・ということは、リズムが合っていない証拠。合っていないものは合わせなければなりません。 合わせることができれば、メトロノーム練習も苦にはならないはず。曲が仕上がった段階で、1度メトロノームに合わせることをやっていきましょう。 合っていればそれで良し、合っていなければ合わせるだけ。至ってシンプル。「メトロノームとお友達」を合言葉に、メトロノーム学習をした生徒さんたちは 是非、いつもメトロノームをかける習慣を身につけて欲しいです。
指番号 練馬区ピアノ教室 おけいこ も〜う本当にやっちゃダメなこと。指番号だけを見て、判断して、そのまま弾いてしまうこと。これ、何回も言っていますが、本当にやっちゃダメ。この写真の 楽譜はバーナムオレンジですが、ここまで進んできてそんなに簡単なわけないじゃん!学習が進めば、指の動きだって複雑になっていきます。いい加減、楽譜を 見ることをやろうよ!

右手4番の指で高いドを弾くようになっています。その次の音は5番の指で弾きますが、よく見ると音は変わっていないことに 気がつきませんか?同じ音を弾くけれど指番号は変わる・・・そんな曲です。それなのに、堂々とレの音を弾く生徒さん。音のことを何も考えていない(見て いない)弾き方です。左手の音も見てみましょう。1番と2番の指で弾く音はドレ?違いますよ。正しくはドミ。ドの音を2番で弾くからって、1番の指で弾く音が レであるという決まりはありません。隣同士の指が隣同士の音しか弾けないのだとしたら、88鍵ものピアノを演奏することはできなくなってしまいます。

両手合わせて10本の指で弾くピアノですから、指広げや指変え、指縮めなどを行いながら演奏します。バーナムオレンジまで進んでいる生徒さん ならば、とっくに学習は終わっています。もうそんなに簡単で単純に弾ける曲ばかりではありません。指番号を正しく弾くことは大切なことですが、何よりも 大切なことは音を読むことです。音を正しく理解する・まず音の確認をすることを真っ先にしていきましょう。堂々と間違えたまま演奏をしてくれた生徒さん ですが、1週間、無駄な練習をしてきたことになります。本当にもったいない練習です。大体、間違って弾いていたら音の響きもおかしくなるので、気がついても 良さそうなもの。楽譜も見ない・自分の音も聴かない・・・では、ピアノ学習の意味がありません。何のためのピアノ?誰のためのピアノ?どうなりたいの? よ〜く考えてみましょう。指番号ピアノから卒業をしましょう。
風が吹く丘に 練馬区ピアノ教室 おけいこ 曲が長い普段のレッスンでの練習曲は、自分のペースに合わせて自由に練習計画を立てることができます。例えば、曲のキリが良い箇所までの練習をひたすら 続けてから次の箇所に進んだり、片手練習を最後までやっていったり・・・自由に練習を組めるのは、曲の締め切りが決められていないので、自分のペースや やり方を優先できるからです。ぶっちゃけ、1年かかっても2年かかっても良い曲だから。(って、そんなに時間がかかっている生徒さんを未だかつて見たことは ありませんが)でも、締め切りが決まっている曲や舞台での演奏が決まっている曲の練習曲の場合は、そうは言っていられません。

学校から「弾いて くるように」と言われた曲を練習中の生徒さん、楽譜は6ページもありました。はっきりと○月○日まで・・・と言われたわけではありませんが、卒業が決まって いる生徒さんなので、少なくとも3月に入る頃までには仕上げなければいけない曲だと思います。学校側もはっきりと日付を指定してくれれば良いと思うの ですが、なかなかエンジンがかからない生徒さん。2ページほどしか見れていない状況です。いやいや、それ、結構マズイことです。ステップなどの舞台で弾く 曲の練習をする場合も同じことですが、弾かなければいけない日が決まっている場合は、取り敢えず曲の最後までをさっさと弾くようにしていきます。どんな 曲なのか、曲のどの部分が難しいのか・弾きにくいのか・・・など、曲の全体像を把握した方がいいからです。上手に弾ける箇所は気にしなくても良いですが、 弾きにくい箇所は練習にも時間がかかってしまいます。特に長い曲の場合は、弾けるようになってから次の箇所に進んでいると、練習をたくさん積んできた 箇所は上手になっていますが、練習時間が短い箇所は途端に下手に弾いている・・・と言うことになり兼ねません。

