こもれび大ホール 保谷ピアノ教室 6月1日、近隣の小学校ではこぞって運動会が行われました。当初、雨予報が続いていた天気予報でしたが、2〜3日前あたりから突如として晴れ予報に。そんなことってある? それもこの1日だけが晴れ予報。小学校での運動会もできたようで何より。実はこの日、保谷こもれびホールでのピティナ・ステップが開催されました。ステップは天候に 左右されませんが、それでも出かけることを考えると雨よりは晴れの方が良いですから、お天気に恵まれて何よりです。

こもれびホールには大小2つのホールがあります。 昨年の保谷ステップは小ホールでの開催でしたが、今回は大ホールでの開催となりました。さすがに大ホールだけあって、舞台も広いですし観客席も600席あるので、かなりの 本格的なホールです。こんな広い場所で演奏ができるって本当に良い経験だと思いました。教室からは、小学5年生の生徒さんが参加。1曲目の前奏部分で、音ミスをポロリポロリ・・・ としてしまいましたが(ミスの状況から、頭の中が真っ白になって音がどこかに飛んでいっちゃった感じ)その後は持ち堪えて普段通りの演奏ができたように思います。まぁ、そんな こともあるよね・・・。生徒さんの良かったところは、演奏を止めなかったこと。弾き直しもすることなく弾き進めたこと。これには頭が下がります。ミスをした後の演奏も、投げやりな 演奏にならず、2曲目に関しては表情豊かに演奏ができていました。レッスンで最後に仕上げた通りの演奏ができていました。かなりの緊張を毎回する生徒さんで、緊張をすること自体は 悪くないのですが、その緊張を対処する方法、うまい具合に付き合っていく方法を身につけるようにできると良いです。また、場数を増やすことで慣れていく面もあると思います。

教室では、次は秋に行われるピティナ・ステップに向けて練習中の生徒さんがいます。9月・10月に参加をすることを決めている生徒さんたち。参加を決めた生徒さんたちは既に選曲作業が 終わって、演奏曲が決まりました。まだ先の開催ですから、これからでもステップの参加が間に合います。参加を迷っている生徒さんは、一度ご相談ください。
楽語 保谷ピアノ教室 先日の保谷ステップでの講評の中で、「曲を理解して弾いていますか?」という先生の言葉がありました。何拍子で何調で(シャープやフラットがいくつついているのか?)一番高い音や一番低い音 が何の音なのか?どんなことが書かれているのか?(楽語)など例を挙げてお話しされていました。いつも言っていますが、演奏の答えは楽譜の中にしかありません。まずは楽譜を正しく読むことから 始まります。音やリズムが正しいだけでは曲を理解しているとは言えません。楽譜の中に出てくる楽語の意味、理解して演奏をしているでしょうか?

ブルグミュラー以上の学習をしていると、 楽譜の中に小さな文字で何やら書いてあることが多くなります。これは楽語と言って、基本的にはイタリア語です。これらの言葉の意味を理解して演奏をしなければ、曲は仕上がりません。無視を したままの演奏はあり得ません。生徒さんたちが使用しているブルグミュラーの楽譜には、使われている楽語の一覧が載っていることが多いです。ですから、イタリア語知らな〜い・・・と言うのでは なく、自分で一覧から調べることが可能です。また、携帯をお持ちでしたら手っ取り早く検索をすることもできます。何年か前まで通ってくださっていた当時中学生の生徒さんは、一覧から意味を調べて 楽譜に書き込んでいました。本当はここまでして欲しいですけど・・・。意味がわかっている言葉でしたらわざわざ書き込むことはありませんが、知らない言葉を知らないまま演奏をすることは避ける ようにしましょう。

少し話が脱線しますが、音楽用語がイタリア語なのは、西洋音楽が確立した当時、ヨーロッパの音楽の中心がイタリアだったから、と言われています。五線に音符を 書き込む方法もイタリアで定着したと言われています。皆さんが何気に言っているドレミファソラシドも、実はイタリア語です。何だか日常過ぎて不思議ですけど。そんなわけで、楽譜の中に出てくる 楽語はイタリア語が通常です。ただ・・・中には例外もあって、ドビュッシーやサティの楽譜はフランス語で書かれていたり、ギロックは英語が用いられています。何で?それは自分の国の言葉で 書いているから。どの言葉で書かれていても、楽語は作曲家の思い・意志ですから、その思いを汲んで演奏することが大事。わからない言葉をそのままにしないで、できる限り調べて守って演奏 するようにしていきましょう。小さな言葉で申し訳なさそうに書いてある楽語、小さいから見落としがちになってしまいますが、かなり重要な言葉です。ここまでの学習をしている生徒さんであれば、 楽語の意味を知って、曲の理解をして演奏していくようになって欲しいと思います。
5番の指 保谷ピアノ教室 5番の指の弾き方については、生徒さんたちといつも話題に登ります。5番以外の他の指は、指先で弾いているので綺麗な手の状態が保たれたまま弾けていますが、5番の指で 鍵盤を押さえるときに、途端に手の形が崩れてしまうのは、5番の指が正しく鍵盤を押さえていないからです。アーチ状に手を丸くして、手の中にピンポン玉が入っているような 丸みを持たせる感じでピアノを弾いて欲しいです。

レッスン前に皆さんにやってもらっている玉紐。あれは、ピアノを弾く時に、指のどこを使うのかを意識してもらうためのもの。 5番の指であっても、指先で弾くようにします。5番の指は端っこについているため、ド〜ンと面積いっぱいに弾く方が弾きやすいし安定もします。ですが、これから先、様々な音を 表現する時にド〜ンとした弾き方では、音色を変えることができません。繊細な音を出したい時にド〜ンでは困ります。ですから、ピアノ学習を始めたその日から、基本の弾き方での 練習が必要になってくるのです。5番の指を寝かせて(ド〜ンと)弾くと、写真の手のように5番の指側に手全体が傾いてしまいます。これは、綺麗な手の形とは言えません。レッスン中には、 私の方から声かけをしていますが、それを持続しなければ定着しませんので、生徒さん自身が意識をして直すようにしていく必要があります。

5番の指は他の指と比べると小さいし 細いです。それ故に正しい弾き方で弾いていると音量が小さくなりがち。5番の指と同じく4番の指も、音量が安定しない指になります。4番・5番の指の音でリズムが転ぶ・・・なんてことないで しょうか?それも、指が弱いために起こります。それを直すためには4番・5番の指に特化した特訓をする必要があります。例えば、ハノンのテキストをお持ちの生徒さんでしたら、No.11の 練習は4番・5番の指を強化します。ハノンのテキストがなくても、4番・5番の指を動かす練習はできますから、少しの時間を使って自分の足りないものを補う練習を取り入れると良いでしょう。 まずは、手の形、指先に意識をしていきましょう。指強化の特訓は、正しいフォームができるようになってからのお話になります。何にせよ、意識が大切です。
ハノン 保谷ピアノ教室 ピアノ学習を小学校の高学年で始めた生徒さんに、ハノンのNo.1の曲を課題に出しています。ハノンのテキストは、テクニック教材になりますが、弾き方を学ぶと言うよりは 指強化=指をしっかりさせるもの。指がふにゃふにゃだったり、しっかり支えることができなかったり、指の動きが悪かったり・・・など指自体の強化をするためのテキストに なります。

小学校の高学年や大人になってからピアノ学習を始めた生徒さんたちは、ほとんどの生徒さんが指の動きが悪いです。それは仕方がないこと。小さい時から ピアノを触ってきている(弾いてきている)生徒さんであれば、長い時間をかけて指が徐々に鍛えられていきますが、ピアノ学習のスタートが遅く、指の筋肉も出来上がった 状態でスラスラと動かそうと思っても、思うようには動きません。だからこその、ハノンの練習です。それなのに・・・しゃらしゃらと速い速さで弾いて終わらせようとしている 生徒さん。何で?それ、やってる意味ある?

速い速さで弾いていても、一定の速さで音ミスもなく弾けるのであれば問題はありませんが、途中で止まったりゆっくりの 速さになってしまったりでは、指が鍛えられるどころか、ピアノをただ触っているだけの状態になっています。そもそもそんな状態になってしまうのは、指が出来上がっていないから。 弱い指だからです。それを直していくための練習なので、ゆっくりで鍵盤の上で指を留まらせて欲しいのに、しゃらしゃら・・・では、弾いている意味がありません。それって、 「先生が弾けって言っているから仕方なく弾いている」状態になっていませんか?そんなんだったらわざわざ練習しなくても良いんじゃない?ゆっくりで弾くように言っているのは、 その練習が必要だからです。意地悪をしているわけではありません(まぁ、私、性格よくないからね笑)

他の生徒さんでも、何かしら取り入れる時には、それをやって欲しい 理由があります。その都度、生徒さんには説明をしているつもりです。何のための練習なのか?自分に何が足らないのか?ちょっと考えてみましょう。どんな練習曲でも速く弾けば良い わけではありません。最後に一言、ピアノあるあるですが、ゆっくり弾かない人に限って、上手ではありません。速く弾く人=上手な人 だと思っている人が多いですが、速くて ぐちゃぐちゃよりも、ゆっくりで正確な演奏が完成度は高いです。自分に今、何が求められているのか、一度考えてみませんか?
上手 保谷ピアノ教室 生徒さんたちと、楽しく・厳しくレッスンをしていますが、そんな生徒さんたちの演奏を聴いたり見たりしていて、「あ〜上手になったなぁ」とか 「上達してきてる〜」と、しみじみ感じる時があります。それはどんな時なのか?今日は少しご紹介を。

最近、「おっ!」と感じた瞬間は、 小学2年生の生徒さんの演奏でした。メロディーと伴奏の弾き分けができている上に、強弱記号も守られていました。・・・と、ここまでは別に大した ことはありません(辛口だけど)楽譜に書かれていないところまで音楽を作って弾いていたこと、これが凄い!横で聴いていて、丁寧に音楽を作って 弾いていることがわかる演奏でした。これまで生徒さんからは「むり〜。できない」と、言われてきただけに、ちゃんと頭では、私が言ってきたことを 理解してくれていたんだなぁと感じられて、ちょっと嬉しい気持ちになりました。また別の生徒さんは、手首が下がったままピアノの演奏を何年もして いましたが、何年も注意し続けて、手首の状態が直った状態でスラスラと弾けるようになっていることを確認できた時には「上手になったなぁ」と 感じました。

子どもの生徒さんだけでなく大人の生徒さんでも、力を入れて弾いていた生徒さんが、力が抜けて楽な状態で弾けるようになった 時も上達を感じましたし、ペダルで音を伸ばしながら弾いていた生徒さんが、音符の長さを正しく弾くようになった時も上達を感じました。ペダルを 使って音を伸ばして弾いていると、弾き方も雑に見えてしまいます。鍵盤からすぐに指が離れると、弾きっぱなしの状態になってしまうので、見た目にも 雑に見えてしまいます。大人の生徒さんの場合は、これまでの弾き方との違いがご自分でも分かる生徒さんが多いので、上達を自分で感じていらっしゃる よう。自分で上達が感じられるって良いですね。

大きな上達でなくても、音読みができるようになったとか、昨日は弾けなかったところが弾ける ようになったとか・・・・小さいかもしれないけれど、これも立派な上達です。小さな上達の一つ一つが大きな上達につながっていきます。誰だって 最初から上手な人はいないし、頑張りを積み重ねて上手になっていきます。未来の上手な演奏を目指して、練習に取り組んでいきましょう。
まこちゃん 保谷ピアノ教室 大人生徒さんのレッスン曲、「so close」(そばにいて)は、映画「魔法にかけられて」の曲。最近は検索をすると、様々なアレンジで様々な演奏者の曲を手軽に聴くことができます。表現方法は、 演奏者の好みが入ってくるので、どれが良い・悪い ではありません。生徒さんのピアノの音は、割としっかりとしていて、フォルテで盛り上がる曲を演奏されると、かなり映える弾き方をされます。 手も大きいので演奏映えがするのです。・・・でも、この曲をそんな弾き方しちゃうのはちょっと・・・と、これは私の意見。そこで、生徒さんには私なりの考えや弾き方をお伝えして再現して もらいました。「音がまろやかになりますね〜」最後には、これまでの演奏と変化した演奏を体感された生徒さん。では、どこをどう変えたのでしょうか?

この曲、基本的にはバラード だと思います。バラードって?バラードは「物語」を指します。物語ですから、その中には劇的な展開があります。静かにゆったりと始まるイントロから盛り上がる場面に向けて演奏してもらいます。 全体的にはゆったりとメロディーラインを歌わせます。まず、出だしの装飾音符、これを鋭く入ってしまうのではなく穏やかにゆったり目に入ってもらいました。ここではコツン!と言う音ではなく 横に伸びるようなやわらかな優しい音が良いかな。和音で推移していくメロディーラインは、やはり上の音が大事ですが、指を立ててコツンコツンと演奏するよりは、指を寝かせ気味に包み込むような 和音の響きにしていきましょう。途中の間奏部分、ここ、本当に綺麗なところ。鍵盤移動も多くあり、必死に鍵盤にかぶりつき状態で弾いていた生徒さん。ピアノって、必死になってしまうところほど、 必死感を出しません。「なんてことないわよ〜。簡単よ〜」(実際は違うけど・・・)を出すようにします。下ばっかり向いて弾いていると音楽も伸びて行かないので、上体を起こして腕周りに余裕を 持たせてゆったりと歌うように演奏します。

曲の表現は、同じ曲を演奏していても弾く人によってかなり違ってきます。その人の解釈ですから、いろいろな弾き方を知った上で、自分が表現 したい音楽の弾き方を選択していけば良いと思います。スタッカートの弾き方一つでも曲が変わってきます。私は、生徒さんたちに様々な弾き方・表現方法を提案していくだけ。こっちもいいけれど、 あっちも良いね、あの弾き方もあるよ、ってな具合です。曲が求めるものから、あまりにもかけ離れた演奏は考えものですが、いくつもの中から自分の好みを見つけてもらえたら・・・と思います。 少し弾き方を変えるだけで曲の雰囲気が変わっていきますから、その楽しさを感じてもらえるようなレッスンを目指していきたいと思います。
やさしく 保谷ピアノ教室 最近メキメキと上達をしていると感じる生徒さんは、小学高学年の生徒さんで「ブルグミュラー25の練習曲」のテキストを学習しています。このテキストは、ピアノ演奏の表現を学ぶテキスト。 1曲1曲に曲名がついていますので、その曲名から弾き方を探っていきます。曲名や曲の中に出て来る楽語の意味から、どのような弾き方をすればその曲らしくなるのかを考えて 演奏するようにします。

生徒さんのレッスン曲は「なぐさめ」という曲名でした。生徒さんの演奏を一通り聴かせてもらっての感想は、ちょっと元気が良すぎる?この曲は 最初の一音目の音の出し方から気を遣う曲です。「なぐさめ」という曲名からも元気な曲ではなさそう。一音目の音の出し方は、音の大きさで言えば小さな音になるのですが、鍵盤の上に そっと指を置く感じです。そっと置いて押す感じ。ちょっと失敗すると音が出ないので、その辺りは力加減を研究する必要があります。一音目の全音符の音の響きの中で、8分音符を 静かに動かすのですが、全体の音をよく聴いて、音の優しさやまろやかさを自分も感じながら弾いていくようにしましょう。「なぐさめ」と聞いて、例えばお友達が落ち込んでいる時に なぐさめる場合、背中をバシバシ叩きながら「大丈夫?」とは聞かないと思います。優しくトントンと触れませんか?生徒さんには実際にバシバシ叩いて表現したり(もちろん加減をして いますけど)優しく触れてトントンしたりしながらお話をさせていただきました。実際に、体現するとよくわかるようで、生徒さんは笑っていましたけど。曲の冒頭には、 優しく、甘く、やわらかに、と表現してある楽語が書いてあることからも、音の雰囲気は優しさが必要でしょう。

他の人をなぐさめる時でも、自分がなぐさめられたい時でも、 どのように接してもらったら嬉しいのか?それを考えて想像して音楽性を高めていきましょう。そうして1つ1つの作品を魅力的に仕上げていけるようにしていきましょう。レッスンの最後には、 素晴らしい演奏ができた生徒さん。この先も頑張っていきましょう。
指番号 保谷ピアノ教室 楽譜にあらかじめ書いてある指番号、これって書いてある通りに弾くことが大前提です。基本的には、前からのつながりで弾きやすい指番号だったり、次の音のことを考えての指番号だったり、 それらに当てはまらない時には基本の指番号で書いてあるもの。ですから、まずは文句を言わず(笑)やってみる、弾いてみる。何かしらの問題が起これば、指番号を変えることもあり得ます。 しかし中には、指番号を変えてはいけないものもあります。それはどんな場合?

いつも言っているのが、物理的に弾けない場合は変えるしかないです。この場合の物理的とは、手が 小さくて、どんなに頑張っても弾けない場合。年齢が小さくて、大人のような大きな手ではないお子さんの場合は、どう頑張ったってムリ。それは仕方がないです。年齢が上がって手が大きくなって くれば弾けるようになりますから、その場合はさっさと指番号を変えてしまいましょう。仕方なく変えた指番号は、楽譜に書き込むこと。書き変えてしまいましょう。また、楽譜の指番号で弾ける 曲であっても、指番号の提案をさせてもらう場合もあります。写真に載っている鉛筆書きの指番号は、弾ける人には変更して弾いてもらうための指番号です。楽譜に書いてある指番号よりも、メロディー ラインが綺麗につながって聴こえる指番号になっています。ですから、手が小さな生徒さんではムリなのですが、大人の生徒さんや高学年の生徒さんには提案させてもらっています。結局、曲が 綺麗に聴こえることを考えなければなりません。

手が小さくても絶対に指番号を変えてはいけないものもあります。それはハノン。こちらは、例えば4、5番の指強化のための曲だったり、 指広げをするための曲だったりと、1つ1つの曲が指強化に特化した練習曲になっています。それなのに、弾きにくい・弾きやすい で指を変えて練習をしてしまったら、指強化の意味を成しません。 書いてある指番号で物理的にムリなハノンでしたら、その練習はやめてしまいましょう。指番号を変えてまで練習する意味はありませんので。ハノンの練習を、指番号を正しく見ないまま弾いている 生徒さんが時々いらっしゃいますが、それは本当に練習の無駄。音、指番号は最初が肝心ですから、正しく見るクセをつけたいです。

曲の練習って、音と音符の長さだけではありません。 指番号とっても大事。まずは楽譜の通り。その上で、綺麗に聴こえるかかどうか?指の移動がスムーズにできているかどうか?ムリな手の形になっていないかどうか?様々な要因が重なり合って 指番号を変えるかどうかの判断をします。一応、楽譜の指番号は、それらのことを考えて書いてありますから、まずは守ることが大前提になるのです。楽譜の中に書いてある指番号、見えていない はずはないと思うのですが、まぁ〜嘘ばっかりで弾いている生徒さんが多いですよ。私も小さい頃の楽譜を見ると、「指つかい注意」とか「指番号正しく」とか書いてあります(泣)やっと、その時の 先生の気持ちがわかるようになってきました(笑)指番号、正しく弾いていきましょう。
ハノン 保谷ピアノ教室 秋のピティナ・ステップに向けて練習を頑張っている小学2年生の生徒さん。その生徒さんには、ハノンの教材を課題に出しています。ハノンは、指の独立や指の強化に特化した テクニック教材です。生徒さんは楽譜を読むことも早く、ハノンでもサラサラと弾ける生徒さん。だったら・・・そのハノンで様々な弾き方をしてもらうことにしました。

生徒さんたちにお渡ししているハノンは、1オクターブの短いバージョン。これ、本来は2オクターブあります。ピアノの先生をやっている人ならば、恐らく全員が 練習をしたことがあると思います。それくらい、重要な教材。私も、小さい頃から使っているハノンのテキストは、表紙も取れてしまってボロボロの状態。なんと、驚くことに 全曲練習してありました。ちょっと覚えてないけど・・・笑。そんな重要な位置付けのハノン。生徒さんにお渡ししてあるのは1オクターブハノンですが、しっかりと弾けるように なっているので、レッスン中突然に「スタッカートで弾いてみて」「速く弾いて」など、毎回のレッスンで何かしら違う弾き方をお願いしています。このハノン、本当に様々な 弾き方で練習をすることができます。例えば、右手は小さく左手は大きく、右手は大きく左手を小さく、両手をフォルテで弾く、両手をピアノ、さらに難しい弾き方は、片手を スタッカートで、もう片手をレガートとか。そこに音の強弱を加えると、結構な種類が生まれます。そりゃ、こんだけのことを練習していたら指も強くなります。

なかなか楽しんで弾くところまで到達しないハノンですが、これらを地道に弾いていくことで指が強化されていきます。ハノンを学習している生徒さんで、ピアノの練習に余裕が ある時には、楽譜に書いていない弾き方にも挑戦してみると良いと思います。ただし、イヤイヤやるのであればやめた方が良いです。楽しい教材ではありませんが、楽しむ気持ちで 取り組まなければ本当にピアノが嫌になっちゃうから。ハノンに限らず日頃の練習も、辛いこともあると思いますが、その辛さも楽しめるようになっていけば良いですね。
指番号 保谷ピアノ教室 宿題となる曲の楽譜を眺めていた生徒さん、ボソッと一言。「同じ音なのに指が違う。何で?」おやっ、良いところに気がつきましたね。同じ音を弾くだけなのに、わざわざ違う指を 持ってくることの意味ってあるのかな?そんな素朴な疑問だったと思います。本当に何で?

同じ音を連続して弾くことを、同音連打と言います。この同音連打、違う指で弾く ことのメリットとしては、音の粒が揃いやすい、1本の指だけが疲れない=手が疲れない、速い同音連打でももたつかない、などが挙げられます。同音連打を違う指で弾いていくことは、 1つの技術ですから、このような弾き方がありますよ・・・と、学習してもらえれば良いと思います。ただ、今回の生徒さんの練習曲に限って言えば、同じ指で弾いても違う指で弾いても、 そんなに大差はないのかな、と個人的には思います。それは、曲の速さが速いわけではないし、たったの3つだし・・・・。演奏する曲にもよるので、一概にどっちが良いとは言えません。 演奏者の持っている技術にも関係してきますし。楽譜の通りの指番号が大前提ですから、違う指で弾くことのメリットを頭の隅に意識しながら、ここでは楽譜の通りに弾いていくようにしましょう。

今回の楽譜での同音連打は、たったの3音でゆっくり目な曲なので、指番号を変えるメリットがあまり感じられませんが、ベートーヴェンの「エリーゼのために」の曲の 中間部に出てくるクライマックスの部分、左手に16分音符の同音連打が出てきます。あの部分は結構長い時間(たくさん)の同音連打となりますので、指を変えて演奏した方が音の粒も 音の大きさも揃いやすいです。そして手も疲れにくいです。手が疲れてくると、指の動きが悪くなって速さが一定にならなかったり、突然に大きな音が出てしまったり(指のコントロールが できなくなってくる)してくるようになります。そうすると曲を聴いた時、綺麗ではありません。美しく曲を仕上げようと思えば、指変えの同音連打の技術は手に入れておいた方が良い 技術になります。

演奏する曲が難しくなっていくほど、様々な弾き方が必要になってきます。どんな弾き方・どんな指番号で演奏するにしても、考えなければならないのは曲の 美しさ。綺麗に曲が仕上がっていることが第一です。指番号を変える同音連打は、決して簡単な技術ではありませんが、ぜひ、挑戦して欲しいと思います。
ブルグミュラー 保谷ピアノ教室 「今日は片手づつの練習をしてきました」生徒さんからの申し出。「あら、どうして?」思わず聞いてしまいました。なぜなら、生徒さんはいつも両手で楽譜を正しく読んで弾いてきてくれるから。 「両手で弾いていて変になったから。上手に弾けていない時に片手練習をしましょう、と先生に言われることがあるから、片手練習をしてきました」とのこと。おお〜そう言うことでしたか・・・。 そのように考えて片手練習をしたのだったら、生徒さんの判断は正しいです。

生徒さんは「ブルグミュラー25の練習曲」というテキストの、既に後半のレッスンに進んでいます。こちらの テキスト、後半に入ると曲の長さも長くなり、曲の内容も難しくなっていきます。その難しくなったテキストでも、生徒さんは毎回、両手で正しく弾いてきてくれていました。楽譜を正しく読むことが できる生徒さんなので、すぐに表現をつけるためのレッスンに取り掛かることができています。それだけに今回のレッスンで、生徒さんからの片手レッスンの申し出は驚いたのでした。こうして始まった 片手レッスン。上手に片手で弾けているところと、ちょっとつっかかってしまうところとムラがありましたが、楽譜は正しく読めていました。丁寧に楽譜を読んできた証拠です。

生徒さんは、 自分で両手で弾いていて「これはちょっとマズイ」と感じたから、自ら片手練習に切り替えて練習をしてくれましたが、この片手練習への切り替え判断、他の多くの生徒さんにも見習ってほしいと 思います。初級のレベルの曲であっても、両手でつっかかりながら何度もミスを連発して弾いている生徒さんも多いです。そんな状態の曲を、両手で何度も何度も通しの練習をしていても、何ヶ月も 練習をしている間には弾けるようになると思いますが、あまりにも効率が悪いです。部分練習を取り入れたり、片手練習を取り入れたり、ゆっくり数えながら練習を取り入れたりなど、弾けないところを 弾けるようにすることを急いだ方が得策です。その方が曲の仕上がりも時間がかかりません。

新しい曲の楽譜を見た時に、最初から両手での練習で取り掛かりたいのなら、それでも構わないと 考えます。そのまま両手で上手に弾けるのならOKですが、何度もつっかかってしまう状態であれば、練習方法を変えなければいけないと思います。そこで登場するのが片手練習。片手で本当に弾ける ようになっていれば、両手で合わせることがスムーズになります。先ほどの生徒さんも、片手で完璧に弾けているところをレッスン中に両手で弾いてもらいましたが、両手でも上手に弾くことができて います。ピアノ演奏が上手な人ほど、片手練習の必要性がわかっていると思います。どんな練習方法が自分に必要なのか、自分で判断できる人になっていきましょう。
七夕さま 保谷ピアノ教室 今年から、幼稚園の先生になった生徒さん。幼稚園で歌う毎月の歌や行事の歌、幼稚園の園歌の伴奏の練習など、多くの課題をかかえていらっしゃいます。7月に入れば七夕もあることから、 「七夕さま」の伴奏も練習しておられます。幼稚園では弾き歌いになるので、自分一人で弾くピアノとは、ちょっと勝手も違います。基本は、楽譜の通りに止まらずに弾くことですが、この 楽譜、ちょっと弾きにくそう。どうしたら良い?

こちらの伴奏譜、左手に歌のメロディーラインが出てきています。幼稚園では、生徒さんと一緒に歌います。ですから、メロデイー ラインの音は響かせたいです。左手のメロディーラインには時々、2分音符のバスの音が入っており、これが弾きにくくさせています。ピアノが得意な人からすると何てことのない弾き方に なりますが、ピアノに対して苦手意識がある人の場合は、左手のバスの音や右手のアルペジオ(じゃら〜んと音をずらせて弾くなみなみ線の音)を入れるだけでも、綺麗に弾かなきゃ・・・と、 余計にド緊張してしまうもの。そう、基本は楽譜の通り正しく、途中で止まらない、つっかえ弾きにもならないで弾くことが求められます。だって、園児さんたちと一緒に歌いながら弾くの ですから、先生のピアノが止まってしまうと園児さんたちも困ります。なんですが・・・・つっかえたり止まったりするくらいなら、バスの音、なくしちゃってもいいんじゃない?アルペジオが 綺麗に弾けなくても、なんなら和音でジャ〜ンと押さえて弾いたっていいんじゃないの?

何でもかんでも、音を抜いたり弾き方を変えたりをオススメしているわけではありません。 その演奏で何を優先させたいのか?を考えて欲しいと言うこと。コンクールに出る人であれば、楽譜に忠実な演奏が求められますが、そうではありません。幼稚園での伴奏で求められていることは、 園児さんたちと一緒に楽しく歌うこと。そして止まらないこと。プロの人の伴奏をするわけではないので、メロディーラインの音は必須です。であれば、左手のメロディーは絶対に必要な音になります。 その中のバスの音があってもなくても、歌には影響を及ぼしません。右手はアルペジオでじゃら〜ん、と弾ければ曲の雰囲気にピッタリですが、それが和音になってしまったとしても歌には影響を 及ぼしません。もちろん、練習の取り掛かりは楽譜の通りに練習をしていきますが、本番を迎えるようになっても上手い具合に弾けないようであれば、優先させたいものを選択して演奏をして いくようにしましょう。正しく弾いているけれど必死になって弾いている姿は、あまり格好の良いものではありませんよ。
解釈 保谷ピアノ教室 楽譜の通りの音、楽譜の通りのリズムで弾いている=上手な人 ではありません。でも下手な人でもないと思います。間違えないで弾く、と言うことだけにこだわっているのであれば、 上手な人になるかもしれません。でもでも、演奏はつまらない演奏になっています。酷な言い方をすれば「ふ〜ん・・・」って感じ。その曲を表現しようと思っている?何を思って 弾いている?この曲は、「海のファンタジー」と言う曲で過去にも話題に登った曲です。ここまで進んできた生徒さんは、あと5~6曲でブルグミュラーに入るところまできている進み 具合になります。別にブルグに進まなくても構いません。ですが、基礎段階を終えるところまで進んできているのに、ただ弾いているだけ、ただ音を出しているだけ、の演奏では悲し 過ぎます。もっと、こだわろうよ💢もっと考えようよ💢

この曲、片方で弾いた音を、もう片方が追っかけています。模倣している曲です。例えばこれを「波」に例えて みましょう。同じような大きさの波が2つ続けてやってきたと考えるだけで、ざぶ〜ん、ざぶ〜ん、(メゾピアノだから小さな波を想像してくださいね)最初の音を少しだけ大きく弾いて、 だんだん小さく弾いてみる、右手も同じ弾き方で追っかける。これだけで音楽が出来上がります。また、少し小さな波の後に少し大きな波が追っかけてきたと考えると、左手はそっと 弾いておいて右手は少し大きく弾き始める、これもまた別の音楽が出来上がりますね。「海」と言う言葉から「波」を当てはめてみましたが、海での楽しい思い出を思い出しながら 弾いても良いと思います。楽しくワクワク・ウキウキした気持ちを想像するだけでも、弾き方って変わっていきます。1つの同じ曲でも解釈が違えば弾き方は違ってきます。人それぞれ 考え方の違いなので、良い・悪いではありません。強いて言うならば、何も考えていない演奏が悪い演奏になるのかなぁ。

これも前にお話ししましたが、過去のある生徒さんは、「海の 表面がキラキラしている感じ」をイメージして曲を仕上げてくれました。海ってお日様や夕日の光で、表面がキラキラ輝いて見えます。この曲に、そのキラキラ輝いたイメージを持った 生徒さん。イメージを持つことで、そのイメージに合った音を出そうと考えるので、弾き方が変わってきます。それが欲しいのです。そしてその考え方の違いが弾き方の違いになって、 それが解釈の違いに結びつきます。ピアニストの演奏でも、同じ曲なのに違う弾き方になるのはこう言うこと。それは上手・下手ではなく、好みの問題になってきますから、自分なりの 考えを持って曲を仕上げることが大切です。正しく弾ければOKの演奏から卒業していきましょう。
お手紙 保谷ピアノ教室 6月も下旬に差し掛かってきて、来月には夏休みに入る生徒・学生さんたち。夏休みには、帰省や旅行などのお出かけごとが増えますね。楽しみな夏休みになると 思います。学校は長期休暇に入りますが、ピアノレッスンは夏休みなどの長期休暇時も、通常と変わらないレッスンです。順次、8月までのレッスン予定を出して いますので、レッスンノートや出席カードでの確認をお願いいたします。

レッスン予定と同時に、「レッスン振替希望届」のお便りをお渡ししている ご家庭もあります。生徒さんのお迎え時に直接お会いする保護者の方には、お話をさせてもらっています。現在のところ、前日までの申し出で振替レッスンを 行うお約束にしていますが、最近、在籍する生徒さんが増えたこともあって、前日の申し出では振替レッスンが行えない生徒さんも増えてきています。特に、 小学生の生徒さんが通いやすい時間帯の空きが限定的で、生徒さんの予定と空き時間の予定が合わないことが多いためです。そこで、あらかじめわかっている予定の 振替レッスンだけでも、早めに申し出てくださると予定も立てやすいので、「レッスン振替希望届」を活用していただくことにしました。これは、夏休みだけではなく、 通常のレッスン時でも、例えば、移動教室や修学旅行、遠足などの学校行事など、先の予定がわかっている時の振替レッスンの申込時にも使用していただきたいです。

教室のレッスン回数は年間で決まっており、どの曜日でレッスンを受けていても、レッスン回数は同じに設定してあります。ただ、土・日のレッスン生徒の皆さんは、 学校の授業日が入ること、ピティナ・ステップの開催日と重なることが多いことから、どうしても振替レッスンの割合が多くなってしまいます。どの曜日の生徒さんにも 同じ条件でレッスンを提供したいので、「レッスン振替希望届」を活用していただき、レッスンをできるだけ無駄にしないようにしていきましょう。ただし、体調が悪い 場合の振替レッスンは受け付けておりません。十分に休養をなさってから、レッスンへお越しください。7月・8月のピアノレッスンの振替を希望される生徒さん、早めの 申し出をお願いいたします。
ブルグミュラー 保谷ピアノ教室 ブルグミュラーを弾かれている大人の生徒さん。生徒さんの演奏を聴いていて、気になっている点がありました。突如として曲が止まってしまったり、止まったら最後、弾き出すまでにかなりの時間が かかってしまったり。なかなか先に進めなくなるのです。これまで練習をした全ての曲でそうなってしまうわけでもないのですが、かなりの確率でなってしまいます。どうしてそうなって しまうのか?ただ、この弾き方は直した方が良い弾き方です。

生徒さんの様子から、曲が止まって楽譜を見上げると、どこを弾いているかわからない状態になっています。いわゆる「迷子 状態」です。楽譜の中で迷子になってしまっています。これは、常に楽譜を見ていないために起こる状況です。同じ曲を長い期間練習していると、その曲を覚えてしまいます。別に覚えることは 悪いことではありません。覚えていても楽譜を見なければなりません。本当に1曲を丸々完全に覚えていれば弾けるのですが、覚えているところと覚えていないところが混在しているために、いざ、??と なった時に楽譜を見ると、私は誰?私はどこ?状態になってしまうのです。そうすると、今弾いている楽譜の場所を探すところから始めなくてはならないために、弾き出すまでに時間がかかって しまうのです。私はどこ?状態を直すためには、常に楽譜を見ながら弾くクセをつけるようにします。ピアニストの演奏を見ていても、楽譜を譜面台に置いていなくて暗譜で弾いていますが、だからと 言って鍵盤ばかり(下ばかり)見ていませんよね?鍵盤も見ますが、楽譜がなくても顔が上を向いています。身体も開放させて弾くようにしていくと良いです。

1曲の曲の中で何度も 止まったりつっかかったりする「つっかえ弾き」は、クセがついてしまうことは避けたいので、部分練習を取り入れて対処するようにしましょう。限られた時間の中での練習は大変だと思いますが、 それでも曲は素敵に仕上げたいもの。どうしても曲の始めから曲の最後までを通して弾く練習ばかりに集中してしまうのですが、上手なところは何度弾いても上手です。上手でないところ・つっかかって しまうところを集中的に練習をしないと、その部分はいつまで経っても上手になりません。徹底的に弾けないところだけの部分練習を取り入れることで、「つっかえ弾き」をなくして いくようにしましょう。部分練習は地味な練習になりますが、結局、曲の仕上がりは早くなります。「急がば回れ」の言葉にもあるように、確実に上達する練習方法を取り入れて、目的を達成させる 方が得策です。今の状態から脱したいと思うのなら、練習方法の見直しをして変えていくことをしていきましょう。
のぞみちゃん 保谷ピアノ教室 好きな曲を自分で演奏できるようにするための、理想的なピアノの進み具合があります。まぁ、私の個人的な考えなのですが、教室に在籍する生徒さんを見ていても、 「その通りだなぁ」と思うことがしばしば。理想的な進み具合に向かって歩めているでしょうか?

ここで言う理想的なモデルは、小さい頃にピアノ学習を スタートされた生徒さん限定です。未就学児さんや小学校の1~2年生さんまででスタートされた生徒さんを指します。好きな曲の楽譜を見て、自分で弾けるようになるためには、 楽譜が読めなくてはいけません。楽譜はドレミだけではなく、休符の長さ(リズム)、記号の意味(シャープやフラットなど)も含まれます。それらの基本的な学習内容を、 小学生の間に終わらせていることが理想の進み具合だと考えます。教則本で言えば、バイエルの下巻まで、どりーむの6巻まで、ひけるよシニアの3巻まで、大人テキストでしたら 2巻までがその範囲です。おおよそのピアノの基本を学ぶ範囲を終わらせていることで、ここから先は、ある程度の楽譜の曲でしたら、自分で楽譜を読めるようになっているはずです。 ただし、ここまでの学習で、自分で楽譜を読むことをしている人に限ります。最近は見受けられませんが、昔むか〜しに、保護者の方が一緒になって音読みをしていた生徒さんも いらっしゃいました(泣)それでは自分で読む力はついていませんから、話は別ですが・・・。

では何故、小学生の間に終わらせた方が良いのか・・・についてですが、 中学生・高校生になってくると部活動や委員会活動、生徒会など、小学生の時の活動とは比べ物にならないほど忙しくなるからです。定期テストが1年間に何度か行われるようになり、 学習面でも忙しくなります。ピアノの練習時間が思うように取れなくなることも考えられます。そのような時に、楽譜をスラスラ読める状態に到達していなければ、音は読めない・ 曲は仕上がらない・・・の状況に陥り、全く面白くない・楽しくないピアノが出来上がってしまいます。これって苦痛でしかありません。

これまでの生徒さんたちを 見ていても、長く続いている生徒さんたちは皆、中学生の頃には自分の好きな曲集を弾いたり、好きなクラシック曲を弾いたりして、楽しんでいる生徒さんばかりでした。そして今、 在籍している中学生・高校生の生徒さんで小さい頃からピアノ学習を始めた生徒さんたちも、弾きたい曲を自由に弾いています。小学校高学年の生徒さんは、基礎段階が終了して ブルグミュラーというテキストの学習を進めています。ここまで進めていれば、中学校でも合唱コンクールなどで活躍ができるようになります。ですが、学校で活躍する・しない は 生徒さんの意思。強制はしませんが、活躍できる力がついています。この辺りまでの力を小学生の間につけておくことが、理想的なピアノの進み具合だと考えます。
まほちゃん 保谷ピアノ教室 ピアノ歴は1年と4ヶ月ほどの小学2年生の生徒さん。最近、こちらの生徒さんの指の力と演奏力が、本当に上達してきたなぁと感じます。もちろん、この状態になるまでには 様々なことが起こっています。辛抱強く、止めることもせず、練習を頑張ってきたおかげ。生徒さん自身の頑張りはもちろんですが、見守ってくれたお母様にも感謝です。

練習を頑張ってくれる生徒さんの場合は、曲の進度が早く、指が出来上がっていない状態で難しい曲を弾くことになります。楽譜は読めるようになっていても、それを表現する指が へにゃへにゃ・・・なんてことに陥ります。それは勿体無いと思うので、指を作っていくレッスンを取り入れるようにしています。そこで、皆さんにおすすめしているのはハノン。 はっきり言って、ハノンを学習している生徒さんは全て、音や弾き方に変化が表れています。本当は全員の生徒さん一律に取り入れたら良いと思うのです。が、やはり練習の負担に なってしまうこと、面白みのない練習であること(そりゃそうだ。指作りに特化した練習ですから)から、全員に声をかけることはしていません。でも、学習をすれば上達間違いなしの テキストです。そんなハノンのテキストを自ら「やりたい」と言った生徒さんが、この2年生の生徒さんでした。「本当に練習するの?辛くなるかもよ?途中でやめられないよ」と、何度も 念押しをして始めたハノン。最初は思うように進まなかったのでした。

今だから笑って(失礼!)言えますが、このハノン、指を作るための教材ですから指番号や音のミスは 許されません。それなのに生徒さん、音おかしくない?指、間違ってない?のオンパレード。テーマがなかなか正しく弾けない状態が続きました。テーマとリズム練習を仕上げていくことで 1曲を終えられる仕組みのハノン。それなのに、そのテーマで止まっている状態が続きました。きっと、ハノンの学習を始めたことを後悔していたんじゃないのかなぁ、想像ですが・・・。 それでも私は、「曲は最初が肝心」「楽譜の中に正解がある」「ちゃんと見てきて」と、あまり優しくない言葉をかけ続けてきました。ホント、優しくないですよね・・・・。でも、何度も確認をして 始めたハノン、途中で投げ出して欲しくない。そんなこんなでNo.3までやってきて、生徒さんの音がしっかりしてきました。そして練習してきていないリズムが、さらっと弾けるようになっていました。 おおっ!これはなかなか凄いこと。リズムが理解できた上に、それを弾くことができる指が育ってきている証拠。これまでの頑張りが表れてきた証拠です。

ピアノに限らず何だって そうだと思うのですが、途中で投げ出したり止めてしまうことは最後の手段。できる限り頑張ってみてからでも遅くはありません。諦めなかったから今の状態があります。ここまで苦労してきた だけあって、楽譜の音読みも早くなっていますし、楽譜を注意深く見ることも学んでいるようです。本当に頑張ってきましたね。これで万々歳!いやいや、そうではありません。まだまだこれから 思うようにできないことが多々出てきますからご心配なく。その度に一つ一つ積み上げていく力、忍耐力を養っていくようにしていきましょう。
姿勢 保谷ピアノ教室 ベートーヴェンのソナタを弾いている大人の生徒さん。ベートーヴェンは古典派の代表的な作曲家で(名前は皆さんも知っていると思います)、ソナタと言うのは、ソナタ形式で 書かれている曲を表します。ソナタは、音楽を構成している設計図のような感じでしょうか?何にしても、ソナタを弾くことは、かなりの大曲を弾くことになります。

写真に載っている部分は、曲の最初の部分。この部分は主題部分と言って、曲の「核」となる部分。かなり重要です。そしてこの曲の場合は、フォルテで、どっしりとした和音での 始まり。はっきり言って、この出だしの1小節を聴いただけで、上手・下手がわかる部分です。大きな音の和音は、指先に体重を乗せてしっかりと弾きたい音。またその後の3連符の 8分音符をどれだけ歌わせて弾けるか?が聴きどころです。ここまでの大曲を弾く生徒さんのレッスンは、音の出し方、気持ちの入れ方などの表現力を磨くレッスンになっています。 そこで気を付けてほしいのは上体の意識。パーンと外に向かって音楽を広げていきたい時は、上体(と言うか、胸から上)を解放させて弾いて欲しいのです。それと同時に腕まわり にも余裕を持たせて演奏します。偉そうに弾くと言うか・・・(語彙力がなくてごめんなさい)外に向けて音楽を広げていきたいのに、鍵盤ばかり見て内に入ったような姿勢になって いると、音が外に向かっていきません。せこせこと、音を間違っちゃダメだ、とか、正確に弾かなきゃダメだ、などばかりに意識をしていると、伸びやかな音にはなりません。

前回のレッスンから、上体の意識についてお話をさせていただいていました。ピアノは指先だけで弾くわけではありません。簡単な音の曲であれば指先意識だけで 弾けますが、曲が難しくなり表現することが増えてくると、指が動けばOKと言うわけにはいかなくなります。速く動く指は腕から伸びていますし、その腕は肩からつながっています。 そう、ピアノは肩で弾く、そんなイメージ。腕周りを解放させてゆったりと構えて弾くことも結局、肩がガチガチでは解放させることができませんから。偉そうに・・・と言いましたが、 のけぞってもダメですし、かと言って内側に丸く猫背のような姿勢でもダメ。まっすぐに椅子の上に腰を落ち着かせて弾きましょう。

上体を意識して練習をなさった 生徒さん、パーンとした良い音が出るようになりました。何よりも嬉しいのは、その音の違いを生徒さん自身がわかってくださったこと。「全然、音が違いますね」とおっしゃって いました。音の違いがわかれば、次からは自分で良い音の弾き方ができるようになります。そのためには、自分の音をよく聴くようにしなければなりません。弾き方の意識、耳を 意識すること、様々なことに意識をすることで音が変わり音楽が変わります。ピアノはまだまだ奥が深いです。
振替希望届 保谷ピアノ教室 1週間ほど前から配布させていただいている「振替希望届」ですが、早速、夏休みの振替レッスンの提出がありました。密かに嬉しく思っています。生徒さんは、8月の 最終週の振替レッスンを希望されていました。かなり先の予定ですが、そんな先の予定を早めに出していただくことで、私の方も予定を組みやすく、また、準備ができる ので、とても有難いです。

ピンポイントで、◯曜日の◯時・・・と振替希望を出していただいても、たまたまその時間が空いていればOKですが、なかなか ピンポイントでの時間の空きが、生徒さんのレッスン希望時間とピッタリ合うことがありません。そのため、「振替希望届」は、より多くの希望日を出していただけるように、 希望欄を多く設けてあります。手探りでこちらで適当に作成した「振替希望届」なので、生徒さん側で書き込むにあたって、「もっとこうした方が良い」とか「こう言う欄が あれば便利」と言うものがあれば、教えていただきたいです。お互いに使いやすくしていきたいと思います。

すべての生徒さんへ8月までのレッスン予定を出して おりますので、ご家庭の予定と照らし合わせて、振替レッスンを希望されるのであれば「振替希望届」を活用ください。振替を希望されなくてレッスンをお休みするということで あれば、お休み連絡は急ぎません。お互いに気持ち良くレッスンを続けていくために、皆様のご協力をお願いいたします。