メトロノーム 保谷ピアノ教室 ゴールデンウイークの最中ですが、どのように過ごされているでしょうか?ゴールデンウイーク最終日に行われる所沢ステップ。先日、ステップ前の最後の レッスンに来てくれた生徒さん。「手はお膝」も出来ているし、1つ1つの動作も落ち着いているので安心して見ていられるのですが、曲の速さが決まりません。 メトロノーム練習もしてくださっているので、弾き始めから弾き終わりまでの速さは一定なのですが・・・・!?弾き始める速さがそもそも遅い!何でそん なにゆっくりなの?って感じるくらい遅いのです。曲の速さを覚えきれていないよう。

弾き始めてしまえば、ゆっくりでも速くても一定の速さで 弾くことができる生徒さんです。ですから、弾き始めの速ささえ正しくできれば、曲の最後までブレることがない生徒さん。要は、曲の速さが身体に入って いないみたい。メトロノームをかければその通りに弾けるので、何もないところからの速さを、正しく身につければ大丈夫なのですが・・・・。本番までの 期間がもう少しある場合は、ただひたすらメトロノームに合わせて弾いてもらえれば、正しい速さが身につくと思います。ですが、今回は本番まで1週間しか ありません。時間をかけて修正することができません。こんな時には、メトロノームに合わせて練習をするのではなく、演奏する前にメトロノームだけを かけて速さを聞いてもらいます。そしてメトロノームを切って、今聞いたメトロノームの速さで一人で弾いてもらいます。この練習を何度も繰り返して、正しい 速さを身につけるようにします。メトロノームと一緒に弾くのではなく、速さだけを聞いてから弾くようにするとよいでしょう。

時間がない時は、 メトロノームの速さだけを聞いて、曲の速さを掴む練習が必要になってきます。当日は何もないところから、自分の曲の速さで弾き始めなければなりません。 メトロノームに合わせた練習を本番ギリギリまでやってしまうと、メトロノームがなければ弾けなくなってしまいますから、せめて本番の1週間前には メトロノームを外したいです。それが無理な場合は、メトロノームに合わせた練習ではなくて、メトロノームを聞くだけ練習に切り替えて、曲の速さを掴む 練習に切り替えます。曲自体は上手に演奏ができているのですから、曲の速さを間違えなければ大丈夫。あと3日ほどで本番です。自信を持って弾き始められる ようにしたいですね。
有難いことに、ピアノを習いたい・・・と入会してくださる生徒さん。ですが、ピアノと言う習い事は、教室に通っているだけでは上達しません。自宅での 練習が必要な習い事です。そして、その自宅練習には保護者のサポートが必要になってきます。

「私、自宅でピアノを教えることができません」 「ピアノは弾けません」と、心配される保護者の方がいらっしゃいますが、自宅では教えていただく必要はありません。保護者の方が自宅で教えるのだったら、 私の存在意味がなくなってしまいます。一応?私、ピアノの先生をやっていますので、先生をさせてください(笑)ピアノでの保護者のサポートは、教えること ではなく練習環境を整えることです。先ほども書いたように、自宅での練習が必要なピアノですから、自宅練習の時間を作ったり練習を促したりなどの サポートをお願いしたいのです。いくらお子様がピアノを習いたい、ピアノが好き と言っていても、好き=練習 にはならないピアノです。だって、遊びの 方が楽しいし、テレビを見ている方がきっと楽しいです。遊びもテレビもダメ!と言っているわけではなく、ピアノの練習時間を確保することは、やはり 保護者の方しかできないこと。特に気をつけて欲しいのは、学年が大きくなって初めてピアノを習う生徒さん。小学校低学年までの小さな生徒さんの場合は、 ピアノ以外でも保護者のサポートが必要だったりするので、ピアノ練習にも積極的に保護者が関わることが多いです。それが学年が大きくなってくると、ピアノ 以外の習い事も多くなったり、学校の宿題や課題の量も増えたりして、どうしてもピアノが後回しになることが多いので、ピアノ練習の時間を確保する役割を 保護者の方にしていただく必要があります。そして毎日の寄り添い練習がなければ、せっかく習いたいと思ったピアノも長続きしません。

これまでに 何人もの生徒さんを見てきて思うことは、保護者の方の寄り添い練習ができていない生徒さんは、上達もしていきませんが1〜2年ほどで辞めてしまうこと。 せっかく習いたかったピアノなのに、ピアノの楽しさを感じられないまま辞めてしまいます。これ、本当にもったいない。ピアノは弾けなければ楽しくありませ ん。弾けるようになるためには練習が必要です。ある意味、ピアノを習うには覚悟が必要です。そして、弾けるようになった曲は聴いてもらいたいもの。家族の 誰も聴いてくれないピアノなんて悲し過ぎます。そのための寄り添い練習です。楽しいピアノにするためには、生徒さんの頑張りと保護者のサポートが必要不可欠 です。楽しいピアノを目指してみんなで頑張っていきましょう。
ダンス発表会 保谷ピアノ教室 生徒さんにお誘いいただいて、生徒さんのダンスの発表会に出かけました。2年に1度開催されると言う発表会、2年前にもお誘いいただいたので、今回は2回目。 生徒さんはニコニコ顔で、本当に楽しそうに踊っていました。ヒップホップダンスっていうのかな?アップテンポの曲で動きが激しい。お子さんたちには普通かも しれませんが、私にはムリムリ。絶対にムリ。あんなに激しく体を動かしたら(って、動かない体ですけど)心臓の方が先に止まってしまいそう・・・・。 そんなダンスなのに、ニコニコ顔で、ダンス好きが踊りから溢れていました。

楽しそうに踊る生徒さんを見ていて、ふと、「この5分のために、 どれほどの時間をかけてどれほどの努力をしたのだろう・・・?」と、頭の中を過りました。きっと、指導の先生からは厳しい注意も受けているだろうし、何 より「もう、その程度でいいから」なんて言われているはずもないので、練習は大変だったと思います。私たち観客は、出来上がった状態のものしか知りません。 出来上がった5分ほどのダンスしか知りません。でもその5分のために築き上げた努力は、相当のものだと思います。これってピアノも一緒。ピアノの発表会 なども、舞台で演奏するのは5分程度。年齢が大きくなって大曲を演奏するようになれば話は別ですが、小学生の生徒さんだと5分10分の演奏です。その演奏の ために、「ああでもない・こうでもない」と注意を受けながら、より良い演奏を目指していきます。同じ曲をひたすら練習することになりますが、これって、 粘り強く取り組む力や忍耐力が養われることになりませんか?

結局、何だってそう。ダンスもピアノも、そんなに簡単にスラスラとできるわけないの です。できないからと辞めて仕舞えばそれまで。何も生まれません。「ダンスが楽しい」「ピアノが楽しい」の裏には、隠された努力があります。それを 乗り越えた先にある「楽しさ」です。生徒さんが楽しそうに踊っている様子を見ながら、改めてそのように感じました。「楽しい」を感じるために、もう少し 踏ん張ってみましょ。
所沢ステップ 保谷ピアノ教室 昨日行われた所沢ステップ。教室からの生徒さんの参加もあり、生徒さんの演奏はもちろん他の出演者の演奏も聴く機会に恵まれました。絶対とは 言いませんが、レベル別で演奏順が組まれていることが多く、プログラムの構成も、各部の後になるほど難しい聴き応えのある曲になっていることが 多いステップです。そんなステップで、個人的に残念に思うことが・・・・?

ある先生の生徒さんたち、みなさんブルグミュラー以上の曲を 演奏されているのですが、どうもその人の演奏技術よりも演奏曲の方が難しいような気がしました。時間内で好きな曲を自由に演奏できるのがステップの いいところなので、何の曲を演奏してももちろんいいのですが・・・。例えば、もっと速い曲なのに、その速さで弾くの?と感じる演奏だったり、やっと弾いて いるような演奏だったり・・・・。もう少し余裕のある内容の曲で参加をしたらいいのになぁ?と感じる演奏が多かったのです。難しい曲を弾くことが 演奏の目的になっているように感じました。もちろん難しい曲を弾くと言うことは、ある意味凄いことですが、それはきちんとした演奏をした場合のことで あって、なんだかなぁと、私の考えとは違うのかなぁと思いました。

生徒さんが難しい曲を演奏すると言うことは、先生の指導あってのことなので、 先生にとっても名誉なこと。「うちの教室には、こんなに難しい曲を演奏する生徒がいるのよ!」的な。しかしその演奏の内容が、ちょっと・・・という 演奏だったら、逆に「ちゃんと指導しているの?」と、疑問に思われてしまうのも事実です。世間一般的に、「その教室の発表会を見れば、先生の指導方針が わかる」と言われているように、ただただ難しい曲を弾いている教室なのか、内容がきちんと伴っているのか、がわかります。ピアノの先生の世界も?怖い 世界なのです(笑)

私は、ステップなどの舞台演奏の選曲時は、難易度よりも完成度を重視しています。クラシックの曲でもポピュラー曲でも、 編曲の仕方で簡単な曲になります。クラシック曲ならば、本来はオリジナルで演奏してもらいたいですが、どうしても・・・と言う場合には簡単な編曲 バージョンを使用することもできます。難しい曲を完成度の低いまま演奏するよりも、難易度が多少落ちたとしても完成度の高い演奏を目指したいと 思っています。演奏をして楽しかった、と思えるような満足ができる演奏を目指しましょう。難易度よりも完成度の高さを求めるようにしていきたいです。
マスターカード 保谷ピアノ教室 最近は、大人の生徒さんの勢いが強い神田ピアノ教室です。大人の生徒さんにたくさんお越しいただくようになりましたし、大人の生徒さんの勢いが強くて? 小学生さんたちのお子様の生徒さんが押され気味。例えば、100曲マスターカードの50曲を達成された大人の生徒さん、多くいらっしゃいます。音符カード 読みをコツコツと練習してくださる大人の生徒さん、これまた多くいらっしゃいます。このままじゃ、小学生の生徒さんがつぶされちゃう(笑)

そんな中、小学4年生の生徒さんが50曲をマスターされました。1月から今年のマスターカードが始まっていますので、5月の最初での50曲マスターは早い 方です。ですが、先ほども書いたように、大人の生徒さんの勢いが強過ぎて、何だか遅く感じてしまいます。いや〜頑張っていますよ、4年生の生徒さん。 ピアノが大好きで、ピアノ練習を頑張ってくださる生徒さんです。この生徒さんがどんどん進む背景には、音読みに苦労していないことが挙げられます。 音読みに苦労しないということは楽譜通りに正しく演奏されるので、表現の学習やペダルの学習、腕や指の使い方などの学習ができます。とりあえず、楽譜 通りに正しく弾くところからのピアノ学習ですから、さらにピアノの練習が楽しくなってくるのです。この調子で、どんどん進めていってほしいなぁ。 もちろん他の生徒さんたちも。

4月・5月と新しい生徒さんたちもお迎えしています。新入会の生徒さんたちも、今1番張り切っていると思います から、今のこの気持ちを忘れないで、練習に取り組んで欲しいです。ピアノレッスンは1対1のレッスンなので、なかなか他の生徒さんの状況がわからない ですが、自分の中での一生懸命を発揮していきましょう。楽しんでピアノが演奏できるようにしていきたいですね。
損する音楽 保谷ピアノ教室 「ピアノ、乱暴に弾いてる?」「乱暴に弾いてない」「でも聴こえてくる音楽は乱暴に聴こえるから、あなたは損する人になってるよ」ある生徒さんとの レッスンでのやり取り。この生徒さんは「損をしている」生徒さんです。だって、乱暴な音楽を作っているつもりがないのに、乱暴な音楽を弾く人という認定 をされたら、損ではありませんか?一体、何があったのでしょう?

そもそも乱暴な音楽ってどんな音楽?例えば、音楽のまとまりであるスラーの 最後の音の切り方ですが、スタッカートの記号もないのにピッ!と切ってしまう、それも大きな音で。これ、乱暴に聴こえます。写真の楽譜でいうところの 赤丸印の音のことです。楽譜が切れているのでわかりにくいのですが、この赤丸印の音は、スラーの最後の音になっています。スラーの最後の音では切る、 つまりその次の音と繋げてはいけません。繋げてはいけませんが、スタッカートがついているわけではないので、切り方はやさしく切ります。それなのに、 強い音でピッ!と切ってしまったら乱暴に聴こえます。また、明らかに伴奏になっている左手の音楽は、右手メロディーよりも小さな音で弾くようにします。 右手のメロディーを響かせて弾いて欲しいのです。それなのに、左手の音が大きく強調されていたら・・・やっぱり乱暴な音楽になってしまいます。乱暴に 弾く意思がないのに乱暴な音楽を弾く人だと思われたら「損をしている」人ですよね?

ブルグミュラー以降のテキストや曲集を練習している 生徒さんは、表現力を養う学習をしています。ここに至るまでに、スラーの切り方や伴奏とメロディーの音のバランスについてお話もしていますし、弾き方の 学習もしてきているはず。これまでに学習してきたことを守りつつ、さらに表現の幅を広げて演奏して欲しいのに、「損する人」の弾き方で演奏するのは あってはならないこと。「損をしない」弾き方にするためには、どのように演奏したら良いのか、よく考えていきましょう。自分で考えて演奏をすることが 1番の上達です。損する人にはならないで。
楽譜 保谷ピアノ教室 「では、次の曲を見てきてね」と、宿題を出す時に言葉をかけます。この時の「見てきてね」は、「弾いてきて」ということ。ピアノを弾くためには楽譜を 見るわけですが、楽譜を見る=楽譜を読む です。楽譜を読むことを「読譜」と言います。

新しい曲の楽譜を見る「読譜」で、生徒の皆さんがよく 見落としをされることの一つにスラー記号があります。何故かスラー記号は無視(?)をして弾いてしまう事が多いです。スラーの音の終わりは、次の音と 繋げてはいけないのに、気にしないで繋げてしまったり、スラーの中の音で切ってしまったり。スラー以外にも、スタッカートがついている音符とついていない 音符の弾き分け、音符の長さ、強弱記号・・・などなど楽譜の中の情報は全て気にかけて演奏しなければなりません。ピアノ学習の始まり時には、音とリズム (音符の長さ)の学習が全てですが、音とリズムの学習がある程度進むと、様々なことを学びます。それらのことを一つ一つ読み落とさないようにして演奏に 取り入れていかなければなりません。

初心者で始められた生徒さんは、簡単なところから一つ一つ積み上げていきますから、楽譜を読むことに 慣れていきますが、例えば、ブランクがある大人の生徒さんや独学で弾き始めた生徒さんの中には、難しい曲を弾くことができても、楽譜の中の細かな記号を 読むことに慣れていない生徒さんがいらっしゃいます。それでは取り敢えず曲を弾いているだけで、物足りない演奏になってしまいます。演奏はミスがなく楽譜通り に弾けていれば上手・・・というわけではありません。流れの良い音楽で、歌っているように演奏をしたいもの。そのための細かな記号や楽語ですから、まずは、 楽譜の中の記号を読むことに慣れていくようにしましょう。

楽譜を読むということは、ただただ見たり眺めるのではなく、じっくりと読み解くこと。 読み解くことに慣れていないのであれば、じっくりゆっくり指差し確認をしながら、楽譜と向き合ってみましょう。楽譜を読み解くことも慣れが必要です。 何曲も楽譜を見ている間に、慣れてくると思います。焦らずに楽譜と向き合いましょう。
第一関門 保谷ピアノ教室 ピアノ学習が進んでいくと、スラーとスタッカートの記号が出てくるようになります。大まかにいうと、スラーとスタッカートは真逆の記号です。スラーは 音をつなげて綺麗に弾く記号、スタッカートは短く切る記号(音のジャンプ)です。このスラーの記号が曲者で、ピアノ学習の第一関門、すなわちピアノ学習に おいての第一の壁になります。

スラーは先ほども書いたとおり、音をつなげて綺麗に弾きます。な〜んだ簡単!と思いますが、片手練習で音を つなげて弾くことは難しいことではありません。問題は両手で弾いた時にどうなるか?なのです。写真の楽譜のスラー、綺麗に弾いて欲しくて赤鉛筆で なぞってありますが、1つ目のスラーは何も考えなくても綺麗に弾けると思います。では、2つ目のスラーはどうでしょうか?左手の音が今までと一緒の ドの音を弾くようになっています。ドの音からドの音をもう一度弾くタイミングで、右手はソ→ミを綺麗に弾かなければなりません。左手のド→ドは同じ音を 弾くことから、音をつなげて弾きたいと思ってもスラーでは弾けないので、結果、音が切れてしまいます。でもそれは仕方のないこと。左手の音は切れてしまう のに、右手の音はスラーで綺麗に弾く・・・これって右手と左手が違う動きになるので意外と難しいです。

右手と左手が一緒のタイミングで綺麗に 弾いたり切ったりすることは難しくありません。同じ動きをすることは小さなお子様の生徒さんでも、すぐにできることです。が、同じ動きをしないという のは、大人の生徒さんでも難しく無意識にスラーの音を切ってしまうことが多々あります。もちろん小さな生徒さんにも難しい内容になります。ピアノ学習を 始めると、この弾き方をマスターすることが第一関門になります。何でもそうですが、これは練習によってできるようになります。教室では未就学児の 生徒さんでも、今では何事もなく弾けるようになっています。一度マスターしてしまえばさら〜っと弾けますから、何度も何度も練習を重ねていきましょう。 簡単そうに弾いているピアノですが、練習を重ねて弾けるようになるピアノです。練習を重ねて「簡単ピアノ」を手に入れましょう。
ステッププログラム 保谷ピアノ教室 先日のピティナ・ステップでの出来事で、「それはやっちゃダメだよ💢」と、強く強く思ったことがありました。教室の生徒さんの保護者の皆さんは、 されていないとは思いますが、念の為。最近のピティナ・ステップは、お子様の椅子の高さの調整・足台の設置は、家族の方(大抵は保護者)がすることに なっています。(コロナのことがあってから、事務局の方がされなくなりました)その際の出来事で、信じられないことが・・・。

演奏する お子さんのお父様が、椅子の高さや足台の設置をされていたのですが、一通り調整が終わってから、そのお父様、お子さんの手も鍵盤にセットされました。 「えっ!?」いやいや、これにはちょっと・・・かなりびっくり。お子さんは鍵盤のどこから弾き始めるのかわからないのかな?いつもいつも練習の度に 保護者が手をセットしているのかな?疑問に思いました。もしそうだとしたら、このお子様はいつまでも弾き始める鍵盤の位置がわからないままです。 要は、楽譜に書いてある音と鍵盤の位置関係がわかっていないということ。そんなことでいいの?

実は以前に教室にいらっしゃっていた生徒さんで、 保護者の方が練習の度に、お子さんの手を鍵盤の弾き始めの位置に持っていっていた生徒さんがおられました。当然、楽譜の音とピアノの鍵盤の位置が自分 では理解できていませんでした。他の教室でピアノを習っていたという生徒さんでしたが、体験レッスンの時に、鍵盤のどこから弾いていいのかわからなかった のです。嘘のような本当の話。手を差し伸べ過ぎると、自分で考えることをしなくなります。結果、鍵盤のどこから弾いていいのかもわからないのです。

私の教室では、体験レッスン時の説明で、保護者の方にはお子様に答えを教えないようにお願いしています。先程の「手を鍵盤の弾く位置に持って いく」こともそうですが、「音がわからない場合でも答えを言わない」ことなどをお願いしています。楽譜の音と鍵盤の位置についても、低いド、真ん中のド、 高いドの3つのドの場所を最初に学習して、楽譜の音と鍵盤の位置を結びつけています。3つのドについては必ず覚えなければならないことですから、時々、 お子様の練習時にでも「これは何のド?」と質問してみるとよいでしょう。忘れていればもう一度覚えればよいだけ。テキストを見たり音の表を活用したり して、調べればわかることは答えを言わないようにしましょう。保護者側が先に先に答えを提示することは、結局はお子様の力にはなりません。時間は かかっても自分で考えるピアノにしていかなければ、自分の力で弾けるようにはなりません。力をつけていくために、保護者の方も「やっちゃダメ」なことは 守って欲しいと思います。
タイ 保谷ピアノ教室 写真の楽譜の左手部分、ドの音についている線は、タイ?それともタイじゃない?さてどっち?結論から言うと、これはタイではありません。スラーの記号に なります。この線をタイだと勘違いしてしまった生徒さん。短い範囲で同じ音同士に線がついていたので、タイであると思ったのでしょう。でも残念!これは スラーの記号なのですが、では、なぜタイではないのか?タイにならない理由もあるはずですが、わかるでしょうか?

この曲は2拍子の曲です。 生徒さんの楽譜にも「いちとおにいとお」=1と2と の数え方が書いてあります。ここまでわかっていて(できていて)間違ってしまったのですね。ああ〜 もったいない!最初のドの音は1拍目に弾く音で、長さは1拍半、と言うことは1小節まるまる伸ばさない音符であることがわかります。1小節まるまる伸ばさない 音なのに、次の小節のドの音とはタイにはなれません。1拍半伸ばしたら、鍵盤から指を離さなければなりません。指を離している間に、ラファ の音を弾く ことになります。そして次の小節のドの音は新たに打鍵する音になるのです。ですから、タイではなくてスラーの記号。こんなに短いフレーズですが、この間の 音は音をつなげて綺麗に弾きましょう。

こちらの曲はエルメンライヒ作曲「紡ぎ歌」の曲。この曲は発表会でも演奏されることが多く、人気の 曲です。曲の冒頭の左手が、糸を紡ぐカタカタとしたリズミカルな動きを表している曲。この辺りの曲の練習になると、表現力を発揮しての演奏が求められる 曲です。それだけ難しいということ。音をしっかり読むことはもちろん、フレーズ(スラー)のつき方や強弱記号、どう弾きたいか・・・など考えながら 演奏をしてほしい曲です。レベル的には決して簡単ではない曲を、小学生の生徒さんが挑戦中です。しっかり楽譜を読むことを学習して頑張ってほしいと 思います。
前書き 保谷ピアノ教室 ピアノレッスンで使用しているテキスト、生徒の皆さんそれぞれにテキストがいろいろですが、いつも練習する楽譜ばかりを見ていませんか?もちろんピアノの 練習は、楽譜のページを開けて音を読んで・・・ピアノを弾いて・・・で完了ですが、作曲家や曲の内容について知っておいても損はないはず。いや、より良い 演奏のためには知っておくべき。自分で調べてみましょう!とまでは言いません。テキストの冒頭のページに書いてあることくらいは、読んでもらいたいかなぁ、 と思います。

特に、ブルグミュラーの学習をしている生徒さん、このテキストは表現力を養うテキストです。曲名もつけられていますし、その曲名 から自分なりの想像もしながら演奏をします。そして、ブルグミュラーテキストの最初の何ページかには、曲についてのコメントや作曲家についての説明などが 書かれています。自分で調べなくても、ここを読んでいただくだけでも、作曲家や曲について理解を深めることができます。深く考え込まなくても「そうなんだ 〜」「ふ〜ん」程度で構いません。基礎知識を頭に入れておくだけでも、演奏の仕方って変わってきます。それらのことを少しわかった上で、どのように演奏 をしたら良いのか、どのような音を求めるのか、を考えて練習に取り入れていきましょう。

例えば小さな生徒さんに取り入れている、ぴあのどりーむ やバーナムなどのテキストについても、テキストの最初のページには、作曲家やそのテキストの内容・気をつけることなど書かれているものもあります。お子様の 生徒さんがそれらを読んで理解をすることは難しいですが、保護者の方が目を通して、必要ならばお子様に伝えたりしてくださると、お子様の理解も深く なると思いますし、そのことで何かしらお子様側も考えることが出てくるかもしれません。楽譜の中の音を追うだけではなく、作曲家の思いや曲に込められて いる気持ちや思いを再現するのが演奏家です。せっかく書いてあるのですから、ここを読まないなんてもったいない!ぜひぜひ活用していただいて、曲に ついての理解を深めましょう。
表現 保谷ピアノ教室 ある大人の生徒さんが「先生はサラッと言いますけど、書いていないことを表現するって難しいです。これは習いに行かないとわからないことですよね」と、 お話しされました。そうですよね・・・・。事細かに書いてあれば別ですけれど、いちいち細かく書いてあるわけではない楽譜です。その曲らしく表現するって 難しいことですね。

例えば、理解しやすいこちらの曲は「牧歌」と言う曲。「牧歌」とは、羊飼いが歌う歌・羊飼いや農民などの暮らしぶりを歌った 歌 のことです。そこから想像されることは、素朴で田舎な感じ、のんびりしている様が思い浮かびませんか?「アルプスの少女ハイジ」の世界観。・・・と 書きましたが、先日、大人の生徒さんとの会話で「アルプスの少女ハイジ」を知らない・・・と言われてしまって、かなりの年齢差を感じている私。こういうのを 「ジェネレーションギャップ」って言うのでしょうか?話が外れましたが、ハイジを知らなくても羊飼いが羊を追っているような世界観は、絵画、映画、 アニメなどで想像することができると思います。そんな曲を弾く時の装飾音符、鋭く弾かないのが常識です。トゲトゲした音で弾いてしまったら、羊が逃げちゃい ますよ。だから、鋭く弾かない。「歌って」と指示のあるピアノ記号の冒頭2小節部分、ピアノの記号があるから小さな音で弾きますが、その音、一本調子で いいの?「歌って」の指示だから、声に出して歌う感じで抑揚をある程度つけた方がいいです。では、その抑揚のつけ方ですが、フレーズの頂点の音に向かって 少し大きく、頂点から音が下がっている部分はだんだん小さく、が基本です。なのですが、そのようなことは事細かに書いてあるわけではありません。 書いていないけれど表現して演奏します。これが難しいです。

よくレッスン中に「ピアノはボーッとしていたら弾けません。考えないとダメです」と、 偉そうに?言っている私ですが、実際そうなのです。ただただ弾くだけならば、音が出ていればいいのでボーッと弾きでも構いませんが、それを求めているわけ ではありませんよね?だったら、考えなきゃ。その曲らしく弾くためにどのような弾き方をすればいいのか?どのような音が、その曲には似合うのか?スラスラと 音が読めてピアノを弾くことができるようになっている生徒さんならば、もう1段階先のレベルで音楽を考えていきましょう。ただただ弾くだじゃない音楽を 目指しましょう。
難しい楽譜 保谷ピアノ教室 「この曲が弾きたい」と、楽譜を持ち込んでいらっしゃる生徒さん。大人の生徒さんでも子供の生徒さんでも、弾きたい曲のレッスンをOKにしています。ですが、 あまりにも日頃の練習曲とかけ離れての難しい曲の練習は、オススメすることができません。理由は、ほぼ100パーセントの確率で、途中でやる気がなく なり練習をしなくなるからです。これまでにそのような生徒さんを多く見てきた経験があります。これ、本当の話。

誰だって最初はやる気満々で やる気に満ち溢れています。「がんばります。できます。練習します」そうして自分の実力よりも高いレベルの曲の練習に入ると、頭の中にはよく知った 旋律が入っているのに、目の前の楽譜はスラスラと弾けない、指が動かない・・・など、思ったように弾けない自分と出会います。練習をしているのに曲は 進まない、ひどい生徒さんになると何の曲を弾いているのかもわからないほどの変なリズムだったりします。それって楽しいですか?楽しくはないはず。そんな 状況が続くと、楽譜を見ても弾く気が起こらなくなり、練習をやめてしまって、結局、弾けないまま・弾かないまま終わってしまうのです。私は、それだけは 避けたいと思っています。自分から弾きたいと望んだ曲ならば、せめて完成させて欲しいと思います。

では、今の自分に弾けるのか・弾けないのかの レベルの見極め方ですが、弾きたい曲の楽譜を最後までサーと見て、今までに弾いてきた記号や音符の種類が入っているかどうかを見てみましょう。例えば、 3連符のリズムを学習していないのに3連符の曲を弾くのは無理ですし、シャープやフラットの数も、1つや2つの調号しか弾いたことがないのに、4つ5つと ついている曲を弾くのはちょっと無理があります。シャープ・フラットはたくさんつくほど難しくなります。4つ5つの曲はそうそう弾くこともありませんが、 それでも3つくらいまでは難なく楽譜を読む力が必要です。また、16分音符を学習した生徒さんでも、16分音符を使いこなせる指を持っているかどうか=速く 指が動かせるかどうかの見極めも必要です。学習した=できる とは違いますよ。

小学生の生徒さんに、高校の数学の問題が解けるかどうか? これと 同じこと。中学校の数学を学習していないのに高校数学が解けるわけありません。ピアノの練習も、途中の部分を抜かした状態では、難しい楽譜の曲に挑戦 することはできません。ですから、最初から無理だとわかっているものを、敢えてオススメすることはしていません。何事も順番がありますし重要です。 楽譜のレベルを見極める力を身につけて、楽譜を選ぶようにしていきましょう。
カレンダー 保谷ピアノ教室 学校の新年度が始まり、2ヶ月近くが過ぎました。進級をしてクラス替えがあったり、新しい担任の先生になったりなど、今までとは違う環境に慣れてきた ところでしょうか?この時期は、学校によっては運動会があったり保護者会・個人面談などがあるかと思います。学校行事などでレッスン時間の変更を希望 される生徒さんは、早めに連絡をしていただき、振替が可能であれば曜日と時間の変更を決定されるのがよろしいです。

1年前と比べても、教室の 生徒さんがかなり増えています。土・日のレッスン枠には空きがありませんし、平日の時間帯でも、1時台や2時台でしたら空きがありますが、生徒の 皆さんが通いやすい時間帯になると空きがありません。そのため、既存の生徒さんに1回だけ時間をずらしてもらうなどの対策をしながら、 振替レッスンを行うこともあります。そうなった場合は、早めに相手の生徒さんにも連絡をした方がよいので、振替を希望される場合は、一言、連絡を入れて いただけると時間を作りやすいです。

ある生徒さんのお母様は、振替の希望を出される時に、生徒さんのレッスン可能時間をいくつか書いて くださいます。これ、本当に有り難いです。「○曜日の○時」と、振替の希望を出されても、他の生徒さんのレッスンが入っていれば、振替を行うことはできま せん。いくつかの希望を出してもらえれば、その中から選択をすることができるので、時間が取りやすくなります。振替の申し出は、レッスンノートを お持ちの生徒さんならばレッスンノートに書いてくださっても良いですし、メモ書きやメールを送ってもらっても構いません。メールの宛先がわからない場合は、レッスン時に アドレスを書いたメモをお渡しすることが可能ですので、お伝えください。最近は特に空き時間が少ないので、振替も必ずできるとはお約束できませんが、 予定が分かり次第、振替連絡をお願いします。
秋のステップ 保谷ピアノ教室 ホームページのお知らせ欄に、9月10月開催のピティナ・ピアノステップのご案内を載せています。今回は、練馬文化センター小ホールでの開催もあります。 こちらのホール、小ホールとは言え客席数が592席もあるホールなので「The発表会」といった雰囲気で演奏を披露することができます。また、練馬文化 センターは、今年の秋から改修工事に入る予定となっており、改修前のこちらのホールでのステップは、最後になると思います。10月には、所沢市民文化 センターミューズキューブホールでの開催も予定されています。神田ピアノ教室では独自のピアノ発表会を行っておりませんので、こちらのピティナ・ピアノ ステップをピアノ発表の場としてご案内しています。

ピティナ・ステップの参加は、大きな舞台で演奏することによる緊張感、達成感など、いろいろと 感じてもらえるものもあると 思いますし、他の人の演奏を聴くマナーや自分の演奏の演奏マナーも学んでもらえると思います。お子様の生徒さんは、自分が演奏できる曲のレベル別で参加 いたします。レベルによって演奏時間・参加費用が変わっていきます。まだ習い始めたばかりで・・・・というような生徒さんでも、細かくレベルが分かれて いますので参加が可能となっています。参加を希望される方は、一言お声かけいただきたいと思います。何かご質問等あればお声掛けくだされば対応いたします。 また、ピティナのホームページにも詳細が載っています。ご検討、お願いいたします。
簡単楽譜 保谷ピアノ教室 3月・4月・5月に入会されたお子様の生徒さんのレッスンをしている中で思うことは、音・リズム(音符の長さ)の定着度が低いと言うこと。ワークブック 学習や音読み学習などレッスン時間中にも行っていますが、それらのことに多くの時間をかけられる訳ではありません。やはり、自宅での学習が必要になって きます。

音読みについては、全ての生徒さんが音符カードを購入なさっていますので、ぜひ活用いただき、ド〜ドまではト音記号・ヘ音記号ともに 早めに覚えていただきたいと思います。せっかくの音符カードも自宅で触っていない(やっていない)と言う生徒さんもいらっしゃいます。それはもったいない ですよね。音・音符の長さはピアノ学習の基本です。これが全て。ここから始まりますので、是非、自宅での学習に取り入れましょう。

そこで、 保護者の方にお願いしたいことがあります。初心者の生徒さんのレッスンでは、毎回、必ず音読みの復習や音符の長さの確認を行なっていますので、それらが 定着しているかどうかの確認の意味で、お子様が練習をしている曲の中の音を指して「この音な〜に?」とか「この音符はいくつ伸ばすんだっけ?」という ような問いかけを行って欲しいのです。ドレミの音については、みなさん既に真ん中のドはよくご存知なので、パッと出てこなくても数えればわかるはず。 ですから、音がわからないからと言って答えは言わない。これ鉄則です。音符の長さについては、考えて答えを出すようなものではないので、お子様がわからな ければ答えを教えてあげて構いません。それらを毎回行っている間に、音や音符の長さが定着していきます。保護者の方の声かけ一つで定着度が変わってきます ので、声かけをお願いいたします。

ピアノに限った話ではありませんが、学習ごとは最初が肝心です。最初でつまづいてしまったら、その後の学習 が思うように進んでいきません。学校の算数の学習も同じではありませんか?1年生で学習する足し算・引き算でつまづいてしまったら、2年生以降の掛け算・ 割り算や分数、小数点・・・・順調に進んでいかなくなります。つまづいてしまったら楽しくありません。ピアノも一緒。音読み・音符の長さが定着しない ままで先に進むと、必ず順調に進んでいかなくなります。ピアノ学習を始めたばかりの生徒さんは、今が頑張り時。音・リズムを定着させて楽しいピアノライフ を手に入れていきましょう。
メトロノーム 保谷ピアノ教室 曲は、最初から最後まで同じ速さで弾くことが求められます。ピアノ学習が進んでいくと、音符の種類も増えて、分割音符の練習に入っていきます。ピアノ 学習の最初の間は、数えながら弾いてもらっていますので、数えながらでスルスルと弾けていれば概ね問題はありません。数えながら弾いてもらっているのは、 拍子感を感じてもらうこと、音符の長さの定着をしてもらうため。それらが身についてくると、メトロノームを使った練習に取り組むようにしてもらって います。

先日の大人の生徒さんのレッスンでのことですが、自分では正しく弾いているつもりだと思うのですが、曲の速さが一定ではありません でした。その時の使用テキストはオレンジ色のバーナム。教室では、バーナムのテキストのレッスンは、ミュージックデータを使用しています。伴奏が流れて くるので、拍子を感じていただき伴奏に合わせて曲の最後までを演奏してもらっています。生徒さんは、曲の途中から伴奏に合わなくなってしまいました。学校の授業で 言う合奏のようなもので、他の人の音をよく聴いて合わせる学習も担っています。ミュージックデータですので速さは一定ですから、それに合わないと言うこと は、自分の演奏の速さが一定ではないと言うこと。だれも間違って弾こうと思っていませんから、この生徒さんは正しい速さが身体の中に取り込まれていないの かもしれません。

速さを一定にするためには、メトロノーム練習を取り入れるのが1番。ただ、メトロノームを使用したことがある生徒さんならよく ご存知だと思うのですが、あまり好きな生徒さんはいらっしゃいません。私もそんなに好きではありません。しかし、好き・嫌い で使う・使わないを判断 するものではないので、メトロノームは活用しましょう。大体、メトロノームが嫌いになるのは合わせられないから・・・が1番の理由です。じゃ、どうして 合わせられない?それは、自分が正しく弾いていないから・弾けないから。難しい曲でいきなりメトロノーム練習を取り入れても、なかなか合わせることが 難しく感じます。例えば先程のオレンジバーナムのような、曲自体が難しくなく簡単に弾けるような曲で、メトロノームに慣れることが望ましいです。メトロノー ムも慣れて仕舞えば、そんなに嫌なものでもありません。ぜひ、活用をしていきましょう。

メトロノーム練習に慣れて、一定の速さが身体の中に 取り込まれると、メトロノームがなくても正しく演奏することができます。発表会などの場面を思い浮かべるとよくわかると思います。発表会当日は、もち ろんメトロノームは使用しません。ですが、一定の速さで弾けるようになっています。5月のステップに参加をした生徒さんは「ゆるぎのない一貫したテンポで 上手に弾くことができました」との評価をいただいていました。これもメトロノーム練習のおかげです。簡単な曲から是非メトロノームに慣れて、安定した 速さで弾けるようにしていきましょう。
スラーの最後 保谷ピアノ教室 小学校1年生の生徒さんに「最後はやさしく、を覚えて」といった内容のレッスンをしています。最後って何?何の最後?生徒さんは、曲のイメージや気持ちを 考えて弾くことができる生徒さんです。だからこその難しい内容のレッスンになっています。

今回、生徒さんに気をつけてもらおうと思ったことは、 スラーの最後、曲のまとまりの最後、曲全体の最後、のような最後の音の弾き方について。これら最後の音を、ドスン! とか、ピッ! といった感じに弾いて しまうと、曲がとても雑で乱暴になってしまいます。ちょうど尻もちをついた感じ。あれって痛いですよね?曲も一緒。せっかく綺麗に良い感じに流れていた 曲が、ドスンやピッっとなってしまっては台無しです。最後の音を少し気をつけてやさしく弾くことによって、丁寧に仕上げて弾いていることがわかりますし、 演奏に対しての心構えも伝わります。小さな生徒さんにもわかりやすいように「最後はやさしく」の言い方で説明をすると、覚えやすく感じませんか?

ただ一つ注意をすることもあって、その最後の音にフォルテやアクセントの記号がついている場合は、やさしくは弾きません。だって、楽譜に書いて ある記号が優先されるから。曲によっては大きな音を出して終わりになる曲もあります。その場合は、楽譜の記号の通りに演奏をしましょう。スラーの終わりの 音の弾き方はいつも言っているように、「次の音とつなげない」の弾き方になるので、切って弾くことになるのですが、そこにスタッカートの記号が書いて いなければやさしく切りましょう。スタッカートで切る音とスラーで切る音の違いは、弾き方で区別するようにしていきましょう。

同じ曲の演奏を 聴いていても、上手に感じる人とう〜ん・・・と感じる人との違いは、ちょっとの差です。音とリズムが正しければ曲の演奏はできていることになりますが、 それでは「弾けているけれど上手じゃない」「下手じゃないけれど上手でもない」と言う演奏にしかなりません。弾けている人ならば、それはもったいない です。もう1ランク上の垢抜けた?演奏を目指していきましょう。丁寧に音処理をしていくことも大切ですが、旋律の歌い方や拍子の感じ方を学習して、それらを 生かした演奏をしていきましょう。ただし、そのような学習をするためにはスラスラ弾きができていることが条件です。「下手じゃないけれど上手でもない」と いった演奏から卒業をしていきましょう。
和音 保谷ピアノ教室 中学生・高校生になると、1年間に何度かの定期テストが行われます。高校受験・大学受験に関わってくる重要な定期テストになりますから、テスト前は ピアノどころではありません(笑)ピアノが必要な進路を考えている生徒さんは、ピアノの練習が毎日必要になってきますが、そうでない生徒さんは、テスト 期間中はピアノの練習をしないのが普通になってきます。それはそれで仕方がないと思うので、練習ができていないことを怒ったり叱ったりはしません。 だって学業も大事。学業も頑張りながら、ピアノも楽しむ生活、いいと思いませんか?

ただ、少しの間、ピアノ練習をやめていたこともあって、 せっかく弾けていた曲が弾けなくなってしまうことが残念。写真の曲のような、和音がたくさんでてきて速いリズムの曲を練習していた高校生ピアノ男子の 生徒さん。10日間ほどピアノの練習をしていない生徒さんは、速いリズムの動きも和音の音も、テスト前のようには弾けなくなっていました。それは仕方が ないこと。長い期間、ピアノを弾いていなかった結果なので、それについてはいいのですが、その曲を前のように上手に弾いていた曲に戻さなければ先へは 進めません。指も動かなくなっているので、まずは、ゆっくりの練習から復習をするようにしましょう。速い速さで音ミスをしながらつっかかりながら弾き進める より、ゆっくりでもスルスル弾きをするようにしましょう。そしてもう一つ、全ての音を大きな音(フォルテ)で弾くことをやってみましょう。 何故大きな音?それは、大きな音で弾くことで、ミスを気づきやすくするため。和音などは特に、グシャっと小さな音で弾いてしまうと、正しい音なのか 正しくないのか自分でも気がつきにくくなります。なんとなくのその辺りの鍵盤で弾いてあやふやにすることのないようにしていきましょう。

生徒さんたちにもよくお話をさせてもらっているのですが、つっかかり弾きや音ミス弾きが定着してしまうと、指や頭がその悪い癖を覚えてしまいます。 つっかかっても気にしなくなったり、音ミスをしてそのまま弾き進めると、音ミスをすること自体に慣れてしまいます。これ、全然よくありません。鍵盤を しっかり押さえて大きな音で演奏をすることで、正しい音、正しい鍵盤を頭の中に入れていきましょう。一度弾けていた曲は、そんなに時間をかけなくてもまた 弾けるようになるもの。ただし、それには正しい練習方法が必要です。闇雲に弾いたからと言って戻るわけではありません。ゆっくり大きな音練習を行なって、 上手に弾いていた頃の曲に戻すようにしましょう。
5月からレッスンを始めた小学校低学年の生徒さんがいらっしゃいます。4回のレッスンを終えましたが、その4回目のレッスンでの様子がちょっと気になりまし た。私の感覚的なものなのですが、生徒さんのピアノの音が楽しくなさそう。最初の頃は(って、まだまだ最初の頃なんですけどね)顔の表情もピアノの音も 楽しい!が溢れていたのですが、顔の表情もピアノの音もどんより。上手に弾けているんです。練習の跡は見られるし間違ってもいません。でも、楽しそうに 弾いていたピアノだと思っていたのに、全然楽しそうに聴こえない。何かあった?

レッスン中に、生徒さんに尋ねてみました。「ピアノ、好き?」 返ってきた答えが「ふつう」「わかんない」でした。 いや〜、好きか嫌いか、 なので「ふつう・わかんない」は答えとしてはちょっと・・・・?このような 答え方をすること自体、「好き」とはっきり言い切れない何かがあります。そしてお迎えのお母様に、生徒さんのピアノの音の様子を感じたままに伝えた ところ、「それ、私が原因です」とのこと。やっぱり何かあるようです。お母様の話から、お勤めをされていて、あまりお子様のピアノ練習に 向き合えていないこと、いざ練習をしようと思ったら真面目に取り組んでくれないこと、その結果、叱ってしまうとのことでした。お母様にしたら、「忙しいの だからさっさと練習に取り組んでほしい・真面目にしてほしい」、お子様の立場からすると「せっかくのお母さんとの時間だから甘えたい・楽しく過ごしたい」 ということだと思います。きつく叱ったり怒ったりすることもあるそうで、その度に「もういい!」となってしまうのだそう。これでは楽しいピアノには なりません。かと言って、「じゃ、仕事を辞めてお子様と向き合いましょう」とも言えません。今の環境の中でより良い方法を見つけるようにするためには?

生徒さんはピアノのレッスンを始めたばかり。ピアノはまず楽譜通りに弾けるようにならないと楽しめません。そのためには音読み必須。始めたばかり の生徒さんなので音読みがまだ不十分ですから、練習曲をたくさん弾くのではなく、音読み重視で自宅練習を進めていきましょう。お子さんにピアノを弾かせる ために、お母さんの方がヒートアップしてしまったら練習どころではありません。他の生徒さんよりも進度は緩くなってしまいますが、家庭環境に合った やり方で、お母さんにも生徒さんにも負担にならない形での進め方がいいと思います。音読みができていたら、まだまだ簡単な曲ばかりですから初見演奏 で進めることができます。そこは、こちら側に任せていただければ・・・と思います。

小学生の生徒さんは、5~6年になっても甘えたりすることが 多いですし甘えたいもの。小学校低学年の生徒さんなら尚のこと。甘える時間が別にあるのでしたら問題はありませんが、せっかくのお母さんとの触れ合いが 叱られたり怒られたりでは、お子様もやってられません。ちょっとしたことでお子様の様子やピアノの音が変わってきます。修正不可能になる前に、進め方を 変えるなどの対策を取っていきたいと思いますので、何か気になることがあればご相談ください。最初から「苦しいピアノ」でのスタートはあり得ません。まずは、 「楽しく進めるピアノ」でスタートしていきましょう。
小分け 保谷ピアノ教室 中学生以上の生徒さんたちは、何せ忙しいです。学校の部活動、定期テスト、塾や他の習い事・・・・特に運動系の部活動に所属している生徒さんになると、 土・日も練習や大会の予定が入っていることが多いです。そんな中でもピアノの習い事を続けてくれている生徒さんたち。ここまで続けてきている生徒さん たちなので、楽譜が読めない生徒さんはいらっしゃいません。しかし読めるからこその無謀な?取り組みで練習をしてくる生徒さんもいらっしゃいます。

大抵の生徒さんが中級以上の曲をレッスンしていますが、中級以上の曲になってくると内容も難しいですが、曲の長さも長くなってきます。 10ページもあるような曲になると1週間で曲の最後までを弾くことは難しいのですが、2~3ページほどの長さの曲の場合、音やリズムがわかっている生徒さん ならば、1週間の間に弾けてしまいます。・・・が、ここで私が問題にしているのは、1週間で曲の最後までを弾いてくるのはいいのですが、ただ弾いている だけの曲になっていること。正しく弾いているだけなら全然OKですが、正しくなく弾いてしまっている生徒さん。例えば、スタッカートの記号を見落として いたり、保持音(ある音を押さえながら弾く弾き方)を無視して弾いていたり。曲は音だけを正しく弾けていてもダメです。中身が大事。どんな記号も 見落としてはいけませんし、音符もきちんと見なければいけません。

私は、曲の途中までの練習だからと言って、怒ったりしません。むしろ、最後まで 弾いているけれど、楽譜の通りでないことの方が怒ってます💢 だって、そのような練習では、折角の練習が無駄でしょう。時間の制約が多い中、忙しい 合間を縫ってピアノの練習をしているわけですから、効率的に進めましょう。音楽の区切りの良いところまで、など曲を小分けにして少しづつ練習に取り組んで いきましょう。最後まで練習しているから「すごい」わけでも「できる人」でもありません。むしろ、最後まで弾いていても内容が楽譜と違っていたら「まだ 楽譜が理解できていないのかな?」と、思ってしまいます。きちんと楽譜の中身を見て、少しづつ小分けにしたものを順番に弾いていきましょう。

きちんとした演奏ができる人ほど、無謀な練習をしていません。これ、本当の話。曲も難しくなっているのですから、片手づつしか練習ができていなくても 構いません。いつも言っていますが、本当に片手練習が正しく弾けている曲ならば、両手での演奏はそんなに時間がかからないもの。高校生の生徒さんの 中には、16分音符がたくさん出てくるような曲やシャープが5つもあるような曲を弾いている生徒さんもいらっしゃいますが、やはり小分けにしての練習を されています。一度にたくさんの量は進まないけれど、正確に弾き進めています。結局はその練習方法が、曲の仕上がりは早いです。無謀な練習をやめて、 無駄のない練習を取り入れて仕上げていきましょう。