曲の仕上がりは、1曲を聴いた 時に、同じようなレベルで仕上がっている方が当然良いです。最初の2ページはすっごく上手だけど、3ページ目に入った途端ヨタヨタと弾いている・・・では 格好悪く感じませんか?そうならないために、全体を一定のレベルで仕上げようと思えば、同じように練習を積んでいき、できない箇所を重点的に練習を するようにしていくことが得策です。曲が長い場合は、曲の全体像を把握することから始めましょう。「さっさと最後まで楽譜を読む」ことを頭に入れて、 練習に取り掛かるようにしていきましょう。
膝 練馬区ピアノ教室 おけいこ 3月のステップに参加をされる生徒さんたちへは、舞台上での一連の動作確認を行なっています。名前を呼ばれてからの舞台中央でのお辞儀の仕方、ピアノの 椅子に座るときの注意、演奏をするときの注意、演奏後の注意、椅子から離れるときの注意・・・などなど、一連の動作はスマートに、だけど丁寧に行い たいもの。どの場面の動作もゆっくり丁寧が基本です。そして1番大切なことは、ピアノ演奏の前は必ず「手を膝に」が基本です。

舞台演奏だけに 限らず、教室でのピアノレッスンの弾き始めの時も同じことですが、何事も慌ててしまうのはミスタッチにつながります。舞台演奏では特にですが、緊張を している自分を落ち着かせるためにも、膝の上に手を置いた状態から準備に入ると良いでしょう。膝の上に手を置いている時は何を考えたら良いでしょうか? これから始まる曲の速さだったり、音の確認だったり、最初の2小節ほどを頭の中で歌ってみてから、ピアノの鍵盤に手を持っていくようにしましょう。 そうすることで落ち着いて弾き始めることができます。次に大切なことは弾き終わりの動作。ステップでは2曲の演奏をするわけですが、1曲目から2曲目に 入る時も慌てない。1曲目を弾き終わったら、また、膝の上に手を置きます。そして次は2曲目のことを考えてから、ピアノの鍵盤に手を持っていきます。 ピアノの鍵盤にセットする手の形にも注意をしましょう。ペチャンコの手の形でセットすることのないようにしましょう。

お辞儀をする時はゆっくり めで丁寧に行うことも大切ですが、お子様の場合気を付けて欲しいのは、椅子に座る時・椅子から離れる時の手の位置です。時々見かけるのですが、ピアノの 椅子に座る時に鍵盤の上に手をついてしまうと、大きな音がグシャン!と、綺麗な音でない音が響きます。あれ、カッコ悪いです。それに、ピアノのことを大切に 思っていない様が現れます。せっかくのピアノの演奏ですから、綺麗な音だけを響かせて欲しいですし、ピアノのことも大切に扱って欲しいです。椅子に座る時・ 椅子から離れる時の手の持っていき方についても注意をしましょう。

ステップ当日は、普段の格好よりもオシャレさんで出演される生徒さんがほとんど です。当日の服装を着用しての自宅練習をオススメしています。まれに、用意していた洋服が小さくて腕が思うように動かない・・・なんてことが起こります。 大人の場合は少々窮屈でも我慢をしてやり過ごすことができますが、お子様の場合は、たったそれだけのことでいつもの演奏ができないこともあります。 お子様にとっては「たったそれだけ」のことではないことが多いです。見落としがちなのは足元。そう、靴の問題です。ちょっとおしゃれな靴を履く場合は、 お子様がおしゃれな靴の歩き方に慣れていない場合があります。歩き方が変になったり、これもまれにありますが、歩いている途中で靴が脱げちゃったり・・・。 大きめの靴を履いていると起きるようです。できれば歩き姿もピシッとしている方がいいですから、履き慣れていない靴を履く場合は、歩く練習もしておくと よいでしょう。万全に当日を迎えられるよう、練習も準備もしていきましょう。
8分音符 練馬区ピアノ教室 おけいこ 8分音符の速いリズムの学習に入ると起こりがちなことは、手全体を動かしながら弾くこと。手の甲も手首も動かしながら、まるで手全体でリズムを刻むかのように 弾いてしまう弾き方。手の動きもバタバタしていて何だか落ち着かないです。基本は指のつけ根から動かして弾くことです。つけ根から動かしていると、手の甲は バタバタと動かないはず。じっとして弾けているでしょうか?

では何故、バタバタしながら弾いちゃいけないの?弾けるか・弾けないか・・・では ありません。無駄な動きがある手では、無駄に動いている分だけ速く指を動かすことができないからです。たとえ8分音符のリズムがバタバタとしたまま弾けた としても、これから先、16分音符・32分音符などのもっともっと速いリズムの音符が出てきた時に、速く綺麗に弾くことが難しくなってきます。指を酷使 しながら演奏するピアノですから、無駄な動きは身に付けないようにしておくのがベストです。ですから基本の指の動かし方を身につけておく必要があります。 指はつけ根から動かすようにしましょう。

ピアノの鍵盤で実際に音を出しながら、曲の練習をしながらバタバタを直すことは難しいので、一度、 テーブルなどの硬いものの上でピアノを弾く動きをやってみると良いです。指を1本づつゆっくりと動かしてみましょう。指のつけ根から動いている手は、手の甲 は動いていないはずです。指を動かしながら、自分の目で自分の手を確認してみるとよくわかります。指の動かし方にも基本の動かし方があるように、ピアノを 弾くときの手の形にも基本の形があります。ピアノ学習を始めた時に口うるさく指導する「手は丸く」「ネコの手」「たまごの形」と表現する手の形のこと です。固定したままで弾ける曲を練習中の場合は、手の形は基本の形を保ったまま弾きます。これから先、音階や広がった和音を弾く場合には、もちろん 基本の手の形だけでは弾けなくなってきます。弾く旋律の動きによっては、ペチャンとなることもあります。ですが、基本は「手は丸く」です。まずは、基本の 手の形・基本の指の動かし方を身につけて、レパートリーを広げていきましょう。
ゆっくり指示 練馬区ピアノ教室 おけいこ 最近はYouTubeという便利なものができて、生徒さんにレッスンをする練習曲のほとんどを視聴することができます。自分で音符を読むことができている 生徒さんは大いに聴いていただいて構いません。大体の曲のイメージを掴むことはいいと思います。そこから自分なりに曲のイメージを作っていき、自分の 演奏に仕上げていくことができればいいですね。ただ1つ気になることは曲の速さ。YouTubeに挙げられている曲の速さは、仕上がりの曲の速さ・本来の 曲の速さであることが多いのですが、最初からその曲の速さで練習ができると思いますか?

YouTubeで上手に演奏をしている人だって、最初から その状態で曲が仕上がっているわけではないと思います。ある程度の練習を積んで出来上がった曲ですから、最初はきっとゆっくり・丁寧に楽譜を見ている はずです。それなのに・・・・生徒さんの中には、その曲の初めてのレッスンにも関わらず、仕上がりの曲の速さで弾こうとする姿が。いや〜、それ、ちゃんと 弾けている?ちゃんと弾くというのは、音のミスがないか・リズムの間違いがないか・・・は、基本中の基本で、途中で止まり止まり弾いていないか・何度も つっかかりながら弾き直しながら弾いていないか・・・も含まれます。音ミスをしていてもへっちゃらで弾き進める生徒さんもいらっしゃいます。ちょっと 隣の音を弾いたくらいで・・・って、それ、ちょっとのミスではありません。こんな練習を続けていたら、音ミスを気にしない人になってしまいます。音ミス は重大なミスであると気にして欲しいミスです!

曲はまず、ミスなく弾けることが大前提です。最初から仕上がりの速さで弾いて欲しいわけでは ありません。ゆっくりの速さで構いませんから、一定の速さでミスなく最後まで弾くことを優先させます。そのためには、ゆっくり練習が必要です。曲の冒頭 部分には、その曲の仕上がりの速さが書いてあります。写真の楽譜で言うと、♩=112の記載になっています。この速さを確認してもらって、仕上がりの速さの イメージを頭の中に入れてから、ゆっくり練習の始まりです。「ゆっくり」がどのくらいのゆっくりなのかは、自分で数えながら間違いのない演奏ができる 速さになるのですが、その速さがイメージできない場合は、参考の速さを指示しますから、まずは指示された速さで数えながら練習をすると良いでしょう。 メトロノームの数字的には同じ112という数字になっていますが、ゆっくり練習の場合は♪=112の速さですから、倍のゆっくりさになっています。この速さ から練習スタートです。

どの曲の練習でも言えることですが、ゆっくりが弾けないのに速い速さでは弾くことが難しいです。ミスなく弾けるように なったら、だんだんと仕上がりの速さに近づけていくようにします。様々な練習方法があると思いますが、ゆっくり練習からスタートした方が、結局は曲の 仕上がり時間は早いです。速く弾いているけれどミスばっかり・・・なんて状態にならないように、ゆっくり練習から丁寧にスタートさせましょう。練習の 速さと仕上がりの速さは別物であることを、意識して欲しいです。
スラー 練馬区ピアノ教室 おけいこ どのように演奏をするのかは、全て楽譜の中に書かれています。音の大きさの記号・弾き方の記号・曲の速さに至るまで曲の表現方法が書かれています。こんな 書き方をすると機械的な感じがしますが、楽譜の中に書かれている記号は見落とすことなく守って欲しい記号です。こちらの楽譜の曲を練習中の生徒さん、 スラーのあとで音を切ることを忘れないために、自分でスラーのあとにチェックを入れてくれていました。スラーは綺麗に音を繋げて弾く記号ですが、綺麗に 弾くことは皆さん忘れていないのですが、スラーのあとで音を切ることは忘れがち。でもさすが自分でチェックを入れて練習をしてくれているだけあって、 スラーのあとをきちんと音を切って演奏できていました。見落としがちなスラー記号を正しく守って弾くことができています。

見落としやすい 記号はスラーだけではありません。生徒の皆さんへは、スタッカート記号についても注意をすることが多いです。この写真の中の楽譜にもスタッカート 記号がついた音符とついていない音符が混在しています。スタッカートは音を短く切って演奏する記号ですが、記号の意味はわかっているはずなのに、ついつい スタッカートがついている音符とついていない音符の区別なく演奏してしまうのです。まるで、スタッカートの記号がついていない音符のように。やはり、 スタッカート記号を見落としているのだと思います。全ての音符がスタッカート記号の曲だったら正しく演奏できるのですが、スタッカートがついていたり ついていなかったりする音符が混在していると、見落としやすくなるのかもしれません。

学習が進んでいくと、使用するテキストの音符もだんだんと 小さくなっていきます。音符自体が小さくなっていくのですから、それに伴って音符についている記号も小さくなっていきます。スラーやスタッカート記号も 本当に小さくさり気なく書いてあったりします。日頃から、楽譜の中の記号を見落とさないように注意深く見る必要があります。特に、今現在の大きく 見やすい楽譜を使用している時から、記号を見落とさないクセを養っていきましょう。楽譜の中の情報は全て拾っていくようにしましょう。
子供の集会 練馬区ピアノ教室 おけいこ 「子供の集会」というブルグミュラーの曲を、ミスタッチなく丁寧に弾いてきてくれた生徒さん。前の週までボロボロとミスタッチばっかりで(失礼!)弾いて いた状態から比べると、かなりの進歩。とても嬉しい変化なのですが、う〜ん、曲は一本調子。これには生徒さん本人もよく理解しているよう。だ・か・ら、 曲は強弱をつけないと面白くないんだって、いつも言っているでしょう?強弱をつけて表現をすることは結局、想像力があるかどうかだと思うのですが違う でしょうか?

この曲の曲名は「子供の集会」です。子供の集会?学校の休み時間に女子たちが繰り広げる、ひそひそ・こそこそ話?放課後に 公園で輪になって、遊びに出かける相談の話?どんな風に話しているのか・誰と話しているのか・・・ここにも想像力が生かされます。そして実際の楽譜に 目を移すと、左手から右手へ追っかけるようにPの記号。誰かが「誰にも言わないでね」「誰にも言わないよ」と言う会話かもしれません。あ〜一体何の話を しているのか気になる〜?2段目に入ると、同じ音・同じリズムなのにfとPで書かれていたり、鋭く弾くアクセントも使われていたり・・・・。大きな声を だしておしゃべりしていたかと思ったら、急に小さな声に変わった?全て想像でしかありません。自分の想像に沿って表現をすることで、曲が仕上がっていくと 思いませんか?

日頃の生活でも、想像力を働かせる場面ってたくさんあります。例えば、相手の気持ちになって考えることも想像力が必要です。 自分の気持ちはよくわかっていると思いますが、自分でない相手を思いやる気持ちが想像できれば、相手に酷い言葉を言い放ったり酷いことをしたりすることは ないですよね。「KY」なんて言う言葉をよく使いますが、これもやっぱり想像力。その場の空気を読むことができるかどうか。ピアノの表現に限らず日常生活 においても、想像力は必要なもののようです。

ではどうやって想像力を養うのか?難しい話ではありません。ちょっと考えてみるだけで想像ができ ます。「今度の運動会、どんな運動会になるかな」「今度の旅行はどんなところに泊まるのかな」「次のお誕生日、プレゼントやケーキは何がいいかな」など など。これから出かける場所や体験することについて考えてみるだけで、想像をすることにつながります。本を読むことも想像力を養います。ただし、マンガの 本ではなく挿絵の少ない物語や小説ですが。マンガの本は、絵で読み進めていきますので、想像するよりも先に絵が入ってきてしまいます。文章だけの本に なると、自分で考えたり想像したりして進めていきますから、想像力を養うことにつながっていきます。自分の好きなジャンルの本を読み進めながら想像力を 養うことができればいいですね。

演奏する曲が長い曲になってくると、その曲の中に物語を作れるかどうかが鍵です。曲名から自分だけの物語を 想像することができれば、曲の表現も広がっていきます。私の例題はいつも「お花畑が・・・」となっていますから、これはこれで想像力が乏しいですね・・・。 生徒の皆さんはまだまだ頭が柔らかいですし、もっともっと想像力が豊かになれるはず。楽しい・面白い物語を作って曲の表現に生かして欲しいです。
2月も終わりに差し掛かってきて、生徒さんからは、新年度の曜日変更・時間変更の連絡が入ってくるようになりました。学年が上がって、学校の時間割が これまでよりも遅くなってしまったり、他のお稽古ごととの兼ね合いで、今までのレッスン曜日が無理になってしまったりなど、今の段階でわかっている 場合は、とりあえず早めに連絡を入れていただけると助かります。また、小学校から中学校、中学校から高校への進学をされる生徒さんは、今までとは違う 生活になってしまいます。特に進学塾などに通われる予定の生徒さんは、塾によっては2月・3月から新年度がスタートすることが多いようです。忙しい中でも ピアノレッスンを続けていこうと考えてくださる生徒さんで、ピアノレッスンの変更が生じる場合は連絡をお願いいたします。

また、残念ながらピアノ レッスンを続けていくことが難しくなった場合は、1ヶ月前までに申し出てくださるように規約にも記してあります。「今月で・・・」「今日で・・・」と 言った突然の申し出にならないように、お願いしたいと思います。最後のレッスン日まで、お互いに気持ちよく続けていきたいと思っておりますので、その旨、 ご理解をお願いいたします。
スケール 練馬区ピアノ教室 おけいこ 音階を弾く時の指使いは、音階の調によって決まってきます。こちらの楽譜の音階は、基本中の基本であるハ長調の音階です。決められた音で決められた 指番号でスムーズに弾くことを目的としています。さら〜と弾き始めた生徒さん、「うん?あれっ?今、違ってなかった?でも最後の音は正しい音・正しい 指番号で終わってる・・・」何気に見ていると、なんか変な指番号で弾いているような気がするのです。でも、最後は合っている!「何か変!」と感じる 時は大抵、どこか間違っていることが多いので、今度は睨み付けて(怖)生徒さんの指使いをじ〜っと見ることにしました。「おお〜やってくれているじゃ ありませんか・・・」本来、指変えをしない音で指変えをした後、さらに違う指番号を出してきて最後はうまい具合に帳尻を合わせています。

「ねぇねぇ、指番号違っているよ」「でも弾けるよ」そうきましたか〜。確かにうまい具合に上手に弾いています。いや〜、ちゃんと帳尻を合わせるなんて 素晴らしいし、敵ながら(敵じゃないけどね)あっぱれ!と言いたいところですが、そう言うことじゃないのです。弾けるか・弾けないか ではなく、楽譜を 正しく読めるかどうか です。こちらのテキストはテクニック系のテキストですが、これから先、様々な作曲家の曲を演奏するに当たって、作曲家の意思や 考え・思いを汲み取って表現することが求められます。そのための唯一の手がかりが楽譜です。ですから、楽譜の中の情報を正しく読み取る力をつけていかなけ ればなりません。

ピアノ指導者は、ピアノを学習し始めの生徒さんに、正しく楽譜を読み取る力をつけてあげることが重要な仕事となります。それは 指番号だけの話ではありません。音の高さ・長さ・強弱記号・速度記号・表情記号など、楽譜の中に書かれているもの全てを見逃さないで読み取ることを指し ます。スタッカート記号やスラー記号も同じこと。スタッカートの音を綺麗に弾いていては音楽が違ってきますし、スラーの区切りを無視していても、曲の 雰囲気は全く違うものになってしまいます。まずは基本中の基本である、楽譜を正しく読み取る力をつけるようにしましょう。この基本ができるようになって 初めて、本当のピアノレッスンが始まります。「こう言う弾き方もあるよ」「こんな風に弾いたら素敵じゃない?」と言うような、曲が良くなるための音楽を 作り上げていくレッスンにつなげていきたいと思っています。間違えている・間違えていないを判断するレッスンじゃもったいないです。正しく読み取る力を 身につけて、音楽を学ぶ・作り上げていく時間を持てるようにしていきましょう。