2小節 保谷ピアノ教室 小学生の生徒さんがレッスン中のギロックの曲集。ギロックとは作曲家の名前です。こちらの2小節しか写っていない楽譜は、ギロックの 「手品師」と言う曲。曲の弾き始めからメロディーが始まっていると、最初からメロディーに没頭して聴くことができますが、このように この先どうなるかわからないような音の始まりって、面白いのか、悲しいのか、楽しいのか・・・・一体何が始まるのかわかりません。 どのような気持ちで始めれば良い?

このような曲の始まりは、今、まさに感じているように「何が始まるの?」のドキドキ・ ワクワクするような気持ちを、相手(聴いている人)に感じてもらえるような弾き出しにしなければなりません。この曲は「手品師」ですから 手品をする人を思って、おもしろく滑稽に弾く曲。リズムに乗って楽しくなるような曲に仕上げます。2拍子のポンポンと軽快に曲が進む感じや、 手品を見ている時の「え〜、どうなってるの?」というような不思議な感じ・おもしろい感じを、弾き手が感じて演奏する曲。その最初の2小節、 聴いている人を惹きつけるように弾きましょう。実際にはどうするのかと言うと、リズミカルに拍子を感じて弾きます。大事なことは、弾いている 自分が楽しんで弾くこと。この2小節で、聴いている人を惹きつけてしまいましょう。

このような「何が始まるの?」的な始まりの曲って、 結構あります。ブルグミュラー25の練習曲の中のNo.2「アラベスク」の曲もそうですし、シューベルトの「楽興の時」もそうです。「この後、どうなって いくのか聴いていてよ!」くらいの惹きつける感じで弾けるとよいですね。ギロックの曲に魅せられた小学生の生徒さん、魅せられているだけあって表現力 豊かに弾いてくれます。好きな曲・弾きたい曲があるっていいですね。どんどん吸収していってほしいと思います。
フラット6つ 保谷ピアノ教室 お子様の生徒さんのレッスンは、音読みや音符の長さ(リズム)を自分で覚えてもらうレッスンです。要するに、耳コピレッスンは 致しません、のレッスンスタイル。それは自分で楽譜を読み、将来的に自分の弾きたい曲や好きな曲を自分で弾くことができる力を つけてもらいたいからです。ですから、音符に色をつけたりドレミを書いたり、なんてことは禁止しています。

今、高校 3年生ピアノ男子の生徒さんは、フラットが6つもついた曲を弾いています。幼稚園時代から通ってくださっている生徒さんなので、 お付き合いも10年以上の生徒さん。中学校では3年間、合唱コンクールの伴奏者を務め、伴奏者賞をいただくほどの腕前です。 そんな生徒さん、実は大学受験を控えている受験生。恐らくピアノレッスンも、これから先そう長くはないです。自宅での練習も、 伴奏をしていた頃と比べると、そんなにガッツリとは練習ができていません。1週間に2~3回弾く程度。それなのにフラット6つの曲を 弾くって・・・と、思うでしょうか?普通ならそんなのムリムリ。なんですが、生徒さん、読譜力が十分に養われているので、楽譜を 見て何とかかんとか音に変換できているのです。もちろん完璧にさっさと弾くことはできませんが(私だって初見で完璧を求められ てもムリです)、ゆっくりで弾くことができている生徒さんなので、あとは、それを何度も繰り返している間に、弾けるように なっていきます。

ここまでの読譜力がついていれば、充分に自分の力でピアノを楽しむ力があります。まさに、私が生徒さん たちへつけたい力であり、つけてもらいたい力です。この生徒さんで言えば、大学生になって何か弾きたいなぁと考えた時、自分で 探してきた楽譜の曲が弾ける状態になっています。楽しむには充分だと思います。大学のサークルで活用するのでも良いし、自宅で 楽しむのでも良いと思います。もっと難しい曲を表現力もつけて学びたい・・・と言うのであれば、またどこかの教室に通って学ぶのも ありです。大人になってまた新たに学ぶ大人の生徒さんも多いです。実際に私の教室にも、大人の生徒さんでかなり弾ける力をお持ちの 生徒さん、何人もいらっしゃいます。基礎の部分だけでも、自分で読み解く力=読譜力 を身につけて、将来的に楽しめる力を養うところまで 辿り着くように、がんばって進めていきましょう。
音符の長さ 保谷ピアノ教室 レッスン中に「何拍子の曲を弾いていますか?」「この音符はいくつ伸ばす音符?」と、聞くことがあります。それは明らかに、音符の長さが 違っているからです。音符の長さの認識が間違っているために、拍子が合わなかったりして正しく弾けていない場合には、生徒さんに尋ねる ようにしています。しかし、間違いなく弾けている場合にはわざわざ尋ねることはしていないのが現状です。当然、正しく認識していると思って いたのですが・・・?

小学生の生徒さんとのレッスンで、ワークブックをしてもらっていた時のこと、音符の長さが??になっていたので、 「いつも正しく弾いているでしょ?どうやって練習をしているの?」と、生徒さんに尋ねたところ、自宅練習でお母様が「そこ、長さが短いよ」「長いから 短くして」などの声かけをしていらっしゃることがわかりました。生徒さんが演奏したものに対して「長い」」「短い」の判断で注意をしてくださって いたのですが、それって、悪く言って仕舞えば適当に伸ばしたものに対しての「長い」「短い」なので、結局、出来上がったものも何とな〜く正しい 長さになっているだけで、きちんといくつ伸ばしているのかの長さがはっきりしていないことが多いです。何とな〜くの長さがそれらしくなっている 可能性があります。その証拠に「いくつ伸ばしたの?」と尋ねても、自分がいくつ伸ばしているのかがわかっていないからです。このままこの状態で 練習を続けていくと、誰かに「長い」「短い」などの判断をしてもらわなければ曲が正しく仕上がらないことになります。これって、半分耳コピ状態と 一緒。きちんと音符の長さを理解して弾いていることにはなりません。

このような状態になる原因の1つに、保護者がピアノを上手に弾かれる ことが挙げられます。自分が弾けるので、お子様が弾いている曲が正しいのか・正しくないのか わかってしまいます。わかってしまうことはいいのですが、 ついつい間違った音の答えを言ってしまったり、先ほどのように「もう少し長く」などと言ってしまうと、いつまでもお子様は覚えることができません。 答えは先に言ってしまってはいけません。音符の長さについても答えを言うのではなく、お子様に言わせる形に持っていくべきです。相当に学習が進んだ 生徒さんであれば、今までの曲に戻ったり、テキストによっては後ろのページに「楽典」が載っていますから、自分で調べたりなどして答えを導き出す ように持っていくようにしましょう。「注意」をする時の注意の仕方について、今一度考えてみましょう。
2つの準備 保谷ピアノ教室 大学生の生徒さんの、幼稚園実習の曲のレッスンをしています。実習まで1週間。いよいよです。幼稚園から渡されている曲は、歌ありが 3曲と合奏用伴奏が1曲です。実際に幼稚園で、歌いながら演奏するかどうかわからないのですが、用意としては歌いながら弾けるように 練習をしてもらっています。「じゃ、弾いてみよっか」で始まるレッスンですが、生徒さんは緊張をしているのか、弾き始めからミスって ばかり。あちゃ〜!!

人前で弾くって緊張もしますよね。日頃、偉そうに言っている私も、勉強会などで弾くことがあったりすると、 簡単なメロディーの曲でもドキドキするもの。まぁこれも、1回弾いてしまうと緊張もほぐれて、あとはちょっとのミスくらい何でもなく 弾いてしまえるのですが、1回目の1音目の音を弾くときは結構なドキドキです。その緊張は理解できるのですが、いつものレッスン室でこんなに 間違っていては、幼稚園でそれも園児さんの前で弾くときは、もっともっと緊張してしまうと思います。できれば、さら〜っと弾いてしまいたいです。 そのためには、ピアノで音を出す前に必ず2つの準備をするようにお話をしています。これは幼稚園で弾くから・・・・学校で弾くから・・・など 何かしらの本番だけに関わらず意識をしてほしいことです。

レッスン時にも生徒さんたちにお話をしていますが、まず、弾き始めの音(鍵盤)の 位置を確認をして手を置いて欲しいこと。この1つ目の準備は「手の準備」になります。適当にこの辺りだろう・・・と見当をつけるのではなく、 きちんと目で確認をして準備をしましょう。2つ目の準備は「心の準備」どのくらいの速さで弾き始めるのか、最初のフレーズはどんな感じの曲だったかなど、 頭の中で一通りの確認が必要です。そして「よっしゃ!がんばるぞ!」的な自分の気分を上げて弾き始めるようにしましょう。この準備は、どちらか1つが 欠けてしまっても上手くいきません。必ず必要な2つの「準備」です。

できるだけミスをしないで弾き始められるようにする2つの準備ですが、それでも 緊張はすると思います。子ども自体にも慣れていない大学生のお若い生徒さんですから、これも1つの試練だと思いますが、ミスをする原因になるものは できるだけ排除して臨みたいですね。ミスをしないために日頃の練習を頑張っているわけですが、それでも不運にもミスをしてしまったら・・・それはもう 仕方がないので、知らんふりして弾き進めることが大事。園児さんたちの歌は続いていくわけですから、ミスしたことを引きずっていてはいけません。 やっちゃったものは仕方ないですから・・・。その後の演奏に支障をきたさないようにすることを優先させなければなりません。さぁ、あと1週間。 2つの準備を徹底させて、幼稚園実習に備えて欲しいと思います。
押さえる 保谷ピアノ教室 写真の楽譜は、全音符の音を押さえたまま他の音をスタッカートで弾く弾き方です。この練習は、指の独立を養います。ピアノを弾く指は、1つ1つの 指が独立していなければ上手に弾くことができません。1つの指で弾こうと思ったら、他の指も鍵盤を押さえちゃった・・・なんてことになっていたら、 正しい音だけを弾くことができません。自由自在に動かすことができる1つ1つの指が必要です。指を自由に動かせるようにするための練習になります。

とは言え、この練習は自分が思っているよりも簡単ではありません。1小節2小節くらいは何とか弾けたとしても、実はこれ、14~5小節続く 練習で、最終的には両手で弾く練習になっています。何が難しくしているのかと言うと、全音符で書いてある音は4拍伸ばしますが、他の音を弾いている間に、 この全音符の音が鍵盤から離れてしまうのです。他の音はスタッカートで弾く音ですから、スタッカートにつられて離してしまうのです。これはやはり、 指が独立をしていないので、つられて離れてしまっているということ。まぁ、練習するしかないのですが、教室では、私がギュッと指を押さえつけて 動かなくするので(いやいや、そんなに強く押さえてないですよ笑)弾けていくのですが、自宅練習ではそれを一人で行わなければなりません。いつも いつも私がついているわけではありませんので・・・。では、どのように練習を積めば良いでしょうか?

自宅練習では、まず片手づつの練習で 弾けるようにしていきます。片手練習と言うことは、右手を弾いているときは左手が暇にしていますから、自分の指を自分の空いている方の手で押さえ ながら練習をしましょう。自分で押さえますから力加減もわかりますし、もちろん指が離れないように力を加える必要はありますが・・・。それぞれの 片手練習をしっかり行なってから両手練習に入ります。2~3日ほど続けて指を押さえる練習をしていくと、4日目あたりには押さえなくても弾けるように なっているはず。それでもまだ完全でない場合は、もう少し押さえる練習を行うことになります。いつまでやるのか?それは、できるようになるまで。 片手を徹底的にできるようにしてから両手に入りますが、その両手練習も最初はゆっくり練習からです。そんなに急いで先に進むのは得策ではありません。 確実に1つ1つできるようになってから先に進めていくようにしましょう。

ピアノ曲は、音とリズムが本当に最初の基本ですが、学習が進んでくると、 フレーズを考えたり音の強さを考えたりなどの表現練習に入ります。さらに学習が進んでいくと、曲に見合った指の動きが必要になってきます。速く動く 指・1本1本独立した指が必要になってきます。最初からその全てを1度に習得はできませんから、段階を追って練習に入ります。ある意味、指を作ることが 1番難しいかもしれません。いろいろな曲が弾ける、自由に動く指を手に入れていきましょう。
装飾音符 保谷ピアノ教室 「ツルン!」というようなイメージで弾く装飾音符。その装飾音符が、冒頭に3回ほど続けて出てくる曲をレッスン中の生徒さん。様々な弾き方を 学んでいる最中の大人の生徒さん。かなり弾かれる生徒さんですから、レッスンの内容も、音の出し方から指の角度、腕の持っていき方など細かい 話になっています。なんか私、文句ばっかり言っている小姑みたいになってますが・・・?それでも明らかに生徒さんの音が変わって、最後には 素晴らしい演奏になっていくのがわかるので、とても気持ちの良いレッスンです。

その日の1曲目のレッスン曲に出てきた装飾音符、確かに 装飾音符で弾けてはいるのですが、聴いていると鋭く入りすぎて怒ったような音になっています。何ていうか、綺麗な響きの「ツルン」ではなくて、もっと鋭く 入った感じ?言葉で表すことは難しいですが、もっと綺麗に弾けるはず。装飾音符とは、音をずらして弾く弾き方です。それもゆっくりずらしてしまうと、普通の 音符になってしまいますから、素早く「ツルン」と弾く音符。ただ素早すぎると鋭くなってしまう・・・う〜ん、難しいですね。装飾音符の響かせ方にもいろいろあって、 どんな曲を弾いているのかにも関係してきます。生徒さんの演奏曲は舞曲。イメージ的には田舎の女の人が踊っているイメージ。ここで言う田舎とは、オーストリアの 田舎町です。見た目のイメージで言うと、アルプスの少女ハイジなのですが、皆さん、ご存知ですか・・・・・?何気に年代の差が出てしまっているのですが、 こちらの大人の生徒さんもアルプスの少女ハイジのお話はご存じではないらしく・・・・CMに出てきているから知っているとのことでしたが・・・・。 1つ余談ですが、ある小学生の生徒さんは、ハイジのことを塾のキャラクターだと思っていたとのこと笑笑。最近、塾のCMに出演されていますからね。 でも違いますから💢・・・・で、本題に戻すと、要は西洋風の服を着た女の人が踊っている、そんな曲です。そんな曲なのに、鋭い装飾音符は似合わない ですよね。

生徒さんの指をじっと見てみると、確かに指を立てて弾いてくださっています。ただ、その指を立てる角度があまりに指先すぎて、 装飾音符の鍵盤を捉えていないのです。きちんと鍵盤を捉えていないから、音が滑ったようになって鋭くなってしまっているようでした。滑らせて弾く 弾き方ではありませんから、鍵盤はちゃんと捉えないといけません。じゃ、どうするか?ほんのちょっと寝かせ気味にすると良いのです。生徒さんは、指を 立てすぎるくらい立てていらっしゃったので、鍵盤を指の腹で押さえるようにしてもらいました。するとどうでしょう!綺麗な装飾音符に変身!

ピアノの音って、本当にちょっとの差で変わります。響きが変わっていくのです。どんな曲を演奏しているのか、どんな雰囲気の音が欲しいのか、演奏曲に 似合った音や響きを出すようにしていくことが大事。そのためには、どんな曲を弾いているのかがわからなければ弾けません。今、自分が弾いている曲は どんな曲ですか?考えてみましょう。
3連符 保谷ピアノ教室 8分音符の3連符曲を練習しているのは、小学2年生の生徒さんです。通常の8分音符は、2つで1拍となりますが、これが3連符に なっていると3つで1拍となります。ですから通常よりも急いで弾く感じになります。意外に速い3連符。指がしっかりと鍵盤の上で 立っていないと綺麗に弾くことができません。生徒さんは、ゆっくりの速さでは上手に弾くことができているので、本来の少し速い速さで練習を してもらうことにしました。ここで登場するのがメトロノームです。さぁ、上手に合わせられるでしょうか?

数えながら 3連符を弾くことができている生徒さん、それをメトロノームに変えるだけ。3連符を弾く時には123、223、323・・・という 3連符用の数え方がありますから、メトロノームを3拍子に合わせて練習をします。・・・ところがいざメトロノームをかけてみると、 ピアノが弾けなくなってしまいました。いやいやいや、何で?これって不思議なことでもなく、時々起こります。自分の横で「チン、タ、タ」と 強制的にかかっているので、弾き出すタイミングを掴めないのです。でも、自分の口で数えながらの練習はできる。何だか不思議な 現象ですが、まぁ、そんなこともありますよね・・・。こう言う場合はどうするか?まずはピアノを弾かずに、メトロノームと自分自身を 合わせます。メトロノームの「チン、タ、タ」に合わせて123、223、323・・・と合わせることから始めます。メトロノームと自分の 言葉を合わせる練習です。そこに、先ほどまで弾いていた3連符の曲を合わせましょう。最終的には、メトロノーム、自分の言葉、ピアノの音の 3つが合わさる感じです。これを何度か練習している間に、メトロノームとピアノだけにしても、合わせて弾くことができるようになります。

音楽を学習する上では必ず必要なメトロノーム。ピアノに限らず、学校の吹奏楽部の練習でも活躍しています。やはり正しい速さ、 同じ速さで音楽を奏でることは大事なこと。これも、最初から数えながらの練習ができているからこそ、メトロノームに合わせることが できていきます。あまり好かれることのないメトロノームですが、曲の仕上げ時には、1度メトロノームと合わせることをして欲しいと 思います。メトロノーム大好き!になりましょう。
生徒さんや保護者の方とお話をしているの中で、ピアノという楽器の購入の話に及ぶことがあります。生徒さんたちはピアノ教室に 通ってピアノを習っているわけですから、本来なら自宅での練習も、ピアノを使って練習をすることが良いです。しかし、ピアノは アップライト(縦型)でもグランド(教室にある横型)でも、価格が高いですし、場所も取ります。そして、うるさい!住居環境に 大きく関わってくるピアノですので、なかなか購入することは難しい場合もあると思います。だったらどうするか?今日は、楽器の 話をちょっとしたいと思います。

先日、「ピアノを購入したいと思っていますが、いつがいいですか?」というお話を いただきました。生徒さんは、小学1年生。熱心に練習をされるので、保護者の方も「買ってあげたい」と思われたのだと思います。 このように買う予定があるのでしたら、遅いよりは早い方が良いです。早い段階でピアノに切り替えてあげる方が、指を作る上では 良いからです。ただし、焦る必要はありません。決して安い買い物ではないので、信頼のおける楽器店で試弾をしてから購入しましょう。 新品のピアノにこだわらないのであれば、程度の良い中古ピアノを買い求める方法もあります。地方から出てきた音大生が、2~3年使用した 中古ピアノが出回ることがあります。これこそ、信頼のおける楽器店や調律師さんに探してもらうと良いと思います。ただ人気なピアノに なってくるので、出てきた段階で即決することになりますが・・・・。最近のピアノには、消音機能がついているピアノもあって、夜の 練習にも使用できるようになっています。いろいろと便利になってきていますね。

教室にはピアノをお持ちの生徒さんが10名ほど いらっしゃいますが、そのほかの生徒さんは大抵、電子ピアノだと思います。この電子ピアノも、できればよりピアノに近いものが良いです。 ピアノは「木」で鍵盤ができていますが、電子ピアノの鍵盤には種類があって、「木」でできているものと「樹脂」でできているものが あります。ピアノの鍵盤は本来ある程度の重さがあって重いのですが、樹脂でできているピアノは軽くなります。「木」の鍵盤をのものを 購入されると、ピアノに近い鍵盤になりますから、ある程度の重さがあるはず。電子ピアノだと音が出るのに、教室のピアノだと音が出ない 場合は、鍵盤の重さに原因があることが多いです。これから電子ピアノを購入される場合は、鍵盤の素材についても一考されると良いと思います。

私が生徒さんにお伝えしていることは、「できるだけピアノに近いものを」ということ。それは主に、鍵盤の「重さ」です。さきほどの ように音が出ない問題が発生してしまうため、鍵盤の重さは重要なポイントになります。習い始めはキーボードで練習をされる生徒さんも多いですが、 キーボードはそもそも楽器が違うというか・・・・電子ピアノよりももっと簡単に音が出てしまう楽器なので、せめて、電子ピアノは必要かな・・・と 思います。鍵盤の数も違ってきますから、教室でピアノに向かった時に、弾く場所がわからない・・・なんてことが起こったりもします。できるだけ 早い段階で、ピアノに準ずるものを用意していただきたいと思います。
もごもご弾き 保谷ピアノ教室 高校生の生徒さんとのレッスンで。2つ以上の音を同時に弾く重音で、黒鍵もあって、おまけに曲の速さが速い。最初はゆっくりの 速さから始まった練習でしたが、慣れてくるとだんだん速く弾けるようになってきます。そのまま少しづつ速く弾いてくれれば 良いのですが、そこは高校生ピアノ男子。焦っちゃって、すぐすぐ速く弾きたがっちゃう💢そうするとどうなるか?音が適当に なっちゃって、何の音を弾いているのかわからない状態に。もごもごもご・・・って感じで弾き進めてしまっています。そうすると、 私の雷が落ちます。「そんなんじゃ、先に弾かせないわよ💢」

10年以上のお付き合いのある生徒さんですから、私も容赦ない のですが、生徒さんも苦笑い・・・のレッスンです。ですが、きちんと弾いては欲しいので、こんな場合の練習方法を提案。今の 状態は、もごもごの適当弾きになっています。まずは、もう一度、自分が何の音を弾きたいのか・何の音を弾くべきなのか=何の音が 楽譜に書いてあるのかを確認します。練習を重ねている間に、ミなのかファなのか、その辺りの鍵盤を押さえている状態になっています。 どちらの音を弾くのかをはっきりさせることが先決です。単音のパーセージではないために、鍵盤に対する指の持って行き方は、角度を つけましょう。指を立てましょう、ということ。寝かせた状態ですと、他の鍵盤を触ってしまうことと、音もクリアになりにくいです。 そして練習の段階では、フォルテの大きな音で弾くようにします。乱暴に・・・と言ってしまうと雑な物言いですが、気持ちはそんな感じ。 大きな音で弾くことで、はっきりと音が出てくれます。間違った音でも正しい音でも、はっきりと音が出てくれるために、間違いに気がつきやすい です。自分の音を耳で認識するようにします。もちろん間違うようであれば、正しく弾けるようになるまで練習です。

全ての音を 大きな音で(フォルテで)弾く練習方法は、結構様々な場面で用います。今回のように適当弾きになっている時はもちろん、小さな音を 出したくて気持ちが先行するあまり音が出てくれない時も、フォルテ弾きが有効です。どんなに小さな音でも、ピアノの鍵盤は押さえなければ 音が出てくれません。音が出ていないのであれば弾いていることにならないので、アウトです。そんな時はフォルテ弾きをして、鍵盤を押さえる 指先の感覚を養います。まずは押さえて弾くことを練習します。そこからそっと鍵盤を押す練習に突入します。綺麗な小さな音って神経を使いますから、 1番難しいと思います。様々な練習方法を用いて、弾けるようにしていきましょう。
教室内ではゴールデンウィーク以降、チラホラと生徒さんたちのお休みが続いています。連休の間に、たくさん遊びすぎて疲れが出たのかと 思っていましたが、今週になっていろいろと動きが出てきました。教室に通ってくださっている小学生の生徒さんたちの複数の学校で、学級閉鎖が 行われています。インフルエンザでの学級閉鎖だということ。私のイメージでは、今のこの時期にインフルエンザ?と思ってしまうのですが、本当に インフルエンザが流行っているようです。

そこで、保護者の方から問い合わせをいただくのですが、学級閉鎖になっていてもなっていなく ても、お子様本人に症状がなければ、お子様が元気な状態であれば、学級閉鎖中でもレッスンにお越しいただいて構いません。学級閉鎖中だからダメ、 ということではなく、その時の体調を考えてもらってレッスンへお越しいただきたいということ。少しくらいの咳や鼻水程度でしたらレッスンへ来て いただいても構いませんが、お子様に元気がある場合のみです。お子様の気分が乗っていなくて嫌がっている場合は、遠慮なくお休みを。 熱がある場合もお休み必須です。無理をしてレッスンへお越しいただいても、機嫌が悪かったりするとレッスンは成立しませんので。

基本的には保護者の方の判断にお任せしていますので、常識的な判断でお考えください。(この、常識的・・・っていうのが難しかったりするのですけど) 周りがどんな状況になろうとも、自分の身体は自分で守る・・・という考えが私の考えです。そのためには食事、睡眠などの環境を整えて、守っていくしか ありません。頑張りも大切ですが、休養も大切です。体調に気をつけて頑張っていきましょう。
ピアノの練習ABC 保谷ピアノ教室 「ピアノの練習ABC」という教材、教室の生徒さんたちには馴染みのない教材だと思います。でもこれ、昔からある教材で、私も、はるか昔に 学習してきた教材です。まぁ、昔は今ほど豊富に教材があったわけではありませんし、ピアノを習うのだったらこの順番で・・・みたいな教材の 順番が決まっていましたから、やる人はやるし、やらない人はやらない・・・といった具合だったと思います。そして今回、こちらの教材を 学習してくださることになった大人の生徒さん。演奏の表現力を高めている最中の生徒さんです。

この教材で学習をしているのは、 教室の中でも本当に少数です。高校生までのお子様の生徒さんの中でも、将来的に難しい作曲家、ショパンやドビュッシーなどの作品を演奏したいと 考える生徒さんは、やっておいた方が良いと考えられる教材になります。過去には2~3人の中学生・高校生の生徒さんが学習してきました。現在は、 何人かの大人の生徒さんに学習していただいています。高い表現力が必要な難曲、その表現方法を知っているだけでは弾けません。それらを使いこなせる ようにならなければいけません。使いこなせるようにする教材が「ピアノの練習ABC」になります。これはこれで難しい内容になっていますが、逆に 言えば、これが弾けないようであれば、ショパンやドビュッシー、シューマン・・・なんて弾けないということ。ショパンやシューマンは、楽譜の内容だけでも ゲッ!とするような音並びですから・・・・。

今は昔と違って、本当に様々な教材が出版されています。自分が求める程度やレベルによって、 教材が取捨選択できる時代です。ですがそれは、習い始めの段階ではできません。最初は音やリズム、基本的な弾き方の学習が必要ですから、好きなものを 好きなように弾けるわけではありません。基本的な学習が済んでからの話になりますが、この基本的な学習が終われば、自分が弾きたいもの・進んでいきたい レベルに向かっていくことができます。実際にピアノを弾くことが本当に楽しくなるのは、基本的な学習が済んでから。弾きたい曲のこととか、ピアノに何を 求めるかなど、時々考えてみるとよいでしょう。
て 保谷ピアノ教室 「幼稚園の先生が弾いているピアノって、こんなに大変だったのですね・・・」と、5月から教室に通ってくださっている生徒さんの保護者の 方の言葉。幼稚園の先生たちって、ピアノを弾きながら歌を歌って、それも子どもたちの方を見ながら(よそ見をしながら)弾いています。 よそ見をしながらピアノを弾くって、割と難しいですから。お子さんは今まさに、音を読む学習を始めたばかり、覚えることがたくさんある 時期です。

こちらの生徒さんのお母様はピアノの経験がないので、幼稚園のお子様と一緒に学んでいるそう。指の番号を覚えて、 音読みや音符の長さを覚えて、鍵盤の位置を覚えて・・・・。最初は本当に覚えることが多いピアノです。これまでは幼稚園の参観に行っても、 何も思わずに幼稚園の先生のピアノを聴いていたらしいのですが、いざ自分の子供がピアノを学習してみたら、ものすごくピアノが大変だった・・・。 そんな大変なピアノを、よそ見をしながら歌いながら弾いている幼稚園の先生、そんな幼稚園の先生を見る目が変わったお母様。でもこれからは、 その大変なピアノを自分の子供が弾くようになるのですけど・・・。

両手でさらさらと弾いている人たちは簡単に弾いているように 見えますが、ここまで来るには相当な努力があるものです。音読みだって、覚えたから簡単に感じるわけで、覚えたり弾けるようになるまでは 辛いこともあったと思います。ピアノに限らずですが、何でも事を成そうと思えば大変な努力があるもの。5月・6月は新しい生徒さんの入会が 続きます。楽しくピアノを学習していきたいと思いますが、楽しいばかりでもありません。思うようにできなくて・弾けなくて苦しく感じる こともあると思います。そんな時は、保護者・講師で力を合わせて、一緒にがんばっていけたらと思います。「ピアノが弾けるってすごい!」の ピアノが弾ける人に向かってがんばっていきましょう。
ステップ情報 保谷ピアノ教室 秋に行われるピティナ・ステップが発表になりました。教室のホームページにも情報を載せてありますので、クリックしていただくことで詳しい 情報が見られます。ステージ参加を考えられている生徒さんは、ピティナのページをご覧になってください。また、お問合せをいただいても わかる範囲でお答えできると思います。

9月・10月の参加であれば準備期間が長いので、余裕を持ってステージに立てることから、 ステップに初めて参加をする生徒さんでも、比較的楽に参加ができるのではないかと思います。また、急遽7月開催の大泉学園ゆめりあホールの ステップもあるのですが、こちらのホールについては準備期間が短いので、全ての生徒さんにオススメすることはできません。と言うのも、私の 考えとして、生徒さんたちの演奏について「完成度」を重視しているからです。難曲を弾くから上手な人とか、簡単な曲だから下手な人・・・と いう考え方ではなくて、難しい曲でも簡単な曲でも、曲の速さや表現力などを完璧な状態にまで仕上げての、ステップ参加を求めたいからです。 コンクールではありませんから楽しんで参加をしてもらって構いませんが、それでも人前で聴いていただく事を考えれば、それなりの演奏はするべきだと 考えるからです。そうすると、7月のステージ参加になれば、かなりの練習量が必要になってきます。それだけの練習量が確保できる生徒さんで、 大変さがわかっている生徒さんでなければオススメすることができません。参加がはじめての生徒さんであれば、9月以降のステップをオススメします。

教室自体のピアノ発表会を行なっていませんので、発表する場が欲しい生徒さんは、ピティナ・ステップに参加していただくことに なります。お子様のピアノ学習のモチベーションアップのため、同年代の他の人の演奏を聴くため、また人前に出ることの克服のため・・・・などなど 様々な要素としてのピティナ・ステップ。一度ご検討ください。些細なことでも疑問に思ったことがあれば、お気軽にお尋ねくださいませ。
はじめてのかなしみ 保谷ピアノ教室 シューマンの「はじめてのかなしみ」と言う曲を、6月のピティナ・ステップで演奏をする生徒さん。ステップで演奏をする曲は、簡単に アレンジされた短い曲になっています。シューマンらしい、心情を表した曲。ここで言う「はじめてのかなしみ」は、飼っていた小鳥が 死んでしまったときの「かなしみ」です。生まれてはじめての「かなしみ」ですから、子どもの立場での「かなしみ」です。

元々のオリジナル曲を聴いていただくとわかるのですが、かなしみを表している曲ですから、深い音や小さく響く音でかなしみを表して います。ここで問題になるのは、小さな音を出したいあまりにピアノの音が出ないこと。生徒さんは「かなしみ」を充分に表した演奏が できているのですが、小さな音を出そう出そうと気持ちばかりが先走って、音がかすれたり出なかったり・・・。音って出なかったら 弾いていないのと同じですから、出さなくてはいけません。そこで生徒さんには「全ての音をフォルテで大きく弾く練習」を提案しました。 音楽的に弾くことは一旦置いておいて、鍵盤をしっかり押さえて音を出すことを優先させます。

この「全ての音をフォルテで 大きく弾く練習」は、鍵盤を押さえるときの指の感覚を意識して弾いて欲しい練習です。ピアノは、どんなに小さな音でも、鍵盤をきちんと 押さえなければ音が出ません。少なくとも鍵盤を1㎝は下げなければ音が出ません。鍵盤の上部だけを撫でているだけでは音が出ないのです。 ですから、まずは鍵盤を指で押さえている感覚を養って欲しいのです。それくらいしっかり押さえる感覚を持ったまま、鍵盤を触る・・・ と言うか、鍵盤の上に指を置く感じ。そうすると音が出るようになります。もちろん、すぐには無理でも、フォルテ練習を重ねることで 音が出てくるようになりますから、日頃の練習でも、音がかすれたり出なかったりする場合は、フォルテ練習を取り入れてみると良いと 思います。様々な練習方法で素敵な演奏にしていきましょう。
3拍子の左手 保谷ピアノ教室 こちらの曲、3拍子で、左手の伴奏の形は一般的なブン、チャッ、チャッ。この伴奏形はよく使われる形です。はじめてピアノの大人の生徒さんの 練習曲に出てきました。で、問題は弾き方。この左手には特別な記号(スラーやスタッカート)がついていませんが、どのように演奏すれば いいでしょうか?

ピアノは基本的には、綺麗に音をつなげて弾きます。その考え方で左手の伴奏を弾いてみると、1拍目から2拍目の音は 綺麗に音をつなげて弾くことができます。では2拍目から3拍目はどうでしょうか?綺麗に弾きたくて綺麗に弾く気持ちはあるのですが、音が同じである 同音連打になっていますから、物理的に綺麗に弾くことができません。これ、どう頑張ってもムリ。2拍目から3拍目は切れてしまいますので、この弾き方で 伴奏を聴いていると、2音のフレーズと1音を弾く形になります。ウ〜チャッ、チャッ の形。それなら・・・と言うことで、最初から綺麗に弾くことができない ので、最初から全ての音をつなげないで独立させて弾く弾き方もできます。その場合は、ブン、チャッ、チャッ の形になります。スタッカートはついていないので、 少し押さえたような弾き方になりますが、全ての音をつなげない弾き方です。これ、どちらが良い・悪い の問題ではなく、自分で弾き方を選択するように します。はっきり言ってどちらだっていいのです。自分の好みだったり、弾きやすさだったり。気をつけて欲しいのは、曲の最初から最後までを統一して 弾くこと。1小節目はウ〜チャッ、チャッ と弾いたと思ったら、2小節目はブン、チャッ、チャッ と言った感じに、あっちを弾いたりこっちを弾いたりすることが 1番ダメ。それって統一感がないですよね。弾き方は統一させることが重要です。

これが例えば、繰り返しがある曲で、もう1回、同じことを弾く ような場合には、1回目はウ〜チャッ、チャッ 2回目はブン、チャッ、チャッ の弾き方はありです。もっと柔軟に考えれば、2回目をスタッカートで弾いちゃうのも あり。えっ!スタッカートの記号はないのに・・・?まぁ、曲の雰囲気と相談しなければいけませんが、同じことを全く同じで弾くよりは、何かしらの 変化をつけて演奏すると楽しく聴けます。1回目と2回目で、強弱記号を変えて弾くことと同じことです。レッスンでも様々な弾き方を学習して、弾き方の選択の お話を生徒さんにもしています。演奏の根底部分には、「音を楽しむ」ことがありますので、楽しんで演奏をしていきましょう。
おおスザンナ 保谷ピアノ教室 「おおスザンナ」という曲を6月のステップで演奏する生徒さん。フォスター作曲の有名な曲ですが、曲を聴けばご存じの方もいらっしゃるのでは ないでしょうか?この曲、おどけたような明るい感じで演奏する曲です。

この曲はアメリカで歌曲として知られている曲です。大まかな 歌詞の内容は、太陽がギラギラで眩しくて暑かった・・と思ったら凍えてしまうほど寒くなった、1日中雨が降り続いた・・と思ったらカラカラの 乾燥した天気になった、というもの。歌詞の内容から考えると、自然の厳しさに悩まされる様子が描かれています。それなのに、何故に明るくおど けるの?って思っちゃいますよね。要は、そんな自然相手にどうのこうの思っても仕方がないじゃん!毎日明るく楽しく生きていこうよ!ってことが 言いたいのだと思います。だから明るく歌う。仕方ないよね・・・ってな感じでおどけて歌う。まぁ、曲の雰囲気も、決して暗い感じではないです。 メロディーにも伴奏にもスタッカートが使われていて、飛び跳ねています。そんな曲なので、当然、明るくリズムに乗って演奏して欲しい・・・のですが、 生徒さん、真面目に弾き始めてしまいました。いやいや、それはちょっと違うかなぁ。

この曲の最初の2音、右手のドレ になるのですが、 この小節は不完全小節になっています。2拍子で書かれている曲ですが、ドレ の部分は1拍の半分(0,5拍)しかありません。と言うことは、曲の途中から 始まるような感じですよね?それなのに、1拍目から始まるような弾き方で弾いてしまうと、インパクトがないのです。う〜ん、言葉では表現しにくい ですが、飛び跳ねているようなおどけているような動きが欲しいので、最初のドレ を弾く前から音楽を感じておく必要があるということ。この曲は 最初の2音の弾き方で、曲の是非が問われる曲です。ドレ の弾き始めを聴いただけで、演奏者がどんな気持ちで弾いているのかがわかる曲。お子様が 弾く曲だからと言って侮れません。お〜怖!

レッスンでは、生徒さんが弾いた感じの弾き始めと、おどけたような感じの弾き始めの2種類を 実際に聴いてもらいました。聴けば一目瞭然。「もっと羽目を外しちゃって〜」って、実際に外しちゃったらダメなんだけど、そのような感じです。 そのように聴かせるためには、ドの音を少し強く出してあげるとノリ良く聴こえます。曲ってちょっとした弾き方・考え方で聴こえ方が違ってきます。 これが表現力。下手には弾かせないわよ〜💢
フィンガーウエイツ 保谷ピアノ教室 小学1年生の生徒さんに試してもらっているのは、フィンガーウエイツと言う指を強化するトレーニング器具です。ピアノを弾いている指が 少しカラフルになっています。これは、指におもりを乗せているから。実はこれ、賛否両論ある器具なので、私も積極的には用いることを していません。ですが、今回、6月のピティナ・ステップに参加をする小学1年生の生徒さんの、指力を少しでも強くするために使用することに しました。

指の力は、年齢が小さい間はどうしても弱いです。指も華奢ですし指筋肉もありません。年齢が上がるとともに指も 大きく長くなっていきますし、指の筋肉もついてきます。そうなると指がしっかりしてきますので、ピアノの音もしっかりとした音が出せるように なってきます。私個人的には、小さい年齢の間は、大きな音を出すことを重要視していないのですが(小さい間は音の大きさよりも、手の形を重視)、 6月のステップに参加をするとのことで、少しでも指力を強くするためにフィンガーウエイツを使用することにしました。小学1年生の生徒さんの 演奏曲には16分音符が入っていて、綺麗に速い音符を弾いて欲しいのですが、これがなかなか小さな指では難しくって・・・・。そこでフィンガーウエイツ の登場です。これは、指におもりをつけて弾くことで、わざと弾きにくい指の重い状態で練習をして、そのおもりを取ってピアノを弾くと指が軽く感じる・・・ というもの。おもりをつけて弾いていた分、おもりがなくなったら軽くなるのは当然で、楽に感じて弾くことができます。まぁ、実際に訓練を続けると、 楽に感じて弾ける分、上手に弾けるようになっていくのですけど。

最後に、フィンガーウエイツが賛否両論あるのは、おもりをつけてあまりに 無理をして弾き続けることで、変な力の入り方になることがあること。変な弾き方のクセがついてしまっては良くないので、使い方や使う時間などには 注意が必要です。指の状態を確認しながら使うことで、無理なく力をつけていければいいなぁと思います。ピティナ・ステップまであと1ヶ月、より良い 演奏にしていきましょう。
手はお膝 保谷ピアノ教室 6月のピティナ・ステップに参加をされる生徒さんたちの、「手はお膝」練習が始まりました。レッスンでは、お辞儀の仕方から椅子の座り方・ 降り方までの一連の動きの練習もします。お辞儀や椅子に座る動作って、何てことのない、いつもやっている動作ですが、会場で出演者の動作を 見ていると、いろいろと考えさせられることもあります。どうせなら、見た目にも綺麗な所作ができる方がいいですよね。

舞台でなくても、 普段のレッスンでも言っていることですが、曲を弾く前の準備として心を落ち着かせることをお願いしています。それは弾く前に、2~3小節分の 曲の弾き始めを心の中で歌うこと。心の準備・指の準備などです。それを舞台では、手をお膝の上に置いてやってもらいます。弾き始めもそうですし、 曲の弾き終わりもそうです。弾き終わったからと言って、即座に椅子から降りるようなことはしません。何事も落ち着きが必要です。1曲目と2曲目の 間も、十分な時間を取りましょう。焦りは禁物。そして時々いらっしゃいますが、椅子に座るとき・降りるときに、ピアノの鍵盤を触ってしまうこと。 これも格好の良いモノではありません。ピアノの鍵盤は触って仕舞えば音が出ます。曲の演奏でもないのに、ジャラ〜ンと音が出てしまうのはちょっと・・・・。 ピアノのことを大切に思っていない証拠でもあります。気をつけましょう。

最後に、当日の準備として見落としがちなことは、衣装・靴の問題。 何を着るか・・・が重要ではなく、当日の衣装や靴が身体に合っているかどうかが重要です。特に年齢の小さなお子様は成長も早いですから、衣装や靴が 小さくなっていることが考えられます。腕周りなど、ピアノを弾くことに関係する部位のサイズは弾きにくさに直結します。お子様はちょっとのことで 弾けなくなってしまうこともありますから、サイズについてはよく確認をしておくことが大切。本番までに1~2度、衣装を着ての練習や靴も履いておくことが 望ましいです。当日は何も不安のない状態で舞台に立ってもらいたいと思います。せっかくの舞台ですから、上手に弾いて楽しい思い出にしていきましょう。
呼吸 保谷ピアノ教室 ピアノを弾く時って、あまり呼吸のことを考えません。それは、何を弾いていても、呼吸と関係なく弾いてしまえますから。これが 例えば水泳だと、息継ぎをしないと泳ぎ続けることができませんし、歌を歌う場合も、永遠に息が続くわけではないので、呼吸を する箇所を考えます。そう言ったことを考えていくと、ピアノって便利ですよね・・・。

呼吸のことを考えなくても弾ける ピアノですが、今日は敢えて呼吸の話を。写真の楽譜は曲の最後の部分ですが、大きな音で終わるようになっています。実はこの直前は 小さな音での演奏になっています。そう、いきなり大きな音で弾いて終わる! の曲です。この大きな音を出す時、どんな気持ちで演奏すると 良いでしょうか?大きな音は消して乱暴な音ではありません。ただただ大きな音を出したいのだったら、鍵盤を乱暴に上から叩けばよいのですが、 そんな音が欲しいわけではありませんし、力任せに指を振り下ろしても、指を痛めてしまいます。それはやっちゃダメ。大きな音だけど求めるのは 響きのある音です。じゃ、そんな音、どうやって出す?この最後の大きな音を出す直前に、息を吸ってみましょう。息を吸った状態で弾くと、い〜い 具合に指に力が入って響かせることができます。反対に、息がない状態(吐き出した状態)で弾いてみると、音に力が入っていきません。 ぜひぜひ、試してもらうとわかると思います。

実はこのお話を、この曲をレッスン中の大人の生徒さんに提案してみました。「呼吸の ことまで考えていなかったので、びっくりです」と、おっしゃっていました。息を吸ったなら、弾くときには一瞬、息を止めて、弾いた直後に ゆっくり吐き出してもらって構いません。大抵の場合ですが、深〜い音や今回のような大きな音を弾く前は、息を吸った方が良い響きが出せるように 思います。どのような状態でもピアノの音は出せますが、より良い状態で演奏するための一呼吸、考えてみると面白いですね。
バーナム 保谷ピアノ教室 大抵の生徒さんたちが学習をしている「バーナムピアノテクニック」の教材。むらさき色に始まり、オレンジ、ピンク、みどり・・・と テキストの色が変わっていきます。この教材は、様々な表現を短いフレーズで学ぶ教材です。音に表現力を持たせることを優先して学ぶ 教材となっています。何だか難しい表現になってしまいましたが、1曲1曲に曲名がついていますから、その内容を表現しましょう・・・ という教材です。

小学1年生の生徒さんが練習している曲は「左手でクギをうつ練習」という曲名でした。左手で・・・と なっていますが、当然これは素手で打つわけではありません。用いるのはカナヅチ。そこで生徒さんに「カナヅチって知っている? クギをトントンするときに使うものだけど?」と、尋ねてみました。すると「それ知らない・・・・」との答え。そっか!カナヅチを 知らないのですね・・・・。ここで、カナヅチを知っていて、誰かがそれを使っている場面を見たことがあるならば、話は早かったのですが ・・・。結局、この曲を弾くときに気を付けて欲しいことは、クギを打つときのしっかり叩く感じ=鍵盤をしっかり打鍵すること です。 同じ音を連打する同音連打の曲になっていますから、軽く弾くのではなく(スタッカートのようになってはいけない)、同音連打する指に 神経を集中させて弾くことが課題です。これが「クギをうつ」という表現になっています。弾き方の説明はできますが、それが視覚でも頭の中に 入ってくると、より表現の幅も広がります。ピアノとカナヅチ、全く関係のないものですが、その何でもないことが大事です。

練習曲の中の曲名にも「たんぽぽ」「コスモス」などの花の名前が入っていることもあると思います。そんなときにも、その花を知っていて イメージができると、演奏するときの気持ちも違ってきます。道端に咲いている花を見たときの気持ち、空を見上げたときの雲の形、ダンゴムシが 地面をモゾモゾと動いている様子・・・・毎日のそこらへんに転がっている全てが、そのときの抱いた気持ちが、曲を演奏するときに必要に なってきます。今すぐ何かに活用できるわけではないかもしれませんが、1つ1つの経験が大事。それは嫌なことであってもです。悲しい気持ちも。 勉強だけやっていれば良い・・・ピアノだけ弾いていれば良い・・・とは、違うように個人的には思います。毎日の何でもないことを大切にして 過ごしてみましょう。