体験レッスン 保谷ピアノ教室 今年に入ってから何名かの体験レッスンを行なっていますが、なんだかなぁ・・・と思うことがあります。それは、ブルグミュラー以上の曲を持ってこられる方に多いのですが、 ただ弾いているだけのような仕上がりのの人たちが多いと言うこと。強弱のこと、スラーのことを考えて弾いているのかなぁと思ってしまいます。私って厳しいのかな?

ベートーヴェンの大曲を持ってこられた高校生さん、中学では伴奏者オーデションに受からなくて・・・と、おっしゃっていましたが、ある意味うなづけました。難しい曲を弾いているには 弾いているのですが、内容が伴っているようには思えませんでした。ただ弾いているだけのように聴こえるので、聴いていてもつまらないのです。強弱もあまり感じられなくて、音符を 追って弾いているような感じです。ここまでの楽譜を読む力があることは純粋に素晴らしいと思いますが、その先が伴っていません。自分がどう弾きたいのか、はっきりしていないので、 曲がボヤけてしまうのだと思います。いくら合唱の伴奏だからと言っても(ソロではないと言う意味)、のっぺらぼうお化けの曲では、伴奏も務まりません。また別の、ブルグミュラーの 曲を体験レッスンに持ってこられた小学生さん、「へぇ、ここまで弾けるようになっているなんてすごい!」と思って聴いていましたが、スラーを完全無視の弾き方でした。これまでの 先生からはスラーの話はなかったと言うことでした。いやいや、そんな先生いるの?と思って話を聞いていたら、音読みを先生と一緒にしているとのこと。じゃぁ、仕方ないわね・・・と 思いました。音読みを自分でしなくて先生と一緒にやっていると言うことは、先生の立場からすると、その曲を弾かせるだけで精一杯になるからです。だったら、ブルグミュラーに進まなくても 良いんじゃない?と思ってしまいます。ブルグミュラーのテキストは表現力を養う位置付けのテキストです。それを学習できないのだったら、もっと違うテキストの選択があったのでは?と 思ってしまいます。

なんだか文句ばっかりになってしまいましたが、きちんと学習を進めてきている体験レッスン生もいらっしゃいます。音読みも自分でできる力があり、音符や 休符の長さもバッチリ、スラーの話もあったと言う生徒さんは、今、私の教室で更に上達するべく学習中です。強弱記号についてもご存知なのですが、今までの先生が口うるさくなかったと言う ことで、曲が弾けたら合格になっていたとのこと。保護者からすると、もうちょっと厳しく仕上げてもらいたかった・・・と言うことで、今、それらについては口うるさく指導中です笑。この 生徒さんは、もうすぐブルグミュラーというところまで進んでいる生徒さんなので、音の響きや弾き方などについてのレッスンをしています。自分で楽譜を読む力がついている生徒さんには、 表現する力を身につけて欲しいと思っていますから、本当に弾けている生徒さんは、表現力を養う学習に進んでいます。

私はよく、学校での活躍の話をしますが、別に学校で弾く・ 弾かないは関係ありません。ただ、生徒さん自身が「学校で伴奏をしたい」と思ったときに、伴奏ができる基礎の力があるのに、その力が発揮できないことが残念だと思うだけ。本当に、 ただ難しい曲が弾けるだけでは、ピアノを習ってきた生徒さんであれば誰だって弾けるのです。伴奏であっても表現力は必要ですし、何より楽譜を早く読む力が必要です。ですから、1曲の 曲の仕上がりが遅い生徒さんは不利になります。さっさと楽譜を読んで、弾き込む練習が必要になってきます。そのためには、やはり日頃の練習がモノ言う世界。弾きたい・・・と思ったときに 対応できる力を手に入れるためにも、貪欲に学習を進めていきましょう。
近隣の中学校で、秋に行われる合唱コンクール。毎年、夏休み前の今の時期になると、各学年の課題曲や自由曲の話、伴奏者選定の話が持ち上がります。今年はどうなるのかと 思っていたところ、学校では、指揮者や伴奏者を希望する生徒さん向けに、アンケートが行われたよう。合唱コンクールに向けて、動き出したようです。

気になる アンケートの内容ですが、ピアノ伴奏希望者向けには、ピアノ歴、現在も習っているかどうか、現在弾いている曲や弾ける曲を尋ねられたよう。まぁ、ピアノ指導者や音楽の 先生ならば、どのような曲を弾いているのかを聞くと、大体の実力がわかります。ただ・・・曲の完成度は弾き手によってまちまちなので、実際の演奏を聴いてみないことには わからない部分もあるのですが、一応の目安にはなるのかな、と思います。それと同時にピアノ歴と現在の状況も聞かれています。今現在ピアノを習っているのかどうか、は、 重要なポイントになります。ピアノって、ピアノを弾かない期間があると(習うことを辞めてしまうと)、指が動かなくなるもの。習い続けている人と辞めてしまった人とでは、 習っていた期間にもよりますが、上手に弾けるようになる時間がかなり違ってきます。生徒さんたちの状況を把握するためには、必要なアンケートかもしれません。

中学校は、いくつかの小学校が集まっていますから、自分の出身小学校以外の生徒さんの情報がわからないことが多いですし、先生方も全てを把握しているわけではないと 思います。そのため、事前にアンケートを行うことで、どれだけの生徒さんがどれくらい弾けるのかを把握しておきたいのかな・・・と、思いました。伴奏曲も、弾きにくい 曲もあれば弾きやすい曲もありますから。さぁ、今年はどんな感じになるのでしょうか?例年、伴奏希望者が多いクラスはオーデションになり、夏休み後半から9月初旬にかけて オーデションが開催されてきました。オーデションにならずに、すんなり伴奏者が決まった場合でも、一定のレベルで弾けない伴奏者は降板させられることも。(これは過去に 実際に降板させられた生徒さんもいらっしゃいます)やはりピアノが弾けなければ伴奏者は務まりません。教室には、ピアノ伴奏を希望している生徒さんもいらっしゃいます。 どのように進んでいくのか見守りつつ、応援していきたいと思います。
トリル 保谷ピアノ教室 中学生の生徒さんが練習をしている曲の楽譜に、突如出てきたこの記号。trと書いてあって波線〰が2小節に渡って書いてあります。「これ、どう弾くのですか?」と質問を 受けました。生徒さんはブルグミュラーを終えられて、その次のレベルの学習に進んでいますが、確かにブルグミュラーではこう言った記号は出てきませんでしたね。 練習する曲が難しくなってくると、これまでに見たこともない記号に出会っていくようになります。まだまだ新しいことが出てきますから、その都度、学習を進めていけば 良いと思います。

この記号は「トリル」と言いますが、大まかには「装飾記号」と呼ばれるもの。「装飾」と言う言葉で表されるように、書いてある音だけを弾くの ではなく、何らかの変化を持たせて弾くことになります。この曲の場合は、ラの音に波線の記号がついていますから、ラとその一つ上のシの音の2音でラシラシラシラシ・・・・の 連続技で弾くことになります。波線が2小節に渡って書いてありますから、2小節の間ずっと連続技で弾きます。それも速さはなるべく速くです。これがまたキツイ。指がけいれんしそうに なるのです笑。

では、この2小節に渡って弾く長いトリルを綺麗に弾くためには、どのようにしたら良いのか?指先を速く動かす練習が必要になってきます。素早い動きを したいときには、指が寝ていると素早く動かすことができません。指先を立てて弾くようにしましょう。ピアノで実際に音を出して練習をする前に、テーブルや机などの硬いものの 上で、2番と3番の指を立てて交互に動かす練習をしてみると良いでしょう。まずは、実際に弾く指を使って、テーブルの上で動かします。できるだけ速く、そして腕に力が入らないように 注意をしながら動かしてみましょう。そういった練習の後、実際のピアノの鍵盤で音を出してみると、いくらかスムーズに弾けると思います。自分が弾いている音は自分の耳でよく聴いて、 美しいかどうかの判断をしていくと、より綺麗に弾けるようになると思います。

トリルは、頻繁に出てくるものでもありませんが、バロック時代の曲、特にバッハのインベンション などには多く出てきます。弾き方を知らないよりは知っていた方が良いですし、弾けないよりは弾けた方が良いのかなぁと思いますが、しっかりとした指を持っていないとトリルを長く 弾くことは難しいので、手の形や弾き方に気をつけて日頃の練習に取り組むことが大切です。しっかりとした指を手に入れるようにしていきましょう。
4対3 保谷ピアノ教室 フルートを吹かれるお知り合いの方の伴奏をするため、フルートの伴奏レッスンをしている大人の生徒さん。素敵ですね〜。私自身も、長い間クラリネットの伴奏を何年か前まで していたこともあり、合わせ物が大好き。合唱の伴奏もそうですが、1つの音楽を一緒に作り上げていく感じは感動ものです。うんうん。伴奏譜の練習だからと言って、ソロ曲との 違いはありません。楽譜の通りにスルスル弾けるようにすることは一緒です。相手の呼吸のことを考えての演奏になっていきますが、それは実際に合わせてみての調整になると 思います。

生徒さんの伴奏譜の中に、4対3の弾き方が出てきました。左手は8分音符が4つ、右手は3連符のリズムなので8分音符が3つです。ってことは、左手と一緒に なって弾けません。同じ8分音符で書かれていますが、4つと3つになるので、結果、リズムの取り方は赤線で示したようにズレまくります。でもこれが正解。ただこれがなかなか 上手に弾くことが難しいです。最初の音は右手も左手も同時に合わせて弾きますが、その後は一緒に弾くところがないのが正解です。生徒さんもやってしまっていましたが、最初と 最後の音をどうしても一緒に弾いてしまうのです。するとどうなるか?右手のタタタと言う3連符のリズムが、タタータになって、真ん中の音が長くなってしまうのです。これでは 3連符とは言えません。

ピアノの学習において、はじめて3連符が出てきたときには、曲の中のリズムが全て3連符で書かれていることが多く、3連符の数え方で数えながら 弾いていれば弾ける曲だったと思います。はじめての3連符ですから、3連符の数え方の学習を含んでいるので、この学習も必要な学習ではあるのですが、実際に曲の中で出てくる 3連符は、今回の生徒さんの曲のように、その部分だけ突然に3連符がやってくることが多いです笑。これを上手に弾けるようにしていくためには、まずはゆっくり練習から。赤線で 示した通りに、一緒、左、右、左、右、左・・・の弾き方を覚えるようにします。ゆっくり練習から速度を少しづつ速めていくようにしていきます。まぁ、ここまで学習が進んでいる 生徒さんであれば、弾き方を覚えることは難しいことではないので、あとは正しく弾けるようにしていくだけ。ここの部分だけの部分練習をしていきましょう。

今回の ような4対3や、4分音符で書かれた3連符の3対2の弾き方は、弾き初めの最初の音だけが一緒に弾くリズムなので、本当に正しく弾けたときには、何とも気持ちの悪い感覚が 残ります。(これって、私だけではないと思います)結局、ズレたまま弾いているので、気持ちが悪い!笑。でもそれが正解です。気持ち悪く弾けていたら正解のリズムです。 上手に説明ができませんが、気持ち悪さを追求して練習に励んでもらいたいです。
足台 保谷ピアノ教室 ピアノ歴が3年目になる小学1年生の生徒さん。「ピアノ大好き〜」と、いつも言ってくれる元気な生徒さんです。ここ何ヶ月か生徒さんの弾くピアノの音を聴いていて「ん〜何でかなぁ〜?」と ずっと思っていることがありました。音がふわふわしているのです。生徒さんは年齢が小さいので、大人と同じ音が出せるとは思っていませんし、それを求めてもいません。でも、2年間もピアノを 弾いてきているようには思えない音に感じるのです。

生徒さんは教室に入会してくださった最初から、電子ピアノではなく本物のピアノ、すなわち、アコースティックピアノでした。 ・・・と言うことは、教室のピアノと変わらない練習状況です。ピアノは電子ピアノと違って鍵盤が硬いので、最初は本当に音が出ません。恐らく自宅練習でも思うように音が出ていなかったはず。 それで構いません。無理に音を出すのではなく、手の形や姿勢などに気をつけて弾いて貰えば、最初の段階はOKです。そしてここからが違ってくるのですが、電子ではないピアノで練習をしている 生徒さんは、そのまま変な癖がつくことなく綺麗な音が出せるようになっていきます。それは、自宅で弾く時も教室で弾く時も変わらず、そのままの状態で弾いているからだと思います。電子ピアノで 練習をしていて教室のピアノを弾くと、音がいつもと比べて出ないので変な力をかけて弾いてしまうこともあり、特にお子さんの場合は押さえつけるようにして弾いてしまいがち。年齢も大きくなって くると、元々の指の力も養われてきますから力任せに弾くこともなくなってきます。そんな恵まれた環境にある生徒さんなのですが、手の形が悪いわけでもなく姿勢が悪いわけでもなく、むしろ、とても 綺麗な手の形で弾いています。それなのに音が・・・何で?

ある時、ふと、生徒さんの足に目が止まりました。いつもは足台の上に乗っている足ですが、その時は足先を組んで弾いていたのです。 いやいや、いくら何でも小学1年生さんの足の状態ではないでしょ💢「家でもしているみたいに、ちゃんと台に足を乗せようよ」と声をかけたところ、まさかの返答が。家では足台がなくブラブラさせながら 弾いているとのことでした。あ〜、そう言うことだったのね・・・。ピアノの音がふわふわしている原因は足台です。足底が地面(足台)についていないと、身体がふんばることができないので、音が 安定しないのです。私はよく「足先から音が逃げていくよ〜」と表現しますが、これ、冗談ではなく本当のこと。やはり足台は必須です。足台は、身長140㎝が使わなくなるラインだと言われています。 ピアノ演奏には正しい姿勢が必要で、身長が小さい場合は足がブラブラしてしまいますから、何らかの足台を用意しましょう。取り敢えず、段ボール箱におもりを(雑誌など)を入れるだけでもOKです。 足底が真っ直ぐきちんとつけられるものが必要です。
歌心 保谷ピアノ教室 10月のピティナ・ステップに参加をする生徒さんのレッスン。仕上げなければならない時期が決まっているので、そんなにゆっくりと構えていられない状況です。日頃の練習曲よりも 更に歌心(歌って弾くこと)を追求していくことになりますから、まずは曲の最後までを弾けるようにしていく必要があります。

そんな生徒さん、ステップでは弾きたかった 曲で参加をすることになりました。右手のメロディーラインを片手で練習中ですが、まだまだ曲の流れが悪く、言い方が悪いですがヨタヨタとしています。通常のレッスン曲であれば、 この状態の進み具合でもいくらでも待っていられるのですが、今回は10月の最初には本番を迎える曲。できれば早く両手練習に入ってほしいです。そこで、生徒さんには声に出しながら 歌う練習をしてもらうことにしました。いつもは楽譜を見ながらピアノの鍵盤で音を出していますが、今回はそこにドレミを言いながら声に出すことを一緒にしてもらいます。メロディー ラインのドレミを言いながら弾きます。そうすることで、メロディーの音が頭の中に残っていきます。ヨタヨタ弾きになっているのは、次に弾く音がパッとわかっていなくて音ミスを したり止まったりしているから。それを少しでも早く解消するために、声に出してもらうことにしました。

前にもお伝えしていますが、スラスラと曲が流れよく弾ける人は、 曲を弾きながら、頭の中で曲が歌えています。それは、ドレミで歌えていたり、ラララ〜で歌えていたり・・・。和音や重音はジャ〜ンで歌ってみたり・・・。曲は「歌うように弾く」 と言いますが、のっぺらぼうおばけでは弾きません。自分が実際に歌うように、曲に心を込めて弾いたときに、相手に伝わっていくもの。ヨタヨタ弾きになっている生徒さんは、楽譜を 見ながらドレミがスラスラ出てきていないので、曲を歌って、それを弾くことを同時にやってもらうために歌いながら弾くことを課題に出しました。さぁこれで、どこまでスラスラと 弾けるようになっていくかなぁ?次のレッスンを楽しみにしているよ〜。
ハノン第二部 保谷ピアノ教室 ソナチネのテキストを学習している生徒さん。ソナチネのテキストの中にはソナタの曲も含まれていますが、生徒さんは今、ベートーヴェンのソナタを練習中です。やはり、ソナタを弾くように なると曲の内容も難しくなり、16分音符の音階がバンバン出てきて、指の速い動きが求められます。ここまで順当に進んで来られている生徒さんですから、弾けないわけではありません。ですが、 生徒さん自身が自分で満足のいかない演奏であれば、満足のいく演奏にする余地があります。変えたいと思う気持ちがあるのなら、演奏は変えることができます。

「もっと指を鍛えたい です。何をしたら良いですか?」と言う生徒さんの一言から、どんな練習を取り入れたら良いのかを考えました。生徒さんは過去に、ハノンを20番まで練習されています。テーマを弾くだけでなく リズムバリエーションも一緒に弾かれていますので、結構、指は鍛えられているはず。生徒さんの指の状態を見ていると、やはり4番、5番の指の強化をしていくことが良いのかなぁと思いました。 ブルグミュラーやソナチネを演奏するには十分だった指力でも、ソナタを演奏するには更に強い指が求められます。それは演奏技術の高いものが求められるから。そこで提案したのは、ハノンの第2部 の21番〜31番までの練習です。20番までのハノンでも、16番、17番の練習は3、4、5番の指が鍛えられる曲になっています。が、第2部の11曲の練習は、さらに進んだテクニックを得るための 練習の位置付けです。ソナタやバッハのインベンションを演奏したいと思っている生徒さんなので、この第2部の練習で、更に指を鍛えていくのが良いでしょう。

テクニック教材も、簡単な ものから難しいものまで様々に溢れています。できるだけ難しいものが弾けたら良い・・・のは考え方として良いと思いますが、何が何でも難しいものを弾いていくと言うよりは、自分に必要なものを 必要な時に補うことが良いのかと思います。楽しく自由に、弾きたい曲を弾いていきたい生徒さんに、ハノンの第2部の練習やツェルニー30番テキストのような練習は必要がありません。弾けたら 良いのでしょうけれど、楽譜を見たらわかりますが、本当に心が折れるような楽譜です。わざわざそんな曲を練習をする必要はないということ。しかし、ショパンやバッハのインベンションを 弾いていきたいと思うのなら、テクニック教材もそれなりのものが必要になります。必要な時に必要なものを練習をしていく、そのようなスタンスで学習を進めていけば良いでしょう。ハノンの 第2部の練習に入った生徒さん、指力を高めるために進んでいきましょう。
ドシラ 保谷ピアノ教室 読み取りにくい写真ですが、音を読んでいくワークブックの問題です。ヘ音記号の音読みをしてもらっているのですが、実際には「シ」と読んでほしい音なのに、生徒さんが書き込んでいるのは 「レ」の表記。何の疑いもなく次の問題に着手しています。ドの音から順番にドレミ・・・で数えていくのは良いのですが、下に下がって数える時にもドレミ・・・で読んでしまうために、この ようなことが起こります。上に行く時にも下に行く時にもドレミ・・・で数えてしまうことは、何年もピアノを習っている生徒さんでもやってしまっています。いつまでもドレミ・・・では 正しく読めませんよ。

そもそも、ドレミ・・・って感じでドの音から数えてしまう生徒さんは、楽譜の中の音がパッとわからないから。いつも言っているように、せめて五線の中の 音くらいは数えなくても読めるようにしていきたいもの。ドレミ・・・と数えている生徒さんに限って、ドシラ・・・が読めないことが多いです。パッと見て音がわかる人は、数えなくても 正しい音がわかっている人なので、音読みを間違えません。わからないから、ドの音から順番に数えてしまいます。そしてそれは、いつもドレミ・・・一択。音を下に向かって言う時は、ドシラ・・・ のはずなのに、いつまでたってもドレミ。だからこう言うことが起きてしまうのです。

もう一つ辛口で言わせてもらうと、音をドの音から順番に数えてしまう人は、例えば、ラの音からの 音階がスラスラ出てこないことが多いです。ラの音から、ラシドレミファソラ、ラソファミレドシラ、がスラスラと言えるでしょうか?レッスン中に「ラの音から上に言ってみて」と問題を 出すと、必ずと言っていいほど、生徒さんは小声で「ドレミファソ」と言ってから「ラシドレ・・・」が始まります。ドの音からしか言えないなんて、曲の音読みにかなりの時間がかかります。 ラの音からだけでなく、ソの音でもシの音でも、上にいく音階だけでなく下にいく音階の並びがスラスラと言えるようにしましょう。どの音からでも上にも下にもスラスラと言える人は、曲も スラスラと弾いてくる人が多いです。音がパッとわかることは、曲の仕上がり時間に差がでます。音がパッとわかれば曲の仕上がりが早くなり、その分だけ弾き方学習に進んでいけますが、曲自体の 仕上がりが遅かったり音ミスが多かったりすると、ただただ正しく弾くだけで精一杯になってしまいます。なかなか曲を楽しく弾けるところまでいきません。楽しく弾くことができないと、ピアノが 楽しく感じられなくなり、辛いピアノになります。音読みで苦労している人の多くが、ピアノの楽しさを感じる前に辞めてしまうのはそのような原因です。少しの努力で音読みはできるように なっていきますから、音読みで苦労していると感じる生徒さんは、音読みをする時間を少し取ってみることをオススメします。
注意事項 保谷ピアノ教室 「私にダメ出しをされているようじゃダメだと思うのです」と、小学2年生のお母様。レッスンの終わりに、この日のレッスンでの注意事項、ミスしていたところのミス内容などを簡単に お話しました。そこで、お母様から出た言葉でした。うんうん、お母様の言い分はごもっとも。ピアノを習っているのはお子様。ピアノを習っていないお母様が気がつくことを、習っている お子様が気がつかないなんてどういうこと?💢その通り!私も本当にそう思います。でも・・・でも・・・、間違うことだっていっぱいあります。見落とすこともあります。まだまだ小学2年生、 もう一つ加えるならば、生徒さんのピアノ歴は1年6ヶ月。完璧にはできません。私なんて、ソナタを弾くようになっても、指番号やらフレーズやら注意書きがあります。偉そうに皆さんに言って いますが、こんなもんです笑

お母様の言葉の裏には、間違いを1つ1つ正すことはちょっと違うかな?との思いもあるのだと思います。私は正しい答えを教えて欲しいわけではありません。 私自身も、生徒さんの間違いの正解をすぐすぐ教えているようなレッスンをしていません。今回のレッスンでの生徒さんの間違いは、拍子が崩れていたこと。4拍子の曲をレッスン中ですが、8分音符と 4分音符の長さを一緒に弾いていました。1小節目の8分音符をタカタカ弾いたのは良かったのですが、2小節目の4分音符もタカタカ弾いてしまった為に、4拍子が2拍子に。横で私が正しい弾き方で 弾いてあげれば、きっと生徒さんはすぐに正しい弾き方で弾き直すと思います。でもそれでは自分で考えていないので、また同じミスをしてしまいます。ではここで、どのように注意を促すのか? 「ねぇ、何拍子の曲を弾いてる?」と、まず尋ねました。「4拍子」「それ、4拍子で弾いてる?」これでもまだ気がつかないようだったので「数えて弾いてみてよ」と言うと、弾き方がまずいことに 気がついた生徒さん。自分で気がつくことができました。気がついた後に、きちんと説明をするようにしています。

例えば自宅練習で音のミスがあった場合も、「ここはシでしょ」と音を 直すのではなく、「音、間違っていない?」「音、変じゃない?」それでも気がつかないようであれば「音、数えてみて」と、声をかけてみるとか。調号のフラットやシャープを見落として弾いている 場合には「楽譜、左端からちゃんと見て」と、声をかけてみましょう。これは私のレッスンでも同じです。「左端から見て」と言って気がつかない場合は、生徒さんは見ているようで見ていない。じゃ、 どうするか?左端から記号を一つ一つ言ってもらうようにしています。「ト音記号、あっ・・・」ここで気がつくことができます。調号のフラットやシャープは音部記号の横に書いてありますから、一つ一つ 見ながら言ってもらうと、いやでも目に入ってきます。

小学生の生徒さんであれば、基本的に自宅練習は寄り添い練習をお願いしています。その時に発覚した間違いは、完璧に直っていなくても 構いません。ただ、間違いの直し方は、お子様自身に考えさせるような言葉掛けでお願いしたいのです。答えをさっさと教えてあげることのほうが簡単ですし、保護者も楽。私も楽。でも、お子様を本当に 弾けるように伸ばしてあげたいのならば、考えさせたほうが良いです。言われたから言われたように直すのではなく、自分で間違いに気がついて直すほうが絶対に良いでしょ。私のレッスンはいつも、意地悪 全開のレッスンです。正解は教えないわよ。
音符 保谷ピアノ教室 さぁ、もうすぐ夏休み。レッスンに来る小学生・中学生の生徒さんたちも嬉しそう。「やった!夏休みだー」と嬉しさを表現する生徒さんもいらっしゃれば、「でも宿題が多いんだよね・・・」と 少し残念そうにしている生徒さんも。長い夏休みだから、宿題も多くなりますよね。まぁそれは仕方がない。やるしかないですね。

今日は、ちょっとほんわかする内容を。「意外と見ていない よね〜。」と思った音符。ワークブックで音符を書く問題が出てきた生徒さん。何か変な感じになっていますが、おわかりでしょうか?8分音符を書いてもらう問題で、この生徒さん、8分音符の「はた」 (しっぽの部分)が上手に書かれているのは良いのですが、どこか変じゃない?真ん中の音符、上向のぼうが左端から書かれています。ぼうを下向きに書くときは左端から書きますが、上向きの場合は 右端に書きます。これまでにもワークブックで、点線をなぞって音符を書く問題をたくさんやってきましたが、いざ自分で書くとなると忘れちゃうもの?どっちがどっちだかわかんなくなるものなのかな? これ、多くの生徒さんがやってしまうことの一つ。書いた後で「なんか変!」と思って自分で書き直す生徒さんもいらっしゃいますが、「形は合ってる?変じゃないかな?」と指摘するまで気がつかない 生徒さんも。いつも自分が弾いている曲の楽譜も見ているはずなのに、意外と見落としちゃうものなんですね。

「見ていないでしょ?」と思うものの中に、音部記号や調号もあります。練習曲の 楽譜で、ヘ音記号で書かれていたものが、曲の途中からト音記号に変わっている場合もそうです。音を読む時に、すぐ横に書かれているので目に入っているはずなのですが無視して弾いちゃったり。臨時 記号ではなく、曲の最初にシャープやフラットの記号が書いてあるのに、抜け落ちていたり。このどちらの場合も、間違ったまま曲を弾いていると変な感じなのですが、変なまま弾いています。って、「変」 だと感じていない?いやいや、そこは「変」だと感じなければいけないところ。よ〜く見る目を養いましょう。
ネックリング 保谷ピアノ教室 暑い中、教室に通ってきてくれる生徒さんたち。生徒さんの中には、ネックリング?って言うのかな、首に涼しいものを巻き付けて来てくれています。本当に危険な暑さになっていますから、 涼しいものを巻きつけたり、水筒を持ち歩くなどして、気をつけて欲しいと思います。

夏休みに入りましたが、夏休みに入る前から、毎週何人かづつ体調を崩す生徒さんたち。 学校も学年もバラバラなので、集団発生しているわけではなさそうですが、発熱があったり胃腸炎になったりしているよう。生徒さんの保護者が患っていなくても、お勤めされている会社 で風邪が流行っていたりの話も伺うので、世間的には感染症が流行っているようです。一人一人が気をつけて過ごしていきたいですね。発熱をした場合にはレッスンをお休みしていただき、また、 熱がなくても身体が辛い時には無理をせずに、レッスンをお休みして欲しいと思います。無理を通してレッスンを行なっても、レッスン内容も良いものにはなりませんし、何より生徒さん本人が 辛いと思います。時にはレッスンをお休みする勇気も必要です。どうか無理をせず、元気な状態でレッスンにお越しください。
3連符 保谷ピアノ教室 ここの欄に、時々3連符の話題が登りますが、今回も3連符の話。曲のところどころに入ってくる3連符。その前の左手には8分音符が書いてありますが、通常の8分音符は2つで 1拍ですが、3連符は3つで1拍。一人分の座席に子供が2人座る時と3人座る時では、3人座る時の方が窮屈。って言うことは、3人で座る時は、一人当たりの面積が狭いと言うこと。 取り分はちょっとしかない・・・。そのことを頭の中に入れておく必要があります。

3連符は3つの音符を同じ長さで弾く音符。「タタタ」で弾きますから、3つの音符の どれかが短くなったり長くなったりしていては、3連符とは言えません。通常の8分音符を弾く時と比べると、少し急ぎ気味に弾くことになるのですが、ここでやってしまいがちなことは、 「タタター」と弾いてしまったり、「タタータ」と弾いてしまったり。急いで入ってしまって、急ぎすぎたために他の音符で伸ばしているようにも聴こえます。弾いている本人はそんな つもりはないのでしょうけど・・・。これは、大人の生徒さんでも子供の生徒さんでも関係なく、多くの人がやってしまう弾き方です。少し急ぎ気味に弾くには弾くのですが、ほんの 少しだけ。その、ほんの少しの感覚を掴むしかありません。

では、その「ほんの少しの感覚」を掴む方法ですが・・・。通常の8分音符を2つ弾いた時と、3連符を弾いた時の 違いをわかるようにするために、手でリズムを取ります。膝を叩いても良いです。「1、2、3、4・・・」と数えながら弾く時のように、数えるのではなくリズムを取ります。そのリズムに合わせて、「タタ」と 言ってみましょう。それが通常の8分音符。慣れてきたところで今度は「タタタ」と3つ言ってみましょう。口ずさんでいる速さの違いがわかると思います。これが8分音符と3連符の、 ほんの少しの違いになります。手拍子に合わせて、「タタ」と「タタタ」を交互に口ずさむ練習をすると、リズムの違いがわかってもらえるかな?

いつもいつも3連符が入った 曲を弾くわけではありませんが、たまに出てきた時には上手に、綺麗に3連符を弾きたいもの。もちろんメトロノームを使って練習をするのも良いです。頭の中では、3つの音符を均等に 弾くことがわかっている3連符ですが、実際に演奏してみるとリズムが崩れやすい3連符。ほんの少しの感覚を身につけて欲しいです。
アルペジオ 保谷ピアノ教室 小学2年生の生徒さんが、自主的に練習をしている曲の最後に出てきたナミナミの線。生徒さんにとっては、はじめて見た記号でした。クラシック系の曲ではお目にかかることが ない記号になるかなぁ?現代曲やポピュラー曲ではよく見る記号になります。記号の名前は「アルペジオ」この記号の弾き方は、ジャラ〜ンとバラけて弾く記号になります。

アルペジオとは、和音をバラバラにしたもののことを言います。和音は2音以上の音を同時に弾きますが、アルペジオはそれを一つづつバラバラに弾くこと。ですから、この楽譜の最後の 音の弾き方は、すべての音を同時にジャンと弾くのではなく、下から(左手の音から)順番に一音づつ、右手の最後の音まで弾いていきます。ただ、この一音づつの弾き方ですが、ゆっくり 弾くのではなく素早く弾きます。それもダンゴ状態に弾くのではなく、ジャラ〜ンと耳に心地よい弾き方になるように意識をします。素早く弾くのですが、ゆっくりではダメで同時でも ダメで・・・心地よく聴こえるように練習が必要でしょう。

生徒さんにはアルペジオの弾き方の説明をして、弾き方の練習をしてもらいましたが、実はこのアルペジオには、 ナミナミ線の書き方によっていくつもの弾き方があります。今回のナミナミは、左手の音と右手の音が1本のナミナミ線になっていますが、左手と右手にそれぞれにナミナミ線が書かれて いるものもあります。要は、2本のナミナミ線が書かれているアルペジオです。他には、ナミナミ線に下向きの矢印が書かれているものも。書き方が違えば弾き方も違っていきます。 学習が進むと様々な記号にも出会うことになると思いますので、その都度、覚えていくようにしましょう。
ステップ 保谷ピアノ教室 小学2年生の生徒さんが、ピティナ・ステップに参加をする覚悟を決めました。覚悟?ステップに参加をするのに覚悟っているの?誰でも簡単に出ることができるんじゃないの? そうです。簡単に出ることができます。出演料はかかりますが、言葉が悪いけど、お金を出せば誰だって出ることが可能です。それなのに覚悟って?

私の教室には発表会が ありません。発表会の代わりとして、ピティナ・ステップをご案内しています。ですから、全員参加ではなく、参加したい生徒さんが参加したいタイミングで出ていただくことが できるシステム。たくさんの人の前で弾きたくない!と思うのであれば無理に出る必要はありませんし、逆に、1年間に2回でも3回でも出ることも可能です。ただ・・・お金を払えば 出れるんでしょ!的な考えでは出てほしくないと思っています。ホールで、みんなの前で演奏をするための、努力や練習は積んで欲しい。間違えたからダメ、間違えずに弾けたから 良い、と言うものでもなく、ホールで演奏をするために一生懸命に練習をしたかどうか?練習をする覚悟を持って参加を決めたかどうか?です。その結果、多少のミスがあったって 構いません。ミスをしたかどうかを問われるものでもありませんし・・・。参加をする生徒さん本人の覚悟も必要ですが、バックについている保護者の覚悟も必要です。「子供が 出たいって言ったから・・・」と、我関せずではなく、練習をさせるための声かけや付き添い練習など、保護者のサポートは必要です。保護者のサポート無くしては、上手に弾ける ものも弾けません。

生徒さんが小さい年齢の時は、生徒さん自身の出たい意欲よりも、保護者の出てもらいたい気持ちが大きいことも多いです。小学2年生の生徒さんの 場合もそうで、「そろそろ出てもらいたいなぁ」と保護者の方が考えていたところ、まさかの生徒さんのNG。教室のクリスマス会で、他の生徒さんの前で演奏をした時に、思いのほか 緊張をしたそうで、ホールでの演奏が怖くなったとのこと。まぁ、他の人の前で演奏をするって、子供でも大人でも緊張します。舞台経験も、何度も行っている間に慣れていきますから、 できれば小さい頃から経験を積んでいる方が慣れも早いです。ですが、無理強いをしても何も良いことはないので、生徒さんには、発表することの心構えの話を少しお話しさせていただき、 あとは生徒さんの気持ちの変化を待つのみとなりました。保護者も私も決して無理強いすることなく、出たい、と思った時に出たら良いよね・・・のスタンスで。

そんなこんなで、 ご案内から3~4ヶ月過ぎたころ、「出てみたい」と、それは突然やってきました。この間には、他のお友達のステップ参加の話もあったので、そう言うことも関係しているかもしれません。 生徒さんの心のうちはわかりませんが、生徒さんの中ではきっと、ステップに参加をする覚悟ができたのでしょう。「やってみたい」と思ったその時が適齢期だと思っているので、今は、 演奏曲の選曲作業に取り掛かっています。生徒さんの希望も取り入れつつ、生徒さんのレベルに沿った演奏曲を選んでいきます。しっかりと仕上げていく練習は大変ですが、生徒さんの 覚悟、見せてもらいましょう。
ゆうすけくん 保谷ピアノ教室 小学2年生のピアノ男子の生徒さん、最近、一人で教室にやってきて一人で帰っていくようになりました。今までは、レッスンの終わりにお母様がお迎えに来てくれていました。年齢に関係なく、 お迎えがある・なしはどちらでも構いません。自宅から教室までの距離のこともありますから、どちらが良い・悪いではありません。が、一人で帰るようになってから、生徒さんにちょっとした 変化が見られるようになってきました。(・・・って感じています)

どの生徒さんの場合もそうですが、お迎えに保護者の方がいらっしゃると、その日のレッスンの状況や注意事項、気をつけて 欲しいことなどを、少しお話しするようにしています。もちろん生徒さん本人にも伝えていますし、レッスンノートにも簡単に書いていますが、自宅練習で少しでも改善されると良いなぁ、との思いから、 お伝えしています。 当然、保護者の方にお話をしている時にも生徒さんは横で聞いています。そのようなレッスン形態だったピアノ男子の生徒さん、最近はお迎えのお母様がいらっしゃらなくなって、一人で帰るように なりました。レッスンの注意事項は、生徒さん本人にのみ直接伝えることになりました。私も優しい先生ではないため「あなたがしっかりしないとダメなのよ💢」「自分で注意されたことを直すんだよ💢」と、 声をかけるようになりました。いやいや、別に怒っていませんよ。でも、注意をされたことは自分で理解をして、持ち帰って直さなければ、いつまでも間違ったままになってしまいますから。小学2年生で あっても自分で頑張ってもらうしかありません。

こうして一人レッスンが続いてきた時に、ほんの少し、生徒さんの表情が変わってきたように思いました。なんて言うか、顔つきが変わってきたような 感じがします。「自分がしっかりしなきゃ」という思いが溢れてきたのかな?今までは、自分が聞いていなくても、お母さんが聞いてくれているし・・・お母さんに教えて貰えばいいや・・・って思っていたか どうかはわかりませんが、別に自分が聞いていなくても困らなかったレッスン。これが自分一人になると、頼れるのは自分のみ。まぁ、やるしかないもんね笑。こうやって成長していくんですね〜。もともと、 しっかりしている生徒さんでしたが、これから更にしっかりしていく生徒さんの成長を見守りたいと思います。
地球の息吹 保谷ピアノ教室 中学生の生徒さんが、合唱コンクールの伴奏の練習に入りました。夏休み前に楽譜をもらって、夏休みが明けたらオーデションになるよう・・・と、はっきりとわからないのは、他の生徒さんの 様子がわからないから。1曲に対して、何人もの生徒さんから弾きたいとの希望があればオーデションになります。同じクラスの仲間でも、誰が弾きたいと思っているのか、わからない場合もあって、 取り敢えず伴奏がしたいと思っている人は、伴奏の練習に入ることになっています。

過去のオーデションでも3人で競うと思われていたオーデションでしたが、オーデション当日に5人に 増えていたりとかあって、本当に当日になってみないとわからないことも多くあります。ピアノなんて弾けなさそうな感じなのに、実はピアノを習っている人もいるらしく(弾けなさそうな感じって、 どんな感じ?)突然にオーデションに手を上げる人もいるらしいです。私は、そのような人を「隠れ伴奏者」って呼んだりしますが、案外、ピアノが弾ける人って多いみたいです。他には、ピアノ伴奏希望者が 1人しかいなくて、その1人の生徒さんに決まるのかと思いきや、ピアノの技量が足らないと判断されて降ろされるケースも実際にありました。オーデションで競う相手がいないからと言って、 伴奏者に決まるとは限りません。最低限のピアノの技量、スラスラ弾けるピアノの腕は必要ですし、何よりスラスラ弾けなければ歌が歌えません。競う相手がいなくても、安心はできません。

どのような状況で伴奏者が決まるにしても、合唱コンクールの伴奏希望者は、9月に入ったら学校で演奏する場が設けられるとのことなので、夏休み中は伴奏の練習に取り掛かることになります。 9月までに全曲を仕上げる必要がありますので、今、生徒さんに伝えていることは「早く、早く最後まで弾く」ことを伝えています。1曲全部を、最後まで取り敢えず目を通して弾いていくことが先決です。 いつものレッスンでは、生徒さんのペースに任せて練習をしてもらっていますが、仕上げなければいけない日付が決まっている場合には、取り敢えず最後まで、が基本。なぜなら、いつものように 弾けるようになってから先に進むやり方では、曲の最初ばかりが上手になって、曲の最後の部分は日数的にも弾いている期間が少ないので、下手なまま。同じ曲なのに、仕上がりに差が出てしまいますから、 それだけは避けたいです。満遍なく弾けるようにしたいもの。練習を進めていくと、自分の中で難しい部分と弾きやすい部分もわかってきますから、難しい部分に時間をかけることもできます。まずは最後まで 目を通して弾いてみて、さっさと弾けるところ・弾けないところ の把握をしましょう。「早く、早く最後まで」が基本です。それも丁寧な練習が必要になってきます。ゆっくりで構わないので、正確に 弾くようにしましょう。合唱コンクール伴奏者の、挑戦する夏休みが始まります。
指くるん 保谷ピアノ教室 右手のシレソシの音のところに書いてある2135(5の数字は私が書いたものですが)の指番号、これは、指をくるん、として弾くことになります。一般的には「指くぐり」と言ったりします。 2番の指の中を1番の指がくぐって弾くことになります。この時に2番の指を立てておかないと、1番の指が通れません。1番の指はそっと通してあげて弾くようにします。この、2→1の動きは 問題なく弾ける生徒さんが多いのですが、失敗しがちなのは次の3番で弾く音です。3番で弾く音がグシャッとなったり違う音が出てきたり・・・。どうして?

この曲を弾いていた 小学生の生徒さんもその一人。指くぐりをした後に弾く音は、3番の指でソの音。そのソの音がどうも決まらない。少し指を広げ過ぎるとラの音が出てしまったり、ソとラの音の境目を弾いて 音がグシャッとなったり。この部分、そんなに難しい内容ではありません。でも弾けない。それは、指の着地点を意識していないから。3番の指がソの鍵盤に正しく到着するまでの距離感を 指に覚えさせる必要があります。指くぐりの後に、どの程度、3番の指を広げたら正しい音が弾けるのかを、何度も確認しましょう。着地点(音)を見定めると言うことです。正しい音が弾けたり 弾けなかったりの練習が続いている間は、はっきり言って弾けているとは言えません。弾ける時もあれば弾けない時もある、では、練習の無駄。一度きちんと指の持っていき方を確認して、その 部分だけの練習を取り入れた方が、曲の仕上がりも早いです。

どんな曲の練習においても、いつも音をミスしてしまう・いつも止まっちゃう、と言うことがある場合には、その部分だけを 取り出した「部分練習」が必要です。曲の最初から最後までの通しの練習ばかりでは、上手なところは更に上手になりますが、上手でないところは少し上手になるだけ。結局、上手なところと 上手でないところの「差」が埋まりません。1曲の中の曲の仕上がりを均一にするために、部分練習を取り入れて上手な1曲に仕上げていきましょう。
2分音符 保谷ピアノ教室 何人かの生徒さんたちに「2分音符練習」と言うものをやってもらっています。主に、ハノンの教材を学習してもらっている生徒さんに提案している「2分音符練習」ですが、 ハノンのテーマ練習の一音一音を、2拍づつ伸ばして弾く練習です。サラサラと速く弾く練習ではなく、2拍づつ伸ばすことで、鍵盤の上でしっかりと立つことのできる指を 作ります。ピアノを弾く時の指は、どんなに速く弾く時であっても、鍵盤の上では一瞬一瞬が指がしっかりと立っていなければいけません。しっかりと指が立つことで、指が 転んだり滑ったりせずに済みます。そうなることで、しっかりとした音を作ることができます。

今回、新たに「2分音符練習」を取り入れた生徒さんがいます。 生徒さんは10月にピティナ・ステップを控えています。ただ生徒さんはピアノ歴が1年とちょっとなので、長いわけではありません。音を読む力はついてきていますが、ステップ曲の 音読みもある上に、これからハノンを新たに音読みをすることは負担になりそう。でも、ステップに参加をするために、しっかりとした指作りはやりたい・・・。それも今すぐ! そこで、ちょうど生徒さんが練習で取り入れているバーナムのテキストを使うことにしました。オレンジバーナムに入った生徒さん、8分音符の速いリズムを練習中でしたが、速い リズム練習はお休みして、ゆっくり弾く「2分音符練習」を取り入れてもらっています。どこまで指が作れるかはわかりませんが、今、できることをできる範囲で頑張ってもらいます。

鍵盤の上でしっかりと立つ指を作るには、関節をしっかりとさせる必要があります。第一関節、第二関節、第三関節の3つの関節すべてが大切です。第一関節が内側に入って しまわないことに注意をしながら、第三関節を頂点にしてきれいなアーチ状になるように「2分音符練習」をやっていくようにします。ただただ2拍伸ばして弾けばいいや!という 考えではなく、関節をしっかりさせるための重要な練習であることを理解して「2分音符練習」をやっていくようにしましょう。
ブルグミュラー 保谷ピアノ教室 「本当に読譜力がついてきたなぁ」と感じる生徒さんがいらっしゃいます。読譜力とは、その呼び方の通りで楽譜を読む力のこと。楽譜に書かれている音やリズムが正しく 読めるかどうか(弾くことができるかどうか)の力のことです。生徒さんはブルグミュラー25の練習曲というテキストを学習中です。楽譜の中には様々な音符も出てきていますし、 音の範囲も4オクターブ以上の範囲があります。これらを正しく弾いてくるって、結構大変です。

誰だって時間をかければ、どんなに難しい楽譜でも読むことはできると思います。 極端な言い方をすれば、2ヶ月、3ヶ月と時間をかけて楽譜を読んでいけば良いのですから。しかし生徒さんは、2ページにわたって書かれている写真のような楽譜内容の曲を、1週間で 両手で弾いてきます。本当に稀に、音ミスをしたりすることもあるのですが(逆に、生徒さんが音ミスをしてくれると密かに嬉しかったりします。どんだけ意地の悪い先生なの!?・・・って 違いますよ。いつもいつも完璧な生徒さんなので、ミスをしていると人間味が感じられて・・・)それくらい完璧に楽譜を読んでくる生徒さんです。これ、本当に読譜力がついてきた 証拠だと感じます。もう、ここまでくれば怖いもの無しです。

生徒さんは、2年生からピアノ学習を始められました。ピアノのスタートとしては決して早くないスタート。ただ、生徒さんは、 とても努力家。他の生徒さんと同じように、ぴあのどりーむのテキストから学習を始めて、音読みカードも五線の音も加線の音も全て合格されました。きっと、自宅練習ではかなりの練習を されてきたのだと思います。何もしなくて読めるほど、音読みも簡単ではありません。ピアノもスポーツも、私たちはできる人の表面的なことしか見えていませんが、その裏では、みんな 努力をしているもの。勝手に何もせずに「できる人」にはなっていないはず。生徒さんはまだ小学生なので、これから先、中学・高校になって今までよりも学校生活が忙しくなっても、読譜力が 養われているので、曲の仕上がりに時間がかからないと思います。現に今も、1週間で曲自体は弾けるようになっているので、レッスンでは、弾き方の説明や表現の仕方についての学習が できています。まさに理想的。まずは正しい音・正しいリズムで弾けるように、音読みや数えながら練習を取り入れて、読譜力を養っていくようにしましょう